[1-3-4] 小樽近郊(キロロ・余市・仁木)  (Ver. 6.04 --- 2002/03/09)

 このエリアは後志支庁(http://www.shiribeshi.pref.hokkaido.jp/kanko/)
の中にある赤井川村、余市町、仁木町という小樽から比較的近い地域を紹介し
ます。


1. 赤井川村 : http://www.akaigawa.com/

○キロロ : http://www.kiroro.co.jp/
 赤井川村は、赤井川という村の名前よりキロロという名前の方が有名になり
ました。キロロはヤマハリゾートの一つで、夏はゴルフ、冬はスキーを楽しめ
ます。秋には「キロロ味楽祭り」というお祭りが開催されているようです。
 「キロロ」と聞くと、女性二人組のアーティストを思い浮かべるかもしれま
せんが、語源は一緒のようでアイヌ語からつけられているようです。(という
ことになってますが「彼女たちがキロロに遊びにきて楽しかったので、そのま
ま名前にしたらしい」みたいな報道があったような気がします。)
 ただし、スキー場は「キロロ」、アーティストの方は「Kiroro」と書きます。
いまはスキー場とアーティストが協力して、お互いの宣伝をしているそうです。

 小樽の南側に位置する山々は豪雪地帯なので、シーズンによっては11月中旬
でも全山新雪たっぷりにて営業って年もありますので、小樽・札幌から至近の
このスキー場は本州からのスキー客で早くから賑わいます。
 シーズン中は吹雪が多いのでゴンドラや山頂リフトがよく止まるという噂で
す。そのかわり積雪たっぷりなのでゴールデンウィークまで営業しています。

 スキー場のレベルは体育会系スキーの人には物足りないが、リゾートスキー
の人にはちょうどよいかも?って感じです。3300m というやたら長いゴンドラ
のわりに標高差がないっていうことはタラタラの緩斜面が中心ってこと。新雪
ゲレンデという部分があり、毎朝インフォメーションで「本日の未圧雪部分」
を放送してくれ、さらにオフピステツアーなるものも開催しています。
 スキー場のコースを表すのに、カナダのウィスラーのようなコースレベルに
応じた色のマークを使っています。初級=緑、中級=オレンジ、上級=青、エ
キスパート=黒という感じです。ウィスラーの超上級者コースはダブルブラッ
クダイヤモンド(◆◆)といって斜度60度で岩が出ていたりするコースですが、
キロロではふつうの上級者コースでした。

 ホテル内に温泉があります。料金は高めですがホテルのフロントに割引券が
置いてあるそうなので、それをゲットしてから行きましょう。温泉は無味無臭、
少し鉄錆色に濁った鉄・ナトリウム泉の露天風呂は開放感、景色共に最高です。
 交通手段は直通バスが便利で、新千歳空港、札幌のバスターミナル(麻生バ
スターミナル、中央バス札幌ターミナル)、小樽駅前バスターミナルから乗れ
ますが、席は早い者勝ちです。中央バスのバス+リフト一日券のパックがお得
です。詳しくは北海道中央バスのサイト(http://www.chuo-bus.co.jp/)をご覧
ください。

 最後に、これは別にキロロだけに限らないのですが、本州から北海道にスキー
に来ると思わぬ寒さにびっくりしますので、それなりの寒さ対策をして来てく
ださい。

○山中牧場 : http://www.kaitaku.net/yamanaka/
 赤井川村の落合には「山中牧場」という牧場があります。ここの牛乳はとて
もおいしいです。一応、小さい瓶や大きい瓶などお持ち帰りがあります。
 またここにはソフトクリームもあります。あっさり風味のもので、ある ML
メンバーは「もう最高!!わらひが今までに北海道で食った中で一番うまいと
思った」とのことです。
 ほっかいどガイド[1-3-1]にも出ていますが、札幌でも山中牧場のソフト
クリームが食べられるようになりました。

○赤井川温泉
 村営の保養センターのようなところで露天風呂もあります。お湯はちょっと
白っぽい無味無臭です。
 入館料400円。石鹸やシャンプーなどが備え付けでないので、この価格なの
でしょう。北海道の公営温泉の多くが、余計な物をつけて600円程度のところ
が多いので、この値段はうれしいですね。


2. 余市町

 余市はスキージャンプ斉藤・船木、そして笠谷選手の出身地。JR余市駅の観
光物産センター「エルラプラザ」の二階にある「ジャンプ王国余市展示ホール」
には船木和喜、斎藤浩哉両選手から寄贈されたジャンプ用スーツやスキー板な
どが展示されています。

