[1-6-2] 釧路・厚岸・浜中
Version: 6.01  02/Aug/2000


【目次】
   1. 釧路(くしろ)地方の概要
   2. 釧路の見どころ
     2.1 湿原を味わう
     2.2 丹頂に会う
     2.3 海岸線を楽しむ
     2.4 釧路市街周辺
     2.5 その他
     2.6 食事処
     2.7 食べ物・酒・土産など
   3. 厚岸の見どころ
     3.1 厚岸の見どころ
     3.2 食事処・食べ物
   4. 浜中・霧多布の見どころ
     4.1 霧多布島
     4.2 霧多布湿原
     4.3 霧多布〜落石方面
     4.4 その他
   5. お宿
     5.1 YH(ユースホステル)
     5.2 民宿等
     5.3 ホテル・旅館
     5.4 キャンプ場
   6. 雑談
   7. 情報源として


1. 釧路(くしろ)地方の概要

====釧路地方全図======================================================

  (↑摩周・阿寒) 
                          (↑別海)

    釧路湿原                    (厚床・根室→)
                           ____________
                ____   霧多布   /
           _-----_ -  --_  湿原   /
     釧路    /    -_厚岸湾-=      |
 _________________---=   =-___      _------_--_
/                -----------   -----= 霧多布
      ↑           ↑       ↑
    (釧路市)        (厚岸町)    (浜中町)

======================================================================

  釧路(くしろ)地方は、北海道の東南部一帯に広がる地方です。この地方は漁
業が非常に盛んで、釧路港・厚岸(あっけし)港に水揚げされる魚や、昆布漁、
牡蛎の養殖など、魚介類の宝庫です。また、この一帯は大規模な湿原が広がっ
ていて、湿原に生きる動植物が豊富に見られます。また、同時に有名なものに
霧があります。

  まずは、釧路地方の魅力を独断と偏見で羅列してみましょう。
  (原案:ML会員Hさん)

・海の幸が美味しい!(^-^)
  釧路港から揚がる新鮮な魚が美味しいのです。沖を流れる親潮が近海の漁場
を作ってます。また、釧路周辺の海岸線は、別名「昆布ロード」とも言われる
ほどの昆布の大産地。浜中(はまなか)の方(「浜中観光ホテル」)では、昆布の
刺身なども食べられます。花咲蟹もうまい。厚岸湾の牡蛎も有名です (厚岸駅
の「かきめし」! いいですね)。

・湿原は自然の宝庫
  釧路湿原や霧多布(きりたっぷ)湿原、厚岸湿原など、このあたりには湿原が
沢山あります。湿原は自然がいっぱいです。
  春から初夏にかけて、湿原は一面のお花畑となります。黄色いエゾカンゾウ、
真っ白な綿のようなワタスゲ、華やかな紫色のアヤメなどがかわるがわる咲き
ます。もちろんそれ以外の花も簡単に数十種類は確認出来ます。花の時期以外
でも、様々に変化する広大な湿原は素晴らしい景色です。
  湿原に生息する動物にも注目。タンチョウやアオサギ、その他の鳥を始め、
いろんな動物の住み家となっています。双眼鏡片手に湿原を観察するといろん
なものが見られます。
  冬には、立ち入り禁止だった湿原の中にもクロカンスキーなどで入る事が出
来ます。見渡す限り真っ白でまっ平な湿原の横断はすがすがしいものです。

・鳥の楽園だよ
  浜中町の霧多布岬には、日本国内ではここでしか見られない(陸からは)とい
うエトピリカが住んでいます。また、カモメやウミウなどの海鳥も非常に多く、
湿原にはタンチョウやアオサギが魚をついばむ姿も見られます。まさに野鳥の
王国という感じです。

・海岸の迫力はすごい!
  釧路から浜中方面(特に厚岸から霧多布の間)は海侵食性の断崖絶壁が続いて
います。目の前から海面まで数十m、一気に落ちている海岸は迫力十分です。

  この他にもいろんな魅力はありますが、それはそれぞれの方が現地へ行って
感じとって欲しいと思います。ちなみに僕は、霧多布あたりの「単にのんびり
できる」雰囲気が好きです。
  この地域は、釧路市内や釧路湿原の一部を除くと、観光客の少ない地域です。
自分一人だけのお気に入りポイントもきっと見つかる事と思います。


2. 釧路の見どころ

====釧路周辺図========================================================
             (11)
 
            (10)
       |(9)        (6)
       |      (7)
       |            /(4)
       |    /    \  / (5)
       |   (2)     \ /
       |   /       + (3)      ___
     (8)|   /        |       /   +
       |  (1)       |       |    /厚岸
       |   |        |       |   +
   大楽毛-+-----+------釧路-----=--       +   \
-----------------------------------+----------------+(12)   ̄
  (14)           (新釧路川)   (13)

======================================================================

2.1 湿原を味わう

[釧路市湿原展望台・北斗展望台]::地図(1)
  釧路湿原の西の端を摩周湖方面へ走る道道53号線。その道沿いに北斗展望台
があり、その南隣に立派な釧路市湿原展望台があります。「鉄人28号」の異名
を取る建物です(笑) (本当は「やちぼうず」をモチーフにして設計されたらし
い)。湿原展望台バス停で降ります。
  湿原展望台は有料です。一周 2.5kmほどの遊歩道(無料)の中ほどにある「サ
テライト展望台」からの眺めも最高。若干アップダウンはあるものの、途中ま
では車椅子でも大丈夫です。
  夜には釧路市街の灯りが見え、漆黒の湿原との対比が奇麗です。
    釧路市北斗6-11  TEL: 0154-56-2424
    開館時間: 08:30〜18:00 (5月1日〜10月31日)
              09:00〜17:00 (11月1日〜4月30日)
    休館日  : 12月31日〜1月3日
    入館料  : 一般 360円、高校生 200円、小中学生 100円 (1999年06月現在)


[温根内(おんねない)ビジターセンター]::地図(2)
  北斗展望台から北へ4〜5km行ったあたり、鶴居(つるい)村には「温根内ビジ
ターセンター」という施設があり、湿原の中の木道を歩けるようになっていま
す。センターの中の黒板に地図があり、その時咲いている花とか見かけた鳥、
その日付などが自由に書けるようになっています。
  このビジターセンターから鶴居村営軌道跡に沿って釧路市湿原展望台まで道
があるようです。詳細はビジターセンターで確認してみて下さい。
  鶴見台にある民宿「丹頂の家」でこの辺について詳しくガイドしてもらえま
す。早朝湿原探索へ連れていってもらったという話も聞きます (もちろん毎日
ではないでしょうから聞いてみて下さいね)。
  釧路から鶴居村行き、または釧路〜川湯温泉間のバスで温根内下車、更に釧
路方面へ100mくらい行くと「ビジターセンター→」の看板があります。
    阿寒郡鶴居村字温根内  TEL: 0154-65-2323
    開館時間: 10:00〜17:00 (4月1日〜10月31日)
              10:00〜16:00 (11月1日〜3月31日)
    休館日  : 毎週火曜日、12月31日〜1月3日
    入館料  : 無料

[岩保木山(いわぼっきやま)]::地図(3)
  湿原全体を見渡せる 360°の展望に定評のある岩保木山。JR釧網線遠矢駅か
ら徒歩70分程度、軽い山登りになります。
  頂上までの道は笹などの草木が多く、道も時々えぐれているので長袖長ズボ
ンにしっかりした靴がベターです。途中の道は車も意外と通るので、注意して
行きましょう。
  パワーのある人は、細岡展望台も回ってみてはいかがでしょう。徒歩2〜3時
間で帰って来られます。または、釧路駅から新釧路川沿いに走る道を自転車で
行くのもいいでしょう。

===[岩保木山への道(by M.Kさん)]=====================================
    行き方は 「北の大地へ(注)」の地図が詳しいのですが(^_^)、あえて言葉
  で説明すると、遠矢駅からのダートをまっすぐ行って、右側を走る釧網本線
  の 1個目の踏切を右に曲がる道 (ここは、確か岩保木山の看板があったと思
  います) と 2個目の踏切を右に曲がる道の 2つがあるようです。私の場合は
  学生時代に 1個目の踏切を曲がる道を行った事があるので、今回 2個目の踏
  切を曲がる道を使いました。
    踏切の手前にバイクを止めて10分ほど進むと、両側が草木で囲まれた細い
  道になるので、そこを30分ほど登ると頂上の五叉路に出ます。そこからは、
  各々方が自分の気に入った釧路湿原が見える場所を探されるのが良いと思い
  ます。ただし、後で登ってきた道が分からなくならないように注意して下さ
  い。

  (注)「北の大地へ」
      「北の大地へ」とは、以前ブルーガイド情報版・別冊として、実業之日
    本社から出版されていたムックです。手書きの地図を多用した情報に特徴
    がありましたが、第三版を最後に廃刊になっています。
======================================================================

[細岡展望台(大観望)]::地図(5)
  岩保木山の北隣、JR釧路湿原駅から徒歩15分くらいです。細岡駅からでも、
 1時間弱で歩けます。途中は釧路川沿いの道で、展望台に向かって途中から少
し登りです。釧路川を下るカヌーを見ながらのんびり歩けば大した事ありませ
ん。湿原駅から細岡駅まで(或いはその逆コースを)、展望台経由で歩いてみる
のもいいと思います。
  ここは昔から展望が良い場所で有名でしたが、釧路湿原が国立公園になった
時に同時に整備されて奇麗な展望台となりました。ずいぶん木を切ったと思う
ので、あまり嬉しくは無いのですが...
  1997年(だと思うのですが)には、大観望近くに「細岡ビジターズラウンジ」
なる施設もできました。写真などの展示の他にラウンジがあり、ゆっくりとお
茶を飲んだりできます。双眼鏡の貸し出し(無料。身分証明証要)もあります。
ストーブのまわりで地元産のアイスクリームなどいかがでしょうか。
  ハイシーズンになると観光客が沢山来ます。観光バスも来るので時々賑やか
ですが、それだけの景色が望めるのは確かです。数ある展望台の中でも人気は
非常に高い所です。釧路駅で時間が余った時などにも気軽に寄れる場所です。
  途中に「のーむ」という民宿が黄色い屋根を見せています。ここでは、昼間
コーヒーを飲むこともできます。
  なお、この近くではJR北海道が主催の熱気球に乗れます。湿原を 50mの高さ
から望む事ができます。(詳細は[熱気球]の項を参照のこと)

