[1-5-2] えりも岬 Ver.6.00 1999.07.02 襟裳(えりも)岬を中心に、幌泉郡がエリアとなります。 【地域図】 広尾方面へ↑ // [フンベの滝]//------- // | // | \\ [音調津] | ↑様似方面 // | \\ // | \\ // 黄金道路 \\ // | \\ [豊似湖]…[日勝目黒] | [えりも] // | \\ // | (R336) (R336) | \\ //------------------- [東洋]=(R336)=[庶野] \\ // (道道襟裳公園線) // \\ //[百人浜] \\ // \\ // [襟裳岬] 襟裳岬周辺は、歌などで有名なわりには人があまり訪れない所です。その理 由はいくつかあるのですが、まず、派手な観光地が少ない(襟裳岬しか無い) のが大きいでしょうね。それから、交通の便が悪い。もともと岬まで鉄道は通っ ていなかったのですが、広尾線が廃止されたため、東側から襟裳に行くのが非 常に困難になってしまいました。西側からも、様似で鉄道が終ってからしばら くあり、バスに頼らなければならないので大変です。また、車などで来ている 人でも、襟裳岬経由で石狩(札幌方面)と十勝(帯広方面)の間を移動するの は距離が長いので、どうしても襟裳は避けられてしまいます。 しかし!:-)、北海道旅行の常套手段、「人の来ない所へ行く」からすると、 襟裳は良い所です(笑い)。海岸線の迫力はなかなかのものがありますし、襟 裳岬は本当に『岬』らしい所です(宗谷岬とは違う、というか:-))。 豊似湖(とよにこ)は自然がそのまま残っている原始の湖として知られています。 自然を肌で感じられる地域だと言えるでしょう。 1. 襟裳岬 [襟裳岬] 何度も書きますが、風が強い所です。よく霧もでます。夏でも結構寒いので、 注意して下さい。 岬の手前に駐車場があり、そこから舗道を歩いていきます。まず目の前に襟 裳岬灯台があります。更にそこから長い階段を降りていくと、岬の先端の方ま で行く事が出来ます。先端まで行っても、その下は断崖絶壁です。灯台の裏手 に展望台みたいな場所があります。そこからの海もなかなか迫力があります。 襟裳岬から納沙布岬にかけて、ゼニガタアザラシの生息地です。襟裳岬から も、よく見ると波間の岩の辺りにアザラシが見つかります。肉眼ではちょっと 苦しいかな。展望台に大きな双眼鏡(有料)があります。 駐車場の横には売店があって、地元で採れた海産物などのお土産を売ってい ます。また、その奥には食堂があります。3軒くらいの店が長屋みたいに並ん でます。外が寒い時には、中の暖かさは本当に救いなんですよね。つぶ丼なん か食ったっけな。。。(つぶラーメンがうまいそうです) この辺りは、道東方面と同じく昆布の産地です。昆布焼酎なんかもありまし た。自宅へ発送もしてくれます。 灯台付近の山側には、大きな風車が2台あります。風力発電用の風車のよう です。いつも風が強いこの地域ならではですね。周囲に何も無い所に、日高山 脈をバックにそびえる風車はなかなかの趣です。 襟裳岬には、トイレあり電話ボックスあり食堂ありと、何かと便利です。こ の辺には大きな施設は他にほとんどありません(特に黄金道路方面)から、用 事はこのあたりで済ませておくのが得策です。 [襟裳岬までの道] 襟裳岬は、地図で見ても分かるように、太平洋に大きく突き出た半島の先端 に当たります。とにかく風が強く、霧も出やすい所です。様似(さまに)方面か ら行く場合、岬の手前10km程度の部分は曲がりくねった道が続きます。海岸線 から少し小高い所を通るので、自転車で行くのはちょっとしんどいかな。それ より、風が強いので自転車では大変です。車やバイクの人は、霧や波しぶきに も要注意。安全運転で行きましょう。 広尾方面は、延々と続く海岸線の道です。ここは波がもろに打ちつける場所 で、道を作る工事がえらく難航した事で有名な場所です。とにかく工事に金が かかるので、「黄金道路」と呼ばれています。名前に惑わされて、穏やかな道 を想像したらはまりますぜ。:-) いずれの道も、ちょっとした悪天候で簡単に通行止めになりますので、天気 が悪い時には天気予報や交通情報に十分注意して下さい。 公共の交通機関はバスくらいのものです。様似から襟裳の町まで35分といっ たところです。季節や曜日によって本数が変わりますので、時刻表で確認して ください。一日に数本ですから、逃したら大変です。 広尾方面から行くのは、また大変です。ほとんどのバスは広尾発なのですが、 広尾まで行くのにも、やはりバスに乗らなければなりません。帯広から2時間 はかかります。広尾から襟裳は1時間くらいかな。 自分の車やバイクで襟裳岬へ行くつもりの人は、とにかく海岸線の道を通る 事。うっかり町中を走っていたらいつのまにか岬を過ぎていた、なんて事もあ ります(地図中の「東洋」「庶野(しょや)」間に注意)。