○ニッカウヰスキー北海道工場(余市蒸溜所) : http://www.nikka.com/
 日本ではじめてモルトウイスキーを製造・販売した日本のウイスキーの父・
竹鶴政孝が、1934年にスコットランドの気候や風土によく似た余市に「大日本
果汁株式会社」を設立。その後「ニッカウヰスキー株式会社」になりました。
「ニッカ」という名前は「大日本果汁」の「日果」からきているようです。
現在はアサヒビールのグループ会社になりましたが、モルトウイスキーの蒸溜、
貯蔵、製品のボトリングなどはいままで通り行っているようです。
 蒸溜所では昔ながらの石炭による「直火焚き」蒸溜を採用しています。
「直火焚き」は温度調節が難しいそうですが、芳ばしい香りと力強い味を出す
そうです。これらの製造施設とウイスキー博物館を見学することができます。
ウイスキー博物館では年代物のウイスキーを試飲させてくれます。余市原酒直
売所ではモルトウイスキーの原酒を見学者だけに限って販売してくれます。

 工場見学は年末年始(12月26日〜1月7日)を除いた毎日行われています。見学
時間は9:00〜17:00で、見学の受付は9:00〜12:00、13:00〜16:00です。受付の
お姉さんに「ガイド付きにしますか?自由に見学しますか?」みたいな感じで
聞かれますので、一度ガイド付きで見学したことがある方はガイドをつけない
で見学するといいでしょう。見学時間は約1時間です。

 また最近は「マイウイスキーづくり」を開催しており、二日間にわたって
実際にモルトウイスキーづくりを体験できます。造った後は10年間貯蔵し、
10年後にボトリング(750ml)してプレゼントしてくれます。人気があるらしく、
すぐに予約でいっぱいになるそうなので、予約は早めにしましょう。
# 上記の URL に詳しい説明が出ています。体験された方はぜひ感想を聞かせ
# てください。

 原酒直売所で販売してくれる原酒は、一本の樽から出したままの原酒なので、
貯蔵樽一本毎に異なる味わいをもっています。どの樽から取り出したものなの
かがわかるように樽番号で管理していますので、時期をあけて何回か見学し、
樽番号の違うものを購入して味比べをしてみるのもよいかも?
 年代は1年未満/5年/10年/15年/20年/25年物と6種類あり、500ml/170ml単位
で販売してくれます。500mlで1500円/3800円/5000円/10000円/15000円/20000
円で、170mlは500mlの1/3程度の値段で買えます。頼めばテイスティング(試飲)
もさせてもらえますので、購入したいものがあればテイスティングさせてもら
いましょう。ただし、アルコール度数が50〜65%と高め(通常は40%程度)ですの
でお酒の弱い方は注意しましょう。原酒直売所の営業日は工場見学と同じです。
営業時間は9:00〜16:30です。

 場所は余市駅から国道5号線方面に向かってまっすぐ進み、徒歩3分のところ
にあります。余市へはJRでも行けますが、列車の本数が1時間に1本あるかどう
かという状態ですので、本数が多いバスの方が便利です。札幌から行く場合は、
小樽からバスを使いましょう。
 バスは小樽駅前のバスターミナルから15分おきぐらいに出ています。倶知安、
岩内、美国、余別、余市梅川車庫行きなどのバスに乗り、余市駅前で降りてく
ださい。所要時間は小樽から30分ちょっと。料金は390円(情報:2002年)です。
 二輪で行った場合は、正門の前の通りに並べて駐車するように言われます。
観光シーズンになるとなかなか壮観な眺めになります。普通乗用車やバスなど
は、正門左手の奥に誘導されます。結構大きめな駐車場が用意されています。
この駐車場が一杯だったら、工場前の町営駐車場や100m程進んだところにある
道の駅の駐車場に駐車して歩くことも可能です。しかし、運転手はウイスキー
の試飲ができなくなってしまいますので、公共機関を利用して行きたいですね。