====[ML会員Kさんの報告 (1998.08.05付)]==============================
      時刻が夕方近かったせいか人もそれほど多くありませんでした。もちろ
    ん眺めは良かったのですが、大観望のあたりも周りの木々や葉っぱが伸び
    てきて、湿原全体を眺め見回すにはちょっとつらい状態でしたんで、当然
    のごとくベンチの上や柵の上に登って眺める人が多いです。しかし、居合
    わせた学生さんらしきグループが足を滑べらせて転んでるのを目撃しまし
    た。あんまり無理な体勢は気をつけたほうがいいです
======================================================================

「細岡ビジターズラウンジ」
  交通:     JR釧路湿原駅から徒歩5分
  営業時間: 9:00-16:00 くらい(夏季はもう少し長い)
  休館日:   年末年始以外は無休
  入場無料

[サルボ展望台]::地図(4)
(「ザルボ」とも呼ばれますが、現地の看板に従って「サルボ」としました)
  岩保木山の更に北の方、塘路(とうろ)湖の湖畔にある高台です。JR釧網線塘
路駅から徒歩30分ぐらいです。遊歩道が整備された奇麗な所です。高台の上に
ある展望台は、「見晴らしが今ひとつ」と不評でしたが、1998年初めに、これ
までのコンクリート造りの四阿の上に木を組んで二階をのせたような新展望台
が完成し、眺めは若干改善されたようです。
  ここからは、塘路湖と釧路湿原が半分ずつ見えまずが、湿原だけ見るにはい
まいちかな...。遊歩道を少し右の方(シラルトロ湖方面)へ進んだ所に視界
が良い場所があるそうです。また、展望台まで登った後、左の薮の中を稜線上
へ300mほど登ると三角点があり、そこからの眺めが最高だという事。三角点の
標識で左ですが、分かりにくいので注意。このあたりの稜線には、竪穴式住居
の後が沢山あるそうです。
  ここからシラルトロ湖畔〜茅沼まで木道の遊歩道が通じています。地震で破
損した後、タンチョウの営巣地の近くを通るなど問題視されていた事もあり、
遊歩道は復旧しない事となりそのまま放棄されていましたが、タンチョウの営
巣が確認されるとゲートを閉じて通行止にすることで復旧されました。しかし、
その後の水害で再び破損、修復しましたが、1998年夏の水害でまた壊れ、1999
年 5月現在、通行止です。
  なお、湿原の眺めでは、近くにある二本松橋の高台(後述)を推します。

[二本松橋の高台(二本松展望地)]::地図(4)付近
  サルボ展望台から南へ100mくらい行った所を右折、線路を渡って 1.7km程行
くと釧路川にかかる橋(二本松橋)があります。その手前の右側の丘に登ってみ
ると、湿原の景色が最高です。眼下には釧路川、その先にはキラコタン岬を望
む展望地で、サルボ展望台から歩いて30分ぐらいです。ここには 7箇所の遺跡
があり、埋蔵文化財の標識が立てられています。
  丘には、橋から100mほど戻った辺りから道を歩いて登ります。「橋の脇の崖
をよじ登る」と書いてある市販ガイドもありますが、直接丘をよじ登ったりし
ないように(丘の斜面は脆くて、少し崩れかけています)。道の終点から丘の頂
上までは少しよじ登らなければいけません。

[コッタロ湿原]::地図(6)
  釧路湿原の北の端、塘路湖から二本松橋を渡って弟子屈方面へ向かう途中に、
こぢんまりとした低層湿原地帯があり、「コッタロ湿原」と呼ばれています。
ここは狭い範囲に湿原の醍醐味を閉じ込めたような場所です。バイク・自転車
などでここの道(ダート10km程度)を走るのは最高ですよ。
  コッタロ湿原は、湿原の生体系が見事に保存された場所です。また、湿原の
川(蛇行した川)が狭い地域に曲がりくねっており、釧路湿原の中でも特異な景
観を持っています。ここが好きな人も多いです。

[コッタロ展望台]::地図(6)
  コッタロ湿原全体を眺める場所の代表です。サルボのそばの踏切を渡り、舗
装工事進行中のダート道を 6km程行ったところの道の左側にあるのがコッタロ
第一展望台です。立派なトイレがあるので、すぐにそれと判ります。
  小高い丘といった感じの山に階段があって、それを 数十m登ります。登るに
つれてコッタロ湿原の全貌が見えてくるのは、なかなかのものです。急な階段
で結構しんどいので、途中で休みながら登りましょう。ふと後ろを振り返ると、
そのたびに感動的な風景が一面に広がります。
   5月には、階段の途中に虫が多くてうるさかったという報告があります。ご
注意あれ。

  第一展望台からさらに進むと、道の右側に第二展望台が、更に 1km程進むと
道の左側に第三展望台があります。第三展望台は、道の右側に比較的広い駐車
スペースがあります。第二、第三と進むに従って、タンチョウ、エゾシカ、そ
の他の野鳥・野生動物を見るチャンスも多くなってくるようです。

[宮島岬・キラコタン岬]::地図(7)
  釧路湿原の北の端に、湿原という海に岬のように突き出た小高い丘がありま
す。湿原成立前は実際に海に突き出た岬だったのでしょう。ここからの湿原の
展望は、他の展望台にも劣らない素晴らしいものです。
  岬は二つあり、西側が宮島岬、東側がキラコタン岬です。宮島岬は森の豊か
な所、キラコタン岬は丹頂が再発見された自然の豊富な所です。
  ただし、この付近(岬周辺)は天然記念物指定地区であり、岬はどちらも私有
地です。また、道は複雑で迷うおそれがあります。基本的に、立ち入り許可が
必要です。もちろん車などによる立ち入りは禁止なので、往復20km程度は歩く
覚悟がいります。
  だったのですが、キラコタン岬の入口になる牧場のゲートの近くから、宮島
岬方面に向けて、林道が開かれました。これまであった小山のような起伏を切
り開いて作られたため、キラコタン岬までのルートがこれまでよりもはるかに
単純化され、林道から歩いて往復40分位になっています。ただ、工事中の箇所
でもかなり崩壊が進んでおり、また、乗用車や観光バスが平気で入って来れる
ようになってしまったため、湿原の自然への影響も心配です。

[二股]::地図(4)付近
  釧路川と阿歴内川の合流点で、ゆったりと流れる湿原の水の流れを目の前で
見ることができます。
  塘路駅から右へ100m程進み、別れ道を右へ。しばらく線路と並行して進んだ
あと、踏切を渡り、左へ進んで行きます。この道はかつての殖民軌道跡だそう
です。途中に埋蔵文化財の標識があり、それによると縄文期の遺跡があるよう
です。
  二股には久著路まで伸びていた馬車鉄道の木橋がかかっていた時代もあった
そうで、その橋は映画「挽歌」のロケに使われたため「挽歌橋」と呼ばれたそ
うですが、昭和40年殖民軌道の廃線とともに壊されたらしいです。現在は、対
岸に橋脚跡が残っているだけです。

[塘路湖]::地図(4)付近
  冬には白鳥が飛来する事で有名な湖です。湖畔には標茶(しべちゃ)町郷土館
があります。
  また、塘路湖ではカナディアンカヌーに乗る事が出来ます。一時間1000円で、
特別な技術はいりません。湿原ツーリングは8000円(要予約)です(1995年8月)。
静かな湖の真ん中では鳥のさえずりも聞こえてきて、このまま居眠りしてしま
いたいくらい気持ちが良いとか。天気の良い日にはいかがでしょうか。

[塘路湖エコミュージアムセンター  あるこっと]
  1997年10月に標茶郷土館と道をはさんで反対側にできた、環境庁の施設です。
展示部分はそれほど大きくないですが、「水」をテーマにした湿原に関する解
説と、ヤチボウズやヤチマナコなどを再現して、その仕組みを紹介したものが
あります。なかなかよくできた展示だと思います。あと、マルチビジョンの映
像「湿原の詩」も、きれいです。塘路湖を向いた窓側に暖炉があって、暖炉の
脇に座って湖を眺めながらぼーっと過ごすのも、良いです。
    川上郡標茶町塘路原野  TEL: 01548-7-3003
    開館時間 : 10時-17時(4月-10月)  10時-16時(11月-3月)
    休館日   : 毎週水曜日、12/29-1/3
    入館料   : 無料

[シラルトロエトロ湿原]::地図(4)付近
  シラルトロエトロ川が蛇行して流れる湿原で、 "ミニ釧路湿原" のような感
じのところです。茅沼駅を出て左側(「憩の家かやぬま」と反対側)に 1km程行
ったところです。

[シラルトロ湖]::地図(4)付近
  サルボ展望台の裏手にあります。茅沼(かやぬま)駅から 約1.5km、歩いて湖
畔に出られます。湖畔にある「憩の家かやぬま」(宿の項参照)辺りから見る景
色がなかなか良く、温泉もあるので、湿原探索の穴場的場所。湖畔の遊歩道は
サルボ展望台まで続いています。遊歩道の途中の湖畔にある展望台もなかなか
です。丹頂の営巣地のすぐ近くを通っているため、営巣が確認されると入口の
ゲートが閉められ、通行禁止になります。また、河川増水時にもゲートが閉じ
られます。
  1996年夏より、木道中央部分の水没や陥没のためにこの遊歩道は通行止めに
なっていましたが、1997年に修復されて通行可能になりました。しかし、1998
年夏の大雨により再び破損し、現在通行不能です。
  シラルトロ湖はタンチョウが一年中見られる場所として知られていますが、
秋から春にかけては白鳥の湖となります。オジロワシ、オオワシなども見られ、
湿原中随一の水鳥の楽園です。

[達古武(たつこぶ)湖]
  細岡駅から歩いてすぐのところにあります。湖畔にキャンプ場があります。
細岡駅〜達古武湖のあたりは道端の自然が豊富な散歩道になっており、釧路川
で釣りをしている人も多く見かけます。細岡展望台の帰りなどにちょっと足を
延ばすには良いでしょう。

[ノロッコ号]
  JR北海道の観光用臨時列車。湿原の中を時速約30kmで走り、湿原風景をたっ
ぷり楽しめる列車です。普通乗車券で乗れます。1998年夏のシーズンより、こ
れまで走っていたものから、新製「ノロッコ号」にリニューアルされています。
「ノロッコ車掌」と「ノロッコレディ」が乗務しています。
  運転日(2000年):
    4月29日〜6月30日の毎日: 釧路−標茶    (一日1往復)
    7月 1日〜8月31日の毎日: 釧路−釧路湿原(一日3往復)
    9月 1日以降           : 未定
  運賃       :釧路−釧路湿原 350円、釧路−塘路 530円、釧路−標茶 1040円
  指定席料金 :300円
  問合       :JR釧路駅(0154-24-3176)
  多分、乗車証明書がもらえます。