襟裳の町には銀行や 郵便局もあるので、用事を済ますにはちょうど良い所です。 #注意# 「襟裳」と「襟裳岬」を間違えないようにして下さいね。襟裳の町中から 岬までは、まだ数km残っています。バスのアナウンスの「次はえりも、え りもです」の声に慌てて降りると、あとは岬までの長い距離と途方に暮れた 顔が残されることとなります。目の前には「えりも駅」の看板。町の中心の バス「ターミナル」の事です。 岬行きのバスはずいぶん少なかったような記憶があります。数人なら、タ クシーという手もいいかも知れません。 [風の舘] 襟裳岬に展望室が作られました。 風体験などができるそうですが、入場料の関係等で確認していません。 開館時間 5,6,9月 8:30〜18:00 7,8月 8:30〜19:00 10月〜4月 9:00〜17:00 入館料 大人・大学生 500円 小・中・高校生 300円 幼児 無料 TEL 01466(3)1133 2. 襟裳岬の歌碑 襟裳岬には2つの歌碑があるようです。森進一の「襟裳岬」と島倉千代子の 「襟裳岬」です。もう(1999年より)20年近く前になるのかもしれませんが、紅 白歌合戦でその年紅組白組双方のトリを飾った曲です。でも現在は「襟裳岬」 の歌というと森進一の方が有名です。 ---------- ほっかいどガイドML O氏よりの情報 -------------------------- 当初、歌碑は島倉千代子のものしかありませんでした。私が襟裳岬に行った 1987年(だったと思う)には確かに島倉千代子のしかなく、「あれ?歌詞が違 う…。ああそうか、島倉千代子か。」と思った記憶があります。何でも森進一 の歌詞「襟裳の春は何もない春です」という部分が「何もないとは失礼な」と 地元の人の反感を買ったためとか。(1990年代前半に観光バスで旅をした人が ガイドさんから聞いた話です) でも、現在は森進一の方もできたそうです。私は確認してないのですが。誰か 確認してたらフォローして下さい。あるいは年代の食い違いでもありましたら 教えて下さい。何分にも古い話ですので…。 ---------------------------------------------------------------------- 3. 襟裳岬周辺 [百人浜] 襟裳岬の東側(黄金道路方面)の隣にある長い砂浜です。ちょうど漁師町が ある所で、漁船が並んでいます。 ここでは、「ちょうちょ貝」と呼ばれる貝(一説では、ある軟体動物の骨と も聞くが、詳細は不明)を拾う事が出来るそうです。これは、貝が波に削られ てちょうちょのようになったもので、えりもYHのお土産のコーナーにもあっ たかな。奇麗なのが見つかったら、良いお土産になりそうです。 [豊似湖(とよにこ)] 岬から、黄金道路をしばらく行った辺りを左に入ります。それからダートを 約10km行くと、ほとんど原始の姿が残っている秘湖と言われている、豊似湖に 着きます。小さな湖です。 黄金道路からの入り口はあまり目立たないので、注意して下さい。ガソリン スタンドの脇に小さな看板が立っているだけだと思います。特に、広尾方面か らは見にくいので注意。この道は豊似湖に達する事実上唯一の道です。(古い 地図では、庶野から「牧場の川」に沿って湖の近くに達する道が描かれている ようですが、実際には何年も放置されて通れる道ではありません) 湖までの道は、かなり厳しいダートです。最初の数kmはそうでもありません が、途中で左に急カーブを曲がってからが大変。普通の乗用車では簡単に腹を こするような道です。四駆やオフロードバイクなら余裕です。 湖は、途中で道が無くなって一周出来ないようです(やった人いるかな?)。 豊似湖一周ツアーの噂を聞いた事があるので、出来ない事は無いのかも知れま せんが、不明です。普段はほとんど人が来ないので、ぼーっとしてるのもいい かも。 [庶野の桜] 庶野の高台に、約800本もの桜が植えられた庶野桜公園があります。その中 に立派な桜の古木があるそうです。樹齢など、詳細は不明です(誰か分かった ら教えてね)。 4. 温泉 ないんです。残念。 5. お宿 [えりもYH] 岬から黄金道路方面へ向かうと、襟裳の町から来た道とぶつかる三叉路に出 ますが、その脇に有名な:-)えりもYHがあります。 何が有名かと言うと、ミーティングの時に輪になって歌い踊る、というやつ です。最近はあまりやらないという話も聞きますが、どうなんでしょうね? 父さんが亡くなってからしばらく休業状態でしたが、まだまだ健在です。 レストラン「えりもりえ」が併設されており、食事はすべてそちらで食べる ようになっています。 昔泊まった時は、朝の見送りの派手さと言ったらすごいものでした:-)。屋 根に登って旗を振ったり、いつまでも手を振っていたり。。あの雰囲気は貴重 だと思いました。いつまでも元気なYHでいて欲しいものです。