  ------------- MLメンバー・Mさんからの情報(1998年 4月) -------------
   いかにも「ウヰスキー造り一筋」な職人みたいな感じの方が試飲・販売を
  していました。年代の違う3種類が出ていました。若いのは色が薄く、味は
  荒々しいものがありました。古いのはまろやかな味になっていました。ウヰ
  スキーの熟成というのはこういうことかと納得させられました。
   結構高めの価格でした。(500ml瓶で数千円台の上の方だった。)
   でも係の方は高級スコッチのブランド名を挙げて、それと比較しても遜色
  ない味で、値段は割安だと自慢げに語っていらっしゃいました。スコッチの
  具体名を挙げておられましたが、その方面に造詣がないので失念しました。
   買いたかったけど、その後の旅程が長く、荷物になってしまうので買いま
  せんでした。買っておけばよかったかな…。
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○余市宇宙記念館 スペース童夢 : http://www.spacedome.co.jp/
 余市は宇宙飛行士・毛利衛さんの出身地なので、その業績を讃えて作られま
した。ここは道の駅「スペース・アップルよいち」も兼ねていますが、記念館
と、その横にトイレと小さな売店があるだけなので、道の駅としてはあまり使
えないところです。
 余市宇宙記念館は展示物を眺めるだけでなく、毛利さんが宇宙で行った実験
をTVゲーム感覚で学んだり、月面の重力体験や体感型アトラクション等、自分
で体験できる設備が多いです。
 入場料大人1200円、小人500円(情報:2002年)です。

  <月面重力体験>
   月と火星が選べ、確か月が地球の1/6、火星が1/3の重力だったと思います。
  体に安全ベルトを巻き付けて、上からダンパーで吊るすというもので、私は
  月を選びました。始める前は、ジャンプすると空高く跳ね上がることができ
  るとイメージしてましたが、実際には単に体が軽くなっただけ。期待値が高
  かっただけに少しガッカリしました。おまけにベルトの締め付けで股間が痛
  かったし...

  <スペースシップ>
   簡単に言うと東京ディズニーランドの「スターツアーズ」のようなもので
  す。スターツアーズと異なるのはアトラクションの前に宇宙に関するクイズ
  (10問)を行い、高得点者は記念品(入り口などで買える200円ぐらいの施設紹
  介のパンフレット)がもらえることでしょうか。一問不正解でしたがトップ
  になり、もらうことができました。
   その外にもう一つスターツアーズもどきがありましたが、つまんなかった
  です。

 全体的にアトラクションとして期待するよりも、体験して勉強するつもりで
行った方がよいかと思います。インターネット体験もありますので、子供の勉
強として行かれてはいかがでしょうか。あと、売店で宇宙食を売ってました。

○柿崎(かきざき)商店 : http://www2.ocn.ne.jp/~kakizaki/
 余市といえば「かきざき」。駅すぐの国道沿いにあり、オレンジ色の店舗が
目印。人でごった返しているのですぐわかります。駐車場はありますが狭くて
いつも満車なのが難点。新鮮な魚介類が安値で売られています。
 二階にある「海鮮工房」という食堂の安さは特筆もの!一番安いところでは
ホッケ定食が360円。うに丼は時期によりますが生うにがそこそこ載っていて
1000〜1200円。以前に行ったときは、一階でアワビを買ってその場で切っても
らい、二階の食堂でうに丼を頼んで一緒に食べました。

  ------------- MLメンバー・Kさんからの情報(1999年 8月) -------------
   朝食はちょっと足を延ばして余市のかきざき商店に行く事にした。途中、
  対行車線がえらく渋滞していたので、後で戻ってくるのは大変そうやなぁ、
  と思いつつも、まぁその時はその時ということで店に向かった。
   注文したのは寿司とウニ丼。寿司はマグロ、生タコ、ズワイガニ、ホタテ、
  シメサバ、甘エビ、貝(何か忘れた)の7カンでなんと480円。さすがは、かき
  ざきという感じである。あとウニ丼は以前に赤(エゾバフンウニ)を食べたの
  で、今回は白(エゾムラサキウニ)にして1200円だった。さすがにウニは、
  ピークを過ぎていて他と比べてはるかに安いとはいえ若干高い値段だった。
  (この店、ウニ丼は時価だが、安い時は600円台で食べれるのだ。)
  寿司もウニ丼もうまくて腹いっぱいで満足した。
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○そーらん : http://www.so-ran.co.jp/
 国道5号線を余市から小樽方向に少し行ったところ(鶴亀温泉のそば)にある
寿司屋です。駐車場の横に客車を利用したラーメン屋があるのでわかりやすい
でしょう。
 寿司一個が100円から。一皿2個だから200円から寿司が食べられます。職人
さんがちゃんと握ってくれます。安いのでネタもそこそこなんですが、小樽の
回転寿司よりはるかにうまい!B級グルメマニアにはおすすめです。生ビール
中ジョッキも300円という安さです。

 寿司屋の裏には和食レストランのような店がありますが、寿司屋の1階下に
あるのでわかりづらいです。ちなみに小樽よりにもう一店「北の海幸 そーら
ん」とい店がありますが、こちらの店についてはよくわかりません。