[SL冬の湿原号]
  JR北海道が走行可能状態に復元した蒸気機関車「C11-171」牽引により、
1999年 5月より留萌本線で運転している「SLすずらん号」が、2000年 1月より
 3月まで「SL冬の湿原号」として、釧網本線で運転されました。
  蒸気機関車「C11-171」は、標津線を最後に引退し、標茶町内の児童公園に
保存されていたものということで、「里帰り」といったところでしょうか。
  なお、今シーズン以降の運転に関しては未定です。

====[ML会員Iさんの報告 (2000.02.27付)]==============================
      先日釧網線の冬の湿原号に乗ってきました。車や汽車代の節約のため、
    乗車区間は標茶−茅沼間(笑)です。乗車当日は、一日駅長でドラマすずら
    んの竹次郎こと尾藤イサオ氏と萌の倍賞千恵子氏が来て駅は大混雑でした。
      まず五十石駅にて標茶行きの上りを見学、なんと後ろ向きにSLが走って
    きてびっくりしました。普段は標茶行きが前向きに運転しているらしいの
    ですが、この日2/26は釧路行を前向きに運転したとのこと。転車台のない
    標茶駅の折り返しでどうやって釧路に戻ってくるのかなと思っていたので
    すが、反対向きのままで列車をけん引してたのですね。後ろ向きに走って
    いるSLを初めてみました。車で標茶駅に停めていよいよ乗車、客車は14系
    ですが、改造され 4人向かい合わせの直角の座席になってまして、真ん中
    にはテーブルがありました。
      各車両に石炭のストーブ(だるまストーブ)が設置され、するめなんかを
    焼いてる人がいました。標茶よりの緩急車には流氷が展示されてました。
      茅沼までの18分の乗車で多くを語る資格はないんでしょうけど、車窓か
    らエゾシカや丹頂、雄阿寒岳などをみることができ満足しました。来年以
    降の運転はどうだかしりませんがまた運行してもらいたいもんです。予約
    も結構はいっているようなので事前に座席指定するほうがいいのではない
    でしょうか? 私は当日予約だったんですけど。
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====[ML会員Kさんの報告 (2000.02.27付)]==============================
      先日釧網線の冬の湿原号に乗ってきました。車や汽車代の節約のため、
      釧路に向かう途中でSLのことを思い出してとりあえず標茶駅に行ったら,
    倍賞千恵子さんと尾藤イサオさんもいてセレモニーか何かをやってる最中。
    で,ホームの連絡通路の階段を上がって上からSLを撮影して,発車の15分
    ほど前に釧路方面に移動して,最初の陸橋の上からまずは通過するSLを撮
    影。その後車でSLと併走しながら,次は塘路駅手前踏切で撮影。で,塘路
    駅で停車中のSLに追いついて,発車するSLの撮影。オレンジ色のモンベル
    の登山のヤッケ姿で着てうろうろしてました。
      この日だけ特別にSLがいつもと逆向きで運行したようですね。と,撮影
    中に隣にいた人から教わりました。
      細岡展望台からも撮影しようと思ったのですが,よくよく思い出すとあ
    そこからはたしか線路は真下になって木に隠れて見えなかったのではない
    かということで,塘路を最後にSLの追っかけは終了。
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[熱気球]
  JR北海道が、夏の間熱気球を飛ばしています。場所は釧路湿原駅の裏あたり
です。風が強かったりと条件が悪いと上がらなくなります。上がっている時間
は10分くらいです (その日の混み具合と、パイロットの気分で前後するそうで
す)。

  期間:7月中旬から8月下旬
  時間:7:00〜12:00
  料金:おとな 1,400円、こども 600円
  問合:JR釧路駅(0154-24-3176)

  時間が遅くなると風が出てくることが多いので 9時前くらいの早い時間の方
が良いようです。朝6時台の列車でいくのがいいかな。
  採算が思わしくないのか、近々終わるかもしれないという噂もありましたが、
どうやら1997年も生き長らえました。
  十勝の糠平温泉の熱気球は結構賑わってましたが、やはり近場に宿泊施設が
ないとキツイのでしょうね。しかし、天気の良い日に気球から見る湿原は絶景
との事。機会があったら是非乗ってみて下さいね。

[鶴居どさんこ自然探勝会]
  鶴居村の観光振興として、どさんこ(道産馬)に乗って湿原を探勝する企画が
行なわれています。(通年。但し火曜定休)。
  初心者(片道2.5km)、中級者(同7km)、上級者(同12〜15km)に分かれて、瀬川
牧場から乗馬・徒歩でキラコタン岬や宮島岬をトレッキングします。おおよそ
朝9時から午後3時まで。乗馬料金は半日コース(2時間)で8000円です。
  参加希望の方は前日までに予約して下さい。予約、問い合わせ先は役場商工
観光課(0154-64-2111)です。
  湿原奥地のトレッキングもどさんこ乗馬もなかなか体験できない事。余裕が
あれば是非参加して欲しい魅力ある企画ですね。

====[ML会員Hさん談:湿原の風景について]=============================
    僕は、細岡の大観望や北斗展望台などよりも、二本松橋高台やコッタロ展
  望台の方が好きです。前者は確かに雄大な景色で、非常に素晴らしいのです
  が、後者に比べて湿原自体からの距離が遠いので、湿原の川や植物の微妙な
  ざわめきが聞こえないような気がするのです。後者は、湿原からせいぜい20
  〜 30mから眺める場所なので、よく見ると風や植物の動きも分かりますし、
  川面の変化も感じられます。近くで見る釧路川は意外と変化に富んでいます。
    しかし、雄大な景色の中で見る朝日や夕日は素晴らしいものですし、一面
  の湿原を見渡せる解放感も最高です。どちらも湿原の魅力の一つですね。
    また、湿原の中の小路を散歩すると、いろんな花・植物や鳥の鳴き声など
  が感じられます。細岡の大観望に行った時、片道は敢えて細岡駅から数kmを
  歩きました。湿原が身近で感じられて最高の気分でした。
    いろんな距離から湿原を見ると、それぞれが全く違った姿を見せてくれま
  す。この変化を体験したら、湿原に魅せられること確実です。(^-^)
    なお、小さな双眼鏡が一つあると湿原の見え方が変わります。湿原の中に
  踏み込んではいけません。遠くの植物や鳥などを見る際に絶大な威力を発揮
  します。
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2.2 丹頂に会う

  丹頂は、頭の頂上が赤く染まっている鶴の仲間で、特別天然記念物です。丹
頂鶴と呼ばれる事が多いのですが、正しくは『丹頂(たんちょう)』です。白い
奇麗な体と優雅な舞いで人気を集めています。
  丹頂は渡り鳥ではなく、一年中釧路周辺にいる留鳥です。冬には給飼場に集
まってきますのでよく見られますが、春から秋にかけては営巣・子育てのため
湿原内の各所で暮らしており、あまり見られなくなります。営巣地は、釧路湿
原の他、霧多布湿原や風蓮(ふうれん)湖などに多くあります。
  冬の給飼場は釧路湿原周辺に数十箇所もあり、雪原の中を丹頂が舞い踊る姿
を見る事ができます。丹頂の里や鶴居村など、規模の大きい(集まる個体数が
多い)有名な給飼場もあります。
  給飼場での給飼は毎年10/1から3/31までですが、それ以外の時期でも早朝な
どには給餌場に結構遊びに来ていることもあります。
  なお、上記の期間は音羽橋のたもとなどの丹頂のねぐら近辺は立ち入り禁止
となっていますので、絶対に立ち入らないないようにお願いします。

[鶴公園(釧路市丹頂鶴自然公園)]::地図(8)
  国道240号線(まりも国道)沿いにある公園です。約7haの公園内に20羽程度の
丹頂が定住し、時には道の上を飛んでいる姿も見られます。入場は有料です。
釧路空港から近いので、飛行機を利用する人には寄りやすい所だと思います。
  ここでは自然界で傷ついた丹頂の保護・育成も行なわれており、金網で囲ま
れていますが天は空いていて丹頂が自由に行き来できるようになっています。
したがって年間を通じて丹頂は園内にいますので、間近に見たい、冬以外でも
見たい、という方にはお勧めです。
    釧路市鶴丘9  TEL: 0154-56-2219
    開園時間: 09:00〜18:00 (4月20日〜10月19日)
              09:00〜16:00 (10月20日〜4月19日)
    休園日  : 12月31日〜1月3日
    入園料  : 一般 300円、小中学生 100円                  (1999年07月)

[丹頂の里自然公園]::地図(9)
  鶴公園から更に国道を北上すると丹頂の里があります。この中に、阿寒国際
ツルセンター「グルス」と、その分館のタンチョウ観察センターがあります。
  国際ツルセンターは通年営業で、屋外に丹頂とクロツルの 2種類の鶴がいる
ので、夏でも丹頂に会うことはできます。館内の展示も丹頂のことがわかりや
すく展示されていて、17分間の丹頂についての映像もあります。その他にビデ
オライブラリーがあります。売店もあり、丹頂の絵はがきや本が買えます。
  タンチョウ観察センターでは、丹頂に関するいろいろな資料が見られます。
冬には観察センターの目の前の雪原で餌付けしているため、沢山の丹頂が集まっ
てきます。冬に雪原を舞う丹頂を見たければ、一番確実です。 (沢山のカメラ
マンが陣取っています。500〜600mmクラスのレンズが並ぶ様子は圧巻!。)開館
期間は、11/1〜3/31です。
     阿寒郡阿寒町上阿寒  TEL: 0154-66-3460(タンチョウ観察センター)
                         TEL: 0154-66-4011(国際ツルセンター)
     入館料  : 400円(双方共通)                            (2000年03月)

====[ML会員Iさんの報告 (2000.03.13付)]==============================
    観察センターのほうですがこちらは午後 2時に給餌があります。それに合
  わせて鶴の他、烏や鳶、オジロワシもやってきます。オジロワシと丹頂、ま
  た丹頂同士の餌の攻防が見られますのでこの時間に合わせていければいいで
  すね。丹頂目当てのカメラマンもこの時間に来る人が多いので混雑します。
  丹頂の鳴き合いの時の声は、人によって聞こえ方は違うかもしれませんが、
  「コーカッカ」と聞こえますが、これは最初のコーがオスでカッカのほうが
  メスとのこと。丹頂は普段見ただけでは雄雌の区別はわからないのですが鳴
  き合いの時には口ををみているだけでもわかってしまうのです。あとその時
  に羽が上がっているのがオスらしいのですが上手く説明できてませんね。

    丹頂の餌の魚は「うぐい」なのですがひと冬に 1トンもの量になるそうで
  す。観察センターの丹頂がいる場所は、給餌をされている方の畑です。畑な
  ので 3月ともなると重機で丹頂のいないところで作業をするのですが、丹頂
  はその家の人はわかるらしく、結構な音がしていても逃げたりしないそうで
  す。(阿寒町鶴愛護会の方談)
  
    丹頂の頭のてっぺんが赤いのは、血管が見えて赤くみえているそうで、赤
  い毛がはえているのではないそうです。興奮すると赤い部分が広がってくる
  らしく、けんかをするときは俺は怒っているぞと頭の赤い部分を相手にみせ
  ることもあるそうです。幼鳥は頭部も茶色ですが大人になるとその部分は抜
  けてしまうのですね。

    丹頂の生態はまだよくわからないことが多く、何年生きるのかということ
  もはっきりしていないそうです。生態を明らかにするために丹頂の脚に個体
  番号を示す黄色い足輪がつけられている丹頂がいます。番号までわからなく
  ても、足輪がついている丹頂をみたら鶴センターにしらせてほしいと研究員
  の方が仰ってました。
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[鶴見台]::地図(10)
  ひどい寒波の年に下雪裡(しもせつり)小学校の先生・生徒が給飼を始めたの
が最初。小学校廃校後は、近所の渡辺トメさんが給飼を続けています。そのた
め、渡辺さん宅周辺に鶴が集まり、鶴見台と呼ばれています。 (念のため、給
飼が行なわれるのは冬だけです)
(釧路駅から川湯温泉行きバス50分、鶴見台下車)

[音羽橋]::鶴見台近く
  鶴見台から釧路方面へしばらく、三叉路を標茶方面へ曲がって 2km弱の所に、
雪裡(せつり)川を越える橋(音羽橋)があります。ここでは、冬に丹頂が寝てい
る姿が見られます。正月あたりにの早朝はカメラがすごいそうです。日が登っ
て来た頃には丹頂が動きだし、カメラも動きだし、ダイヤモンドダストが輝き、
人は寒さに死にかけています(笑)。
  最近は半端でなくカメラマンが増えて、1997年には、橋の上に 5重の人垣が
できて 100人ぐらいが並んだことがあったそうです。農村地帯とはいえ、早朝
には搾乳のトラックも通行しますし、なにより、アイスバーンになった橋上で
人がたくさんいる横を車が通行するのは非常に危険になってきました。
  これまで、橋の両岸に駐車帯をつくりましたが、1999年には、現在の音羽橋
の脇に *カメラマン用の* 歩道用橋が別途作られるました。12-3月に丹頂の写
真を撮るカメラマンのためだけに作られる橋というのもなかなかないでしょう。

# 上記のシーズン以外にここを通る人は一体何のために??と悩むんだろうな。

[鶴居村]::地図(11)
  「伊藤サンクチュアリ」という所で餌付けが行なわれており、 100羽以上の
丹頂が集まるそうです。川湯温泉から弟子屈のバスセンター (JR摩周駅から徒
歩8分)を通り、鶴居村経由で釧路行きのバス経路があります。
  ここは、以前伊藤さんという方が雪裡河畔で餌付けしており、その場所を日
本野鳥の会が受け継いで観察場所として整備した場所だという事。観察センター
もあり、丹頂の里と並んで、丹頂を確実に見られる所です(冬期間)。
  鶴居村には二箇所の大きな給飼場(伊藤サンクチュアリ、鶴見台)があります
が、どの時期にどの給飼場の方が多いというのはありません。タンチョウの出
勤時間(飛来時刻)も、真冬であれば 8時を過ぎる事もありますが、秋などは日
の出前にやってくることが多いです。
(釧路駅・川湯温泉間のバス(鶴見台を通るバス)で、鶴居村下車)

[JR茅沼駅]::地図(4)の北あたり
  JR釧網線、茅沼駅では、以前いた駅員さんが丹頂に餌付けをしており、駅の
間近で丹頂を見る事が出来ました。現在では無人駅となっていますが、駅前の
民宿「六花」のご主人による餌付けが行なわれており、今でも2つがい(子供を
含めて6〜8羽) がいついています。運が良ければ列車から丹頂を見る事が出来
ます。餌付けの時間は朝10時頃(1990年頃)なので、その時間が狙い目です。こ
こは、他の給飼場が冬期だけなのと違い、一年中丹頂に会えます。秋から冬に
は、茅沼駅裏と憩の家の駐車場の間をうろついています。
  茅沼駅からシラルトロ湖へ向かうと、湖畔に「憩の家」というレクチャー施
設(温泉あり、宿泊可:01548-7-2121)があります(宿の項参照)。ここまで行く
と湿原も湖も奇麗ですし、途中で丹頂に会える事も多いようです。奥の展望台
は湿原観光の穴場として一部で知られています。時間があったらちょっと寄っ
てみたらいかがでしょう。


2.3 海岸線を楽しむ

[尻羽岬(しれぱみさき)]::地図(12)
  釧路の南側の海岸線をずっと東に向かった先にある岬です。厚岸湾を挟んで
厚岸の対岸に位置します。ここは観光客が滅多に来ない静かな場所です。岬手
前の草原でのんびりできますし、草原の中を歩いて海岸まで降りられます。
  手前に車が止められる空き地があります。草原の中まで車で乗り入れるよう
な不粋な真似はしないで下さいね。

[昆布森海岸]::地図(13)
  釧路から尻羽岬までの途中の海岸線です。名前の通り、昆布の産地として有
名です。よく、浜に昆布を広げているのを見る事ができます。
  以前は、釧路市内から海岸沿いの道に出て尻羽岬までの道は細いダートでし
たが、今ではほとんど舗装されて快適なドライブウェイとなっています。この
道(道道1020号)は北太平洋シーサイドラインと呼ばれています。道沿いには難
読地名の看板が多いので、ちょっと注意して見てはどうでしょうか。

[大楽毛(おたのしけ)海岸線]::地図(14)
  大楽毛、桂恋あたりの海岸線は、エゾカンゾウ、フウロソウなどが群落を作っ
ている場所があり、6〜7月にはお花畑を楽しめます。ただ、開発で昔ほどでは
ないのが残念。

[十勝太(とかちぶと)]
  大楽毛から更に西に向かい、十勝川の河口に近いあたりまで行くと、延々と
続く砂浜となります。ここは以前ソアラのCMで使われた場所です。また、十勝
太から厚内方面に行ったところにある昆布刈石展望台付近の坂道は、日石のCM
(ダッシュレーサー100) で使われました。
  十勝川を下る感じで河口付近を走ると、荒涼としたダートの道路。更に釧路
方面は快適なシーサイド道路、冒険とリゾート気分を一辺に味わえる場所です。
  ただし、厚内〜十勝太間のロラン基地のあたりでは熊の生息が確認されてい
るようなので、海岸でのキャンプは避けた方が無難です。
  なお、付近にはとほ民宿「待ちぼうけ」が、また厚内の市街の数Km西にはキ
ャンプ場があります。

  (とある日の十勝太)
  霧の深い夕刻、とほ宿「待ちぼうけ」へ向かって初めてここを運転しました。
初めての宿で不安な上に、道標に沿っていったつもりが砂浜をちょっと固めた
みたいなダート(道間違いではない)、左は断崖、右は荒れ模様の太平洋、人家
はないし、あたりは薄暗くなってきたし、ここで波にさらわれたら「北海道旅
行中に行方不明」以外はわからないだろう、というような所でした。


2.4 釧路市街周辺

[和商市場](tel.0154-22-3226.8:00〜18:00.日曜定休)
  大きな市場です。釧路駅を正面に出て、右の方へ少し歩きます。有名で、か
なり観光ずれしているという声も聞きますが、やはり市場の勢いは行く価値が
あります。値段も高いそうですが、他の地方から比べるとほんとに安く、やは
り地元は違うという感じです。朝 6時〜10時には、和商市場の隣に朝市も立つ
そうです。
  市場の中にある寿司屋(竹寿司)では、足りないネタがあればその場で仕入れ
てくるという話も聞きます。珍しいネタとしては、「蛸の卵(たこまんま)」な
るネタがあるそうです。透明な細長い形で中は液状、醤油漬けになっていたと
いうことで、イクラ醤油漬けの粒を細長くして色を薄く、味をあっさりにした
感じだそうです。
  市場内には、炊きたてのご飯を置いてある店があり、市場内の店でイクラを
買って即席イクラ丼を作ったりする人も多いです。市場内の弁当屋でご飯だけ
買ってくるのが一般的。イクラ・ウニ丼など、好きなものをたっぷり乗せても
らいましょう。

====[ML会員Iさんによる 「自分丼」講座]==============================
      和商市場での「自分丼」についてのアドバイスです。

      白い発泡スチロールに入った温かいご飯を買って、市場内をぶらぶらし
    ながら、お店ごとに自分の食べたい魚などをご飯の上に載せて作るのがな
    んとも美味しい「自分丼」です。
    
      ただ、ここで、あまりいろいろなお店を見て回ってしまうと、はじめの
    方のお店で買った美味しい具が、ご飯の熱でなまあたたかくなって不味く
    なってしまいます。対処方法としては、
        1.あまりたくさんの店をまわらない
        2.別の容器を用意して、買った魚介類の具はそちらに入れておく
    というのが宜しいかと思います。私はいつも後者の方法をとっています。

      また、時間帯によっては、ご飯売り場が混んでいることがありますが、
    ご飯を持たずに市場をぶらぶらしていると、市場の(魚屋の)おばちゃんた
    ちが、「ご飯はどうしたね?  いるかい?」と尋ねて来て、ご飯屋(?) の裏
    口から入ってご飯を買って来てくれることもあります。これは魚屋のおば
    ちゃんのご厚意ととして取りましょう。間違っても、ご飯屋の行列を避け
    る為の裏技としては使わないようにしたいものです。
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  市場の斜め前のビルの 2階では、珍しくサンマの刺身が食える店があります
(市場の寿司屋で聞けば分かる)。いつでも食えるかどうか不明ですが、10月に
食べたという報告があります。なかなか面白い市場なので、ちょっと顔を出し
てみると良いでしょう。
  車で行く場合は、市場での買い物客には40分無料の駐車場が隣にあります。
駅前の長崎屋の駐車場も便利。店の正面・裏手・更に道の反対側にもあります 
から混んでいても平気でしょう。長崎屋でいくらか買い物すれば 2時間無料で
すが、長崎屋の定休日(水曜)には無料にはなりません。
  和商市場の定休日には気をつけましょう。何名か悲しい思いをした人の話を
聞いています。張り切って買い出しに行って定休日だとショックを受けますが、
そういう場合でもMOO(後述)へ行くことで救済されることもあります。

  この、和商市場ですが、1999年 4月に改装工事が完了し、新装なった建物で
の営業が再開されました。工事は、外壁の補強と内部配置を見直すことで、売
り場面積は変わらず、10店舗程増えたそうです。郊外の大型店の進出で、来店
者数が減少しているのが原因のようですが、いつまでも頑張って欲しいもので
すね。
  なお、「和商市場インターネット部会」による Web Page があり、市場の案
内や旬の味など紹介しています。 (URL: http://www.sphere.ad.jp/washo/ )

====[ML会員Mさんの報告 (1999.04.29付)]==============================
      改装が終わった和商市場を見てきました。外装がきれいになって、内部
    配置も以前より余裕ができたようです。
      正面がコンビニ(ローソン)になっています。これを見て一瞬「和商がな
    くなったのか?」と思ってしまいました。(^^;;
    # 残念なことに朝 6時頃だったため、まだほとんどの店が開店準備中で、
    # いつもの賑わいを見ることはできませんでした。
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====[ML会員Mさんの報告 (1999.05.04付)]==============================
      和商市場で食事の予定がすっかり朝寝坊 ;-)
      和商市場には新しくなった様子をみたかったのでちょっと遅くなりまし
    たが、ホテルで朝食をとってからよってみました。車で行ってたので、地
    下の駐車場からはいりました。。ここは 1時間200円で、30分毎に100円の
    追加です。あと、何か買物すると1時間まで無料でした。
      地下から 1階にあがると中があかるくて、なんか昔のイメージと全然違
    う。一緒に行った相方は、デパートの生鮮食料品の売り場みたいとの最初
    の感想でした。中はざ〜っとまわって、鯨肉がやすかったので赤身 1パッ
    ク850円を2パックと、シシャモのオスを一串ぶん 350円。これはメスをす
    すめられたけど、雄をかいました。ちょっと残念そう。
      それと別に鮭トバ750円をお土産にかいました。
      中はあたらしくなったけど、ご飯を買って、いろいろなトッピングを楽
    しんでいる人たちがいる図はかわっていないようでした。
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====[ML会員Nさんの報告 (1999.05.06付)]==============================
      私は、5/5に行って来ました。
      前あったかどうか分かりませんが、中央に 10m四方程度のスペースが作
    られていて、以前より、中で丼を食べやすくなったような気がします。

      駐車場は、これも以前どうだったか分かりませんが、長崎屋との共同駐
    車場に止めました。ここは和商市場の買い物をした場合は30分無料ですが、
    長崎屋で買い物をすると 2時間無料なので、和商市場に長居する人は、長
    崎屋で飲み物を買って・・・和商市場で丼を食べるのがベストでしょう。
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[フィッシャーマンズワーフ MOO]
  幣舞橋(ぬさまいばし)のたもとにある観光客用の市場です。MOOとは Marine
Our Oasis の頭文字をとったものだそうです。和商市場に比べて高いという話
もありますが、実際にはそれほど変わらないみたいです。
  和商市場も MOOも、観光客を意識しているわりには品も値段も悪くは無いな、
という印象があります。さすが釧路ですね。

[釧路市立博物館]
  春採湖(はるとりこ)の湖畔にある博物館。ドーム型をした左右対称の建物は、
タンチョウヅルが翼を広げたのをイメージしたものだそうです。釧路の自然、
特に湿原に関する資料がいっぱいです。わざわざ行く価値は十分あります。
  釧路駅からバスで15分程度。春採公園内にあります。歩いても可。
    釧路市春湖台1-7  TEL: 0154-41-5809
    開館時間 : 09:30〜17:00 但し、入館は16:30まで
    休館日   : 月曜日、祝日、年末年始(12/31〜1/5)
    入館料   : 一般360円、高校生200円、小中学生100円       (1999年07月)

[春採湖・春採公園]
  博物館のすぐ下に春採湖が見えます。春採湖は、市街地にある湖としては日
本最大だそうです。バードウォッチングに最適の湖で、湖岸には野鳥観察施設
もあります。また、ヒブナの生息地として、国の天然記念物にもなっているそ
うです。
  博物館も含むこの一帯が春採公園です。貨物の引き込み線が見え、雰囲気の
良い公園です。桜の奇麗な鶴が岱公園にも隣接しています。
  また、春採湖ネイチャーセンターもあり、ヒブナをはじめとする春採湖の自
然を写真で紹介しています。
    開館期間             : 4月中旬〜10月下旬
    開館期間内の開館時間 : 11:00〜18:00 (土・日は10:00〜18:00)
    開館期間内の休館日   : 火曜日
    入館料               : 無料

[ヒルトップ(太平洋スカイランド)]
  春採湖の裏手(東側)の丘の上に、炭坑資料館やサッポロビールガーデンなど
が並んでいます。たぶん、太平洋炭坑の跡地ではないかと思うのですがよく分
かりません。ここからの夜景が最高だという事です。
  炭坑資料館は、主に太平洋炭礦についての展示です。太平洋炭礦は、松島炭
坑池島鉱とともに、日本で唯二つ、現在も採掘を行っている炭坑であり、採掘
の様子や炭坑の歴史など、なかなか興味深い展示です。
    釧路市桜ヶ岡3-1-16  TEL: 0154-91-6725
    開館時間 : 10:00〜16:00
    休館日   : 水曜日
    入館料   : 大人200円、子供100円

[米町公園]
  駅から幣舞橋を渡った後、右へ曲がってしばらく。釧路港や釧路市街が見渡
せる高台にある公園です。景色が奇麗。特に夕景や夜景は最高です。駅からバ
スで10分程度、米町公園下車。
  米町公園から外海方面へ数分行くと、弁天ヶ浜に出られます。ここからの港
の風景もなかなかだそうです。

[まなぼっと(釧路市立生涯教育センター)]
  駅から幣舞橋を渡り、丘に登った所に「釧路市立生涯教育センター」があり
ます。「生涯教育」->「学ぼうっと」で、「まなぼっと」という愛称がついて
います。元の公民館を建て替えて作った多目的スペースのある施設です。
  ここの10階に展望室があります。市内を見渡すのに絶好です。特に夜景は、 
正面にライトアップされた「MOO」が見え、絶品です。9階にレストランがあり、
営業が11時〜21時(14時〜17時は喫茶のみ)なので、時間がちょっと余った時に
夜景を眺めてから列車に乗る、なんて良いのではないかな。
  ちなみに、駐車場が狭い(40台程度)ので注意。「河畔駐車場に止めて歩いて
下さい」との事です。

[釧路の書店]
  釧路の中心街で本の数が多いのは丸井今井大通館にあるブックセンターです。
釧路で蔦屋書店を経営しているリライアブルがやってます。本の検索ができる
端末がおいてあります。釧路随一の本の在庫数と言われているのは、蔦屋運動
公園通店で、そこにも検索端末があります。
  「とほ」「むい」「だべっさー」といった手作りガイドなど、北海道色の強
い品揃えなど、札幌の「アテネ書店」と同じものが置いてあると密かに有名だっ
た「日進堂書店」は、残念ながら閉店してしまいました。

[ボウリング場]
  釧路駅の近くに、24時間営業のボウリング場があります。10:00までは1ゲー
ム 350円と安いので、時間潰しにはもってこいです。「おおぞら13号」で早朝
ボウリングはいかが(笑)
  ついでに言うと、駅から徒歩5分の北大通沿いにもボウリング場があります。


2.5 その他

[シュンクシタカラ湖]
  大楽毛からまりも国道を北上し、しばらく行ってから左へ入り、延々と進む
と到着する秘密の湖です。今は秘湖とは言えなくなった北海道三大秘湖 (オコ
タンペ・オンネトー・東雲湖)の後の第四の秘湖とも(一部で:-))言われてます。
釧路からほぼ60kmの距離にある湖で、釧路周辺の釣り人や家族連れが時々来て
いるようです。
  大楽毛から北上し、丹頂鶴自然公園を過ぎて数kmの阿寒町市街から左に入っ
て10km程行きます。舌辛川に架かっている大きな橋を 2つ越えたところに中布
伏内の街がありその外れに「シュンクシタカラ林道」の標識があります。そこ
を30km程行くと「レクレーションの森、シュンクシタカラ沼」という標識があ
るのでそれに従って左に走ると湖です。標識は見逃しやすいので注意。

[北斗遺跡]
  釧路湿原の西岸にあり、旧石器時代〜縄文時代〜続縄文時代〜擦文時代の長
期にわたって人が住み続けた遺跡です。展示館と復元住居、遺跡を見下ろす展
望台があります。遺跡には擦文時代の竪穴住居を再現した建物が数棟あり、管
理人がいる時間帯ならば内部に入れます。展示館入口にスロープはありますが、
    バス停−(数百m)−駐車場&展示館−(数百m)−展望台−(約100m)−
    遺跡・復元住居
という位置関係にあるため、車イス利用の方の単独での遺跡訪問は困難かと思
われます。
  展示館の内容自体は(率直に言って)「初心者向け」で、詳しい人から見れば
物足りないかもしれません。丘の上の湿原展望台から遺跡まで遊歩道が通じて
いますので、バスで訪れた際には「湿原展望台→遺跡→展示館」と歩くのも一
興かもしれません。

# 標高差があるので「遺跡→湿原展望台」はお薦めしませんが :-)

  車/バイクの場合、釧路から鶴居に向かう車道が「湿原展望台」のある丘に
登り始めたあたりに看板が出ていますので、そこを東〜鶴居に向かって右〜に
入ります。
  バスの場合は阿寒バス・鶴居線の「展望台坂下」で下りると、上記の看板の
側です。
    開館期間           : 4/1〜11/30
    開館時間           : 10:00〜16:00
    開館期間中の休館日 : 毎週月曜(祝日の場合は翌日)
    入館料             : 無料

[釧路市動物園]
  釧路空港の近くにあります。シマフクロウやオオワシなど、日頃は滅多に見
られない動物がいてなかなか楽しい所です。もっとも、狭いゲージに閉じ込め
られた姿は悲しいものも感じますが。
  ヒグマの放し飼いエリアでは、自動販売機でビスケットを買って餌をあげる
事ができます。あの巨大なヒグマがまるでぬいぐるみの様です。
  それほど混んでいないので、近くを通る時に寄ってみたら面白いかと思いま
す。また、Web Pageがあり、動物の紹介や園内の案内、動物園の活動内容など
を見ることができます。(URL:  http://www.hokkai.or.jp/kushiro-zoo/ )
    阿寒郡阿寒町字ニニシベツ11  TEL: 0154-56-2121
                   テレホンサービス: 0154-56-2525
    開園時間: 09:30〜16:30 (4月1日〜10月10日)
              10:00〜15:30 (10月11日〜3月31日)
              なお、入園は閉園時間30分前まで。
    休園日  : 12月24日〜1月5日
    入園料  : 一般 520円、中学生 210円、小学生 150円
    山花温泉「リフレ」入浴とのセット券もあります。
              一般 880円、中学生 640円、小学生 360円      (1999年07月)

[標茶町郷土館]
  塘路湖畔にある郷土資料館です。1885年に北海道集治監釧路分監の本館とし
て建てられ、1901年に廃監された後1945年まで川上郡軍馬補充部として使用さ
れた建物で、かつては標茶市街地にあったものを移築・復元したものだそうで
す。
  展示は、標茶町にある遺跡からの出土品、農業開拓に関する史料や道具類、
川湯硫黄山の硫黄の精練所(標茶にあったらしい)の関係の展示もありますが、
最も多いのは湿原の動植物の標本でしょう。小さな施設で若干雑然としている
ものの、かなり頑張っているように思います。
    川上郡標茶町字塘路56  TEL: 01548-7-2332
    開館時間 : 09:00〜17:00(夏期)、09:00〜16:00(冬期)
    休館日   : 月曜日、年末年始(12/30〜1/5)
    入館料   : 無料                                       (1997.04.10)

[西春別の鉄道記念館]
  旧標津線の西春別駅の跡が、鉄道記念館となっています。中標津や標茶の近
辺で暇があったらちょっと寄ってみるのもいいでしょう。標津線で走っていた
車両や使用されていた道具などの展示があります。
  標津線は廃線から10年ほど経っているのですが、今でも記念館前の郵便局は
「西春別駅前郵便局」です:-)。 この際だから、ずっとこのままの名前でいて
欲しいですね。

# 余談ながら付近の地名も「駅前〜町」で、駅前診療所というのもあるそうで
# す :-)

    所在地:野付郡別海町西春別駅前西町271番地
    電話:(01537)7-3094
    開館時間:9:00〜15:00
    休館日:12/28〜1/7と毎週月曜(祝日の場合は翌日)

[塘路駅のエゾシカ牧場]
  1998年 7月に塘路駅脇にできました。エゾシカ 5頭がいるそうです。新ノロ
ッコ号利用の観光客相手のようですが、観光バス等で訪れて行く人も多いらし
いです。

====[ML会員Kさんの報告 (1998.12.15付)]==============================
      1998年11月たまたま立ち寄りました。ホーム横にひっそりと柵があり、
    中で数頭のエゾシカが飼われています。期待どころか、逆になんでこんな
    のを作ったのか理解に苦しみました。
      塘路駅の駅舎も新しくなり、中は喫茶店になっています。喫茶店に置か
    れていたノートから、どうも塘路駅そのものが観光バスの立ち寄る場所に
    なっているみたいですね。「○○ツアーで来ました」といったたぐいの書
    き込みがしてありました。駅前の駐車スペースにはバスも停められるよう
    になってましたし。
      牧場もおそらくツアー客がかならずエゾシカを見られるようにするため
    に作ったのではないかと思います。
======================================================================


[スキー場]
  釧路にはスキー場が無い?という噂もありましたが、実はあります。釧路地
方は雪が少ないので確かに数は少ないのですが、「釧路市民スキー場」が空港
の近くにあります。更に 国道240号を北に10kmほど行くと、「阿寒ロイヤルバ
レースキー場」があります。阿寒と言っても、阿寒町の「阿寒」で、阿寒湖の
近くではありません。
  その他となると「阿寒湖畔スキー場」になるのかな。ここは阿寒湖の湖畔な
ので釧路市街からは結構遠いのですが、釧路市民はそこまで足を延ばす事が多
いようですね。

[温泉]
  釧路周辺は道内では珍しく温泉が少ない所ですが、代表的な温泉をいくつか
挙げてみましょう。

・山花温泉リフレ
    釧路空港から車で10分、釧路動物園のそばにできた温泉です。
      釧路市山花14-141  TEL 0154-56-2233
      利用時間 : 10:00-22:00
      入浴料   : 中学生以上 600円、小学生 300円
      釧路市動物園入園券とのセット券もあります。
                 一般 880円、中学生 640円、小学生 360円   (1999年07月)

====[ML会員Uさんの報告 (1998.12.09付)]==============================
      建物は大きくきれいで、宿泊設備もあり小さいホテルと言えます。浴室
    も、かなり大きくゆったりした配置で、ジャグジー、サウナ、薬草風呂、
    露天風呂がそろっています。

      今回は寒い湿原近くをうろうろした後の帰路、空港でレンタカーを返す
    までの時間があったので、寄ってみたのですが気持いい温泉でした。時間
    があまったときにでもどうぞ。

      鶴居村でも、某旅館が2500万円で温泉を掘り当てたとの話題もあり、道
    東はどこでも1000mぐらい掘ると温泉が出るそうです。
======================================================================

・憩の家かやぬま(茅沼温泉)
    茅沼駅からシラルトロ湖へ向かうと、湖畔に「憩の家」というレクチャー
  施設(宿の項参照)があり、外来でも温泉に入れます(入浴料大人400円 
  1998.04.12)。 露天風呂もありますが、湯舟が内風呂と繋がっていて、内風
  呂の湯舟から開き戸を開けて露天に出ていくという、ちょっと変わった構造
  です。風呂に入りに行っただけでも、フロントで頼むと、特に忙しくない限
  り、茅沼駅まで車で送ってくれます。
    食堂のメニューに「らむしゃぶ」というのがあります。おいしいらしいの
  ですが、私は食べたことがありません。「二人前から承ります」ということ
  です。
  (【丹頂を見る】【宿】の項参照)

・温泉レストラン「草原」(五十石温泉)
    五十石駅から駅前の 国道391号線を標茶方面へ少し行くと、温泉レストラ
  ン「草原」があります。かつては駅前に何となく露天風呂があっただけのよ
  うですが、現在はレストラン付随の温泉として入浴のみもOKです。食塩泉で
  す。地味な建物なので温泉と気付かない人も多いでしょうね。
    今でも一部のガイドには露天風呂と書いてあるようです。ご注意下さい。
    なお、「草原」マスターの植田善紀さんはパソコンにUNIXを載せ、NIFTY
  アカウントを持つネットワーカーです。(【宿】「なかまの家」の項参照)

・「赤いベレー」
    丹頂の里の近くに「赤いベレー」というキャンプ場があり、同じ敷地内に
  温泉センター(400円:2000年7月)があります。(【宿】の項参照)

・グリーンパークつるい
    鶴居村にある国民年金保養センターで、ナトリウム−塩化物泉の温泉が引
  いてあり、外来入浴も可能です。露天風呂、展望風呂、泡風呂があります。
      鶴居村鶴居市街  TEL: 0154-64-2221
      外来入浴 : 大人600円、子供300円  10:15〜20:30

・鶴居村の湿原温泉
    鶴居村の市街に、ミルクタンクを利用したステンレス製の湯船のある、
  「湿原温泉」があります。濃い茶色のぬるぬるしたお湯で、よく温まります。

・標茶町の温泉
    標茶町内には、上に挙げた以外にも結構温泉があります。それらを挙げて
  みましょう。
  [味幸園]
          モール泉  入浴料400円  標茶町字下オソベツ  TEL: 01548-5-2482
  [富士温泉]
          モール泉  入浴料400円  標茶町富士町        TEL: 01548-5-3003
  [一心堂温泉](残念ながら現在休業中です)
       含フッ素単純泉、モール泉  入浴料320円
                             標茶町旭町              TEL: 01548-5-3026
  [シロンドー温泉]
      食塩泉  入浴料500円    標茶町五十石            TEL: 01548-5-3666
  [ルルラン温泉ホテルテレーノ気仙]
      モール泉  入浴料400円  標茶町桜町              TEL: 01548-5-2030
  [モールガーデン  ホテルむらぎし]
      モール泉  入浴料735円  標茶町シラルトロエトロ  TEL: 01548-7-2102
  [藤花温泉ホテル]  モール泉  入浴料400円  標茶町旭  TEL: 01548-5-1650
  [オーロラファームビレッジ] 標茶町栄                TEL: 01548-8-4588
   ※1999年 5月現在、一般への開放はまだ行っていませんでしたが、2000年
     5月の連休には一般開放されていました。興味のある方はお問い合わせ下
     さい。露天風呂です。


2.6 食事処
  釧路は大きな街なので、いろいろな店があります。ここに書いたのはごく一
部です。他のガイドブックで見るなり地元の人に聞くなりして自分なりの店を
探して下さい。基本的に、魚関係はうまい!と思っていいでしょう。また、釧
路は人口当たりのそば屋の数は日本一とか。

[竹寿司]
  和商市場の中にある寿司屋です。正面入口を入ってすぐ右にあります。ここ
は評価が高いのですが、最近有名で混んでいますね。開店直後が空いてて狙い
目です。テイクアウト用の折り詰めもして貰えます。高いものでも一人前2200
円程です。

[東家総本店−竹老園−]
  春採公園(春採湖畔)にある老舗。あちこちにある「東〜」という店はこの
店で修行をした人達が開いた店だとか。釧路のそば屋の原点ですね。
  11:00〜18:00、火曜定休。客は座敷に上がって食事をする、座敷料300円。
テーブル席もあります。なんか立派な:-)店ですが、確かに旨いのだそうです。

[ルパシカ](0154-42-3377,0154-42-5552)
  こぢんまりとしたロシア料理店。寡黙なご主人と元気な奥さんでやっている
店です。ロシアの民芸品が沢山飾ってあり、売ってもいます。ロシア人のアイ
スホッケー選手がよく来るそうで、ロシア人向けの味付けで食べられる事もあ
るとか。ランチ1500円から、コースは2500円から(1995年10月)。
  釧路駅から幣舞橋を渡り、ロータリー半周の後「白樺台→」方面の坂を登っ
て行きます。登り切って交番のある交差点を右折し、その先右手に赤くて派手
なお寺(?)が見えたらその手前の信号を左折。しばらく行くと、目立たない
「ルパシカ」の看板があります。そこを右折して坂を下り切った道の右側です。

[浮橋]
  末広の日の出ビル1F右側奥にあるおでん屋さんです。日の出ビルは、焼肉の
[満州]の裏だそうです。おばあさん一人でやってる店ですが、味はピカ一!
  地元からの情報では、最近は営業してるのを見た事がないとか(1994年春)。
まだやってるといいなぁ、、、
  ということでしたが、その後(1996年 2月)読者の方から元気に営業している
という情報が寄せられました。

[河童]
  炉端です。美味しい魚を食べたいのならここ、だそうです。旧釧路川沿い、
大進駐車場の横にあります。クラシカルな店の雰囲気が面白い!
  1994年 9月時点で、ガラスが割れてシャッターが閉まっていたという情報が
ありましたが、1999年05月現在、ML会員からの情報で営業が確認されています。

====[ML会員Mさんの報告 (1999.05.04付)]==============================
      ここにきてみると、実は2回目だったりするんですが (^^;;
      ここは、ホテルパコの目の前、隣にいわし専門店がありました。
      18時30分くらいにはいった時には 2組がはいっていて、とりあえず、飲
    み物を頼んで、メニューをながめる。けど何がよいのかわからん (^^;;
      飲み物がきたところで「ほたて」をたのんで、今の時期のおすすめをき
    いたら「トキ鮭」とのことでそれをやいてもらう。あとは鮭茶漬けも同時
    に。ちなみにこの日は牡蠣がお通しでした。私は牡蠣は吐く可能性が大な
    ので、合方にわたす。んで、まわりをみているとよびつけて注文している
    のと、人がはいりはじめたので、豚串1人前と、本マグロを頼む。本マグ
    ロは赤身だったけどうまかった。

      そのうち、本当にこんできて、なんかの拍子に隣にすわっていた少々歳
    上のカップルと話すことになった。基本は馬鹿話みたいなことだけど、向
    こうはマグロのカマがこなくて、こっちは豚串とほたてがこないので、そ
    の話でもりあがった (^^;;  それで、品物がこないから腹がますます減っ
    てきたので追加で大根の煮物を追加した。これもきちんと味がしみこんで
    いてうまかった。

      結局、2時間いて清酒(福司本醸造生貯蔵360ml)が2本に生ビール2本に先
    の食事の合計金額が2人で6000円をきっていました。
======================================================================

  余談ですが、この『炉端』という店舗形態は、釧路から発生したものであり、
その起源は昭和30年前後で、30年代から40年代にかけて急増したとのことです。
  電話帳の項目で検索したところ確かに札幌でも15店、旭川では1店しかない
そうです。(ちょっぴりカルチャーショック!)
#道外でもそうなのでしょうかね。

[炉ばた](0154-22-6636)
  古びた感じの店で、カウンターがコの字になっている所へ20人くらい座れま
す。新鮮な魚や野菜など、目の前で焼いてくれます。お酒を鉄瓶に入れて燗し
てくれるそうです。
  観光客にも有名な店で混んでいますが、もし座れたら一番奥の席がいいです
よ(オーダーが楽・待ってる人が気にならない・トイレが近い)。ただし、あま
りに観光客が多いので地元ではあまり評判は良くないそうですが。

[いわし屋太平](0154-23-5048,0154-25-8461)
  いわし料理専門店。酒は福島の「自然郷」:-)。(釧路市栄町2-1-1)

[洋風蟹酒房 "CRABBAR"(クラバァー)](0154-24-2660)
  蟹問屋の老舗の直営店。宮下ビル4F。

[万年青(おもと)]
  炉端です。朝までやってます。

====[ML会員Sさんの報告 (1999.05.18付)]==============================
      ここ 3回ほど釧路で泊る時は必ず寄ってる一軒です。元気のよいおばち
    ゃんが切盛しているおでんと炉端のお店。メニューに値段が無く (炉端の
    特徴?!) 多少緊張しますが、びっくりするほと高くはありません。

      最近行った時は 2軒目だったので、そんなに食べなかったこともありま
    すが、二人でおでん 7種に、なすと椎茸を焼いて貰って、生ビール、番茶
    割り、熱燗をそれぞれ 1本で4000円ほどでした。

      おでんの味も美味しいですし、焼き物もグッド。お酒は、ビールに清酒、
    焼酎(チューハイはあったかな)、ウイスキーといわゆる「オヤジ系」のも
    のだけですが、季節があえば、福司の生酒が飲めたりもしました。
======================================================================

[MOOの中]
 ビアホールなどがなかなかお勧めとの事。軽く一杯には便利かな。

[宝龍]
  ラーメンのチェーン店。イトーヨーカ堂横の店。味噌ラーメンが特に!
  宝龍は、他に何軒もあります。どこも結構美味しいようです。どこかで見か
けたら入ってみましょう。

[八まき寿司]
  釧路ステーションデパート内にあり、寿司屋。11:00〜14:00に 980円で寿司
食べ放題ということで知られていましたが、数年前に閉店してしまいました。

[泉屋]
  フライパンのような容器で出てくる大盛りスパゲティは挑戦しがいがありま
す。空腹時のお勧め。末広町に本店、ビッグハウス(旧十條サービスセンター)
と釧路SATY、新橋大通のホテルアダチの 2階に支店があります。

====[ML会員Iさんの報告 (2000.01.14付)]==============================
      パスタ屋さんと思っていけません(笑)。洋食屋さんのスパゲティと嫁さ
    んは評しております。しかし釧路での人気は根強く、新橋大通りのイトー
    ヨーカドーの向かいのホテルアダチの 2階にも店をだしました。
      昨年に十條サービスセンターはなくなり、ラルズがやっているビッグハ
    ウスと名前は変わりましたが、泉屋は健在です
======================================================================

[憩の家茅沼の食堂]
  メニューにある「サフォークのラムしゃぶしゃぶ」がお勧め。肉も野菜も一
杯でなんと1250円。安い。秘密は村営牧場のラムに有り。隣でラーメンを食べ
ている家族連れを尻目に優越感に浸れます。

[オーベルジュ・ピルカとうろ]
  1998年04月に塘路にオープンしました。「標茶町食材供給センター」という
なんともお固い名前のついた ホテル&レストランですが、食事だけの利用もで
きます。林に囲まれた、なかなか雰囲気のいいところで、地元の食材を使った
フランス料理が自慢だそうです。夕食はコース料理のみで2500円〜、ランチは
1200円〜。昼はパスタなどの一品料理もあります。
  なお、これまでシェフをされていた方が体調を崩したため、2000年 5月頃か
らスタッフが変わり、メニューにも変化が見られるようです。ランチにはセッ
トメニューなどの他に、カレーも登場しているそうです。
    川上郡標茶町とうろ湖畔  TEL: 01548−7−2200
    レストラン営業時間 : 11:30〜14:30 (オーダーストップ 14:00)
                         17:00〜21:00 (オーダーストップ 20:30)
    レストラン定休日   : 毎週水曜日

[あっかんべぇー]
  2000年 4月にできた、阿寒町で初めての地元牧場(丹羽牧場)製造直売のアイ
スクリーム・乳製品のお店です。場所は、まりも国道(国道 240号)沿いの阿寒
町徹別(てしべつ)で、阿寒湖方面からだと左側になります。まわりは牧草地な
んですぐにわかるでしょう。
  販売品はカップアイス(バニラ、ラムレーズン、抹茶他 : 250円税別)、ジェ
ラート(いろいろあり)、ソフトクリーム、チーズ、牛乳(100円 税別)などです。
月曜定休で10時開店です。
  なお、「あっかんべぇー」のアイスクリーム等は、道の駅丹頂の里阿寒でも
入手可能です。

[マリン・トポスくしろ(の中の食堂)]
  施設そのものは「釧路市水産資料展示室」で、漁港の片隅にあります。
  入場料 大人¥300 小人¥150 9:00〜17:00
  1階に食堂、5階に展望室があってこちらは入場無料。早朝から利用できます。
漁港で働く人たちも利用している店です。観光客向けと思われるメニューもあ
り、共存しています。新鮮な刺身や焼魚定食などいかがでしょうか。

[鮭番屋]
  巨大なテントの中にドラム缶を切ったような巨大なバーベキューグリルがい
くつか置かれ、炭がおきています。
  海鮮定食 \580 -- 塩鮭一切れ、ホタテ串(ボイル冷凍物3個)一本、秋刀魚煮
付け、ご飯、味噌汁。鮭とホタテは自分で焼きます。干物や魚介類を買って炭
で焼いて食べることもできます。他に、イクラ丼\750というのもあるようです。

[釧路末広マップ]
  釧路駅周辺の歓楽街といえば末広町です。駅前の北大通り(きたおおどおり)
を歩いてほんの数分の所に飲食店が集まっています。
  主なものをリストアップしましたので、「釧路末広マップ」を参照して下さ
い。新たに見つけた良い店はここに書き込んで、後で教えて下さいね!

  ここで、海幸以外で居酒屋となっているのは、みんなつぼ八のようなところ
です。そのなかでも、福亭は小上がりが多くて落ち着けるかな。炉端はどこも
そう変わらないでしょう。湯島はとても狭く、定員8人くらいなので、入れな
いこともしばしば。

====釧路末広マップ====================================================
---------------+ +----------------+ +------------+ +------------+ +-
至幣舞橋         北大通り              至釧路駅
+--------------+ +----------------+ +------------+ +------------+ +-
|   二幸  | | KOM  山下書店| |      | |      | |
|       | |        | |      | |      | |
| 赤ちょうちん| |        | |      | |丸三旧館  | |
+--------------+ +----------------+ +------------+ +------------+ +-
+--------------+ +----------------+ +------------+ +------------+ +-
|       | | KFC  まんじ |い|  丸三新館| |フィレンツェ| |
|       | |    ゅう屋 |な|      | |      | |
|       | |わいわい亭   |り|      | |      | |
|       | |        |小|      | |  オ   | |
|       | |        |路|      | |  リ   | |
+--------------+ +----------------+ +------------+ |  エ   | |
+--------------+ +--------------------------------+ |  ン   | |
|       | |   銀水       つぼ八 | | プタ   | |
|       | |                | | ラル   | |
|       | |末広寿司    山鳥 はげ天  | | ザ    | |
+--------------+ +--------------------------------+ +------------+ +-
+--------------+ +----------------+ +------------+ +------------+ +-
| 河童    | |    Crabber | |      | |      | |
|       | | 古都  炉ばた| |      | | 栄    | |
|       | +----------------+ |      | | 町    | |
|       | +----------------+ |      | | 公    | |
|パシフィック | |        | |海幸    | | 園    | |
| ホテル新館 | |湯島      | |   ラパン| |      | |
+--------------+ +----------------+ +------------+ +------------+ +-
+--------------+ +----------------+ +------------+ +------------+ +-
|パシフィック | |        | |どん    | |      | |
| ホテル本館 | |        | |      | |宝寿司   | |
|       | |        | |  万年青 | |      | |
+--------------+ +----------------+ +------------+ +------------+ +-
+--------------+ +----------------+ +------------+ +------------+ +-
|       | |     福亭 | |      | |      | |
|       | |        | |      | |      | |
|       | |      浮橋| |      | |      | |
+--------------+ +----------------+ +------------+ +------------+ +-
至久寿里橋
+----------------------------------------------------------------+ +-

二幸:   和菓子屋。一世を風靡したいちご大福が売っている。
KOM:    もとの釧路デパート。
まんじゅう屋: 正式名称は不明。ここのまんじゅうはなかなかおいしい。
山下書店: 釧路三大書店のひとつ。
わいわい亭: KFCの上にあるシャブシャブの店。
赤ちょうちん: 居酒屋。旬の魚を勧めてくれたりして親切。
フィレンツェ:喫茶店。末広周辺では一番おいしいコーヒーを飲ませると思
        う。買いものの合間にどうぞ。2階席がおすすめ。
銀水:   ラーメン屋。山鳥とならんで有名。
つぼ八: 居酒屋。1F はテーブル席が主で、雰囲気洋風。2F は雰囲気和風。
        でも、メニューは一緒。
末広寿司: 3丁目ビル1F。(0154-25-0888)
山鳥:   ラーメン屋。ここはおいしいと市内でも評判。
はげ天: てんぷら屋。
河童:   炉端。値段設定はちょっと高め。本文参照。
Crabber: 蟹を食べさせる居酒屋。本文参照。
古都:   炉端。
炉ばた: 本文参照。
海幸:   居酒屋?刺身なんかを食べさせてくれる。
湯島:   炉端。ここはとても狭いので、あずましいところが好きな人にお勧め。
どん:   居酒屋。
万年青: 朝までやっている炉端。本文参照。
案山子: 炉端。
宝寿司: 寿司屋(あたりまえか(^_^;)
福亭:   居酒屋。もとの赤ちょうちん。
浮橋:   舟見ビル1F。おでん屋。本文参照。
======================================================================


2.7 食べ物・酒・土産など

[福司(ふくつかさ)]
  釧路の地酒です。結構美味しいという事で、釧路の誇り!!という声も聞こ
えてきます。僕は安いやつを飲んでみただけですが、結構柔らかで飲みやすい
という印象です。アル添にしてはアルコール臭がきつくなく、バランスは悪く
無いと思います。

[くしろ港町ビール (KUSHIRO HARBOR BEER)]
  旧釧路川の河口近く、幣舞橋からそれほど遠くないところにあります。ビー
ルは、以下の 4種類(紹介文はパンフレット記載のものです)。なお、これらは
釧路空港でも売っていました。
  
  ・霧笛ピルスナー
      釧路の港町をイメージしたビール。明るい黄金色でホップのきいたのど
    ごしスッキリのビール
  ・海霧バイツェン
      フルーティーで女性向け。霧をイメージした少し濁った感じのビール
  ・ハニーウィートエール
      口当たりが良く飲みやすい。醸造マネージャーおすすめのビール
  ・サンセットレッドエール
      世界三大夕陽に数えられる釧路の夕陽をイメージした赤褐色のビール

    釧路市入船4−1−1  TEL: 0154-43-1122  FAX: 0154-43-2665
    営業時間 : 11:30〜22:00
    定休日   : 不明。但し、7月〜9月は無休

[プリティア]
  ヨーグルトドリンクです。濃くて美味しいのでお勧めですが、標茶町近辺で
しか売っていません。五十石駅近くのコンビニ「ウェスト(West)」、多和平の
展望台売店、標茶町の Aコープ、釧路湿原とうろYH、憩の家かやぬまなどで売
っています。あと、釧路空港の売店にもありました。売っている場所で値段が
微妙に違います。

[ベルたれ(ジンギスカンのたれ)]
  北海道ではなにかと言うとジンギスカンパーティが開かれます(笑)が、そこ
で必要なのがジンギスカンのたれ。中でもメジャーなものに「ベルのジンギス
カンたれ」があります。一般には瓶詰めで、道外でもたまに見かけます。
  しかし釧路では、缶入りの「ベルたれ」が売っています。元々は船でも割れ
ないようにと缶に入れたのが始まりで、釧路近辺のみで販売しています。
  北海道出身の人が瓶詰めの「ベルたれ」を称して「薄い!本当のベルたれは
もっと濃くて缶に入っている」と言ったら、それはこのことです。
(ただし、瓶詰めと缶とでは中身は同じそうです。昔と今とで味が変わってい
  るので、薄く感じるのはそれが原因でしょう、とは製造元のコメントです)

[サカエヤ](0154-41-2121)
  お菓子屋さんです。地酒「福司」を使った「福司ケーキ」がお勧め。ほんの
りと日本酒の味と香りがするしっとりとしてきめの細かいケーキです。一本
300円(1998.04)。なお、ブランデー「XO」を使った「XOケーキ」もあります。
  幣舞橋を渡り、ロータリーを 3/4周して「南大通り→」方面へ進むと、道の
左側にあります。新橋大通のイトーヨーカドーの中にも店があるようです。

====[ML会員Hさんの情報]=============================================
  「福司ケーキ」は釧路駅地下の「キオスク」でも売っています。私も買って
食べてみましたが、下戸のせいか、風味まではわかりませんでした^^;;
======================================================================

[六花亭の支店]
  帯広の六花亭はお土産によく使われます(特にチョコが有名)が、釧路にもい
くつか支店があります。長崎屋、MOO、SATYの中です。 それぞれ定休日が違い
ますので、お土産を買い忘れて急いで探さなければならないという場合などに
便利です(笑)。
  1997年に、春採湖を望む、ひぶな坂の途中に、売店併設のティールームがで
きました。市営釧路YH(現在閉館中)とは、春採湖を挟んでちょうど反対側です。
春採湖側の窓が大きく、春採湖の眺めがいいです。そのためか、ティールーム
は常に窓側から埋まって行きます。喫茶室にはケーキのメニューが少ないです
が、帯広本店のティールームと同じく、1Fの売店でケーキを選べば2Fへ運んで
くれるとのことです。
# 春採湖岸を走る太平洋炭鉱専用線の眺めも良かったりする。
  (ここだけだのものかどうかはわかりませんが)「焼きたて大平原」というの
がありました。一個80円。なかなかおいしいです。焼き上がるとすぐに試食に
出してくれるので、一切れ二切れだったらただで食べられます。喫茶メニュー
にもあります。また、1998年夏より、それまで帯広本店限定だった「さくさく
パイ」が、春採ティールームでも食べられるようになっています。
  六花亭春採店は、釧路駅からの徒歩は苦しいと思われます。
    場所: 釧路市春採3丁目19-1  TEL:  (0154)42-5562


3. 厚岸の見どころ

====厚岸全図==========================================================
                    /
              (10)/
                /
               |
            (7)|
   (9)         |
               |\_
              /     ̄ ̄ ̄ ̄\
            /                \
        (6)|                   \(8)
    厚岸駅  \                   |
−−−−−−−++     (厚岸湖)    |
              ||(5)              |(8)
              ++                /
            /  \            /
          (3)  (4)\____/
         /
      (1)\
           \
             \       (2)
                ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
======================================================================


3.1 厚岸の見どころ

[愛冠(あいかっぷ)岬]地図:(1)
  釧路側から厚岸大橋を渡り、ひたすらまっすぐ進みます。途中で急な坂を登
る事になりますが、標識を頼りに進めば岬に出ます (途中で左に曲がると霧多
布方面)。 駐車場から歩いて15分程度で岬に出ます。手前に北大の博物館など
がありますが、基本的には、ぼーっとしに行くような所だと思います。国泰寺
バス停下車、徒歩40分程度です。
  愛冠岬付近には、道東地域の生物・岩石・化石などを中心に約2000点を展示
している北大付属博物館と、寒流系魚類の研究を行っている北大付属臨海実験
所の二つの北大付属施設があり、どちらも一般に公開されています。

[アヤメが原]地図:(2)
  海岸沿いにあるアヤメ(たぶんヒオウギアヤメ)の自生地です。ここは観光地
化されていて、市販ガイドには必ず載っています(駐車場あり)。とはいえ入り
口近くに地味な売店が出ている程度で、結構落ち着いた感じです。道道沿いに
アヤメが原の看板と駐車場がありますが、そこを曲がってしばらく奥へ走ると、
もう一つ駐車場があります。
  木の扉を押して中に入ります。馬や牛が放牧されていて草を食べますが、ア
ヤメは食べられないので、他の草は無くなってもアヤメだけが残るのだそうで
す。でも、結構他の草も生えてますよ。(特に先端の方はショウマの群生)
  遊歩道を先へ歩くとチンベの鼻という岬に出ます。小さな展望台 (ほんとに
『台』:) があり、晴れていれば景色は最高です。間近にローソク岩を見る事
ができます。
  厚岸からバスが出ており、約数十分。霧多布発のバスでも同じくらいです。
7月頭頃、厚岸アヤメ祭りが行なわれます。

[国泰寺・厚岸郷土館]地図:(3)
  蝦夷三官寺の一つ。葵の紋があるそうです。隣に郷土館があり、国泰寺ゆか
りの資料や屯田兵の資料などを展示しています。また、厚岸では絶滅寸前の厚
岸草を移して育てているという事です。(tel.0153-52-3794)

 [太田屯田開拓記念館] 地図:(9)
  「屯田兵制度」「最後の士族村」「酪農郷太田」を主要テーマに、1890年よ
り厚岸の太田地区に入植した屯田兵についての資料等の展示を行っています。
衣服、官給品、農耕馬の剥製等、600点あまりの展示があります。
  また、記念館周辺に、屯田兵屋(道内唯一の裏返し