○鶴亀温泉
 「そーらん」のすぐ近くにあります。営業時間11:00-22:00。入館料830円。
一回入浴すると600円になる割引券(期限付き)が一枚ついてくるので、二人で
行けば一人600円で入浴できます。雰囲気としては北海道の公営温泉風という
感じですが、ここは民営です。
 お湯は茶褐色で塩味です。浴槽自体は広めですが露天はありません。

○よいち観光温泉
 場所はニッカウヰスキーの川をはさんで裏側にあります。平屋建ての建物。
吉田観光農園と同じところでやってるようす。宇宙飛行士の毛利さんゆかりの
温泉銭湯として知られている宇宙温泉(余市川温泉)のある国道交差点を海じゃ
ない方に曲がって(小樽方面からだと左、積丹方面だと右)、少し行くと右、と
いう見つけ方の方が確実っぽいです。
 内湯2(普通とバイブラ)、サウナ、水風呂。分析表の手で書いた大きな写し
があったけど別表はなし。肝心な泉質は忘れてしまいましたが、コップが置い
てあって飲泉ができますが、海水並みにしょっぱかったので食塩泉か何かだと
思います。色は透明。サウナは入り口が少し低いので頭をぶつけないよう注意。
浴室からは、目の前に(多分)ぶどう畑が見えました。大人350円、夜9:00まで、
毎週火曜日休館。ロッカー無料、シャンプー等はなし。
 なぜか整体の人がいて、3500円でやってくれるそうです。入り口やら中の壁
やらに「1度脱衣場から出たら再入浴はまた350円払って」などと書いてあるの
は、たぶん整体終わったあとまた入る人が多かったからか、それとも何度も出
たり入ったりするを繰り返す人が多かったからかは不明。

○フゴッペ温泉 天山楽
 場所はフゴッペ川上流にあります。営業時間10:00-22:00。入館料600円。
ここは道内で唯一、全国でも二か所しかないという重曹芒硝泉だそうです。
お肌がすべすべになる美人の湯です。お湯は無色透明無味無臭。露天風呂は
薬湯になっていました。


3. 仁木町 : http://www.town.niki.hokkaido.jp/

 仁木町は北海道では果物の町として有名です。春から秋にかけていろいろな
果物狩りがいろいろできます。6月頃からのイチゴ、サクランボに始まって、
ブルーベリー、プラム、ブドウ、リンゴ、ナシと、季節ごとに様々な果物狩り
が楽しめます。道沿いには農家直営の売店も並んでいます。

○アリスファーム : http://www.arisfarm.com/
 余市から赤井川村に抜ける冷水(れいすい)峠付近にアリスファームの建物が
あります。駐車場があり、観光もできるようになっていて、お土産も売ってい
ます。一本道ですし、辺りには他に何もないようなところなので、すぐにわか
ると思います。

   北海道仁木町で活動している半農半工のグループです。家をたて、家具を
  作り、布を織りセーターを編む、牛や羊豚を飼い、畑を耕して食品を加工す
  るなど衣食住にまつわる様々なもの作りを仕事にしています。メンバーは30
  名、北の大地でそれぞれの夢を実現させています。
  # パンフレットから引用

 中には、ショップ(売っているものは無印良品のようなもの)および、レスト
ラン(羊料理が中心)があります。宿泊施設もあり、部屋はシンプルな洋室で、
二人部屋と五人部屋です。メンバーと一緒に大テーブルを囲んで食事をします。
 アリスファームで扱っている商品は小樽にあるショップでも手に入ります。
セーター類なら千歳空港にも扱っている店があります。


【抜け道情報】
 観光シーズンは国道5号線が渋滞します。それを避けるために、このエリア
のいくつかの抜け道情報をお知らせします。

○国道393号線
 小樽から赤井川村へは国道393号線で行きます。途中には、北海道ワインの
工場や山中牧場があります。赤井川村の先には余市や仁木があります。
 国道393号線は小樽市内の奥沢町から始まってますが、札樽道の朝里インター
から朝里川温泉方面へちょっと進み「マリンヒルホテル小樽」の近くを通ると、
毛無山(ヘアピンカーブが続く道)の下のところに出るので、赤井川方面へ行く
のに小樽市内を通らずにすみます。

○道道小樽環状線−フルーツ街道
 余市や仁木へは国道5号線と並行して走っている広域農道を使います。
小樽天狗山の麓からJR塩谷駅を経由して行きます。小樽天狗山から塩谷駅まで
を「道道小樽環状線」、塩谷駅から余市や仁木までを「フルーツ街道」と呼び
ます。
 しかし、この道も最近存在が広く明らかになってしまい天狗山の麓あたりで
やっぱり渋滞しています。もっとも国道5号線よりはずいぶんとましですが。
あと、警察の速度取締も多くなったと聞きます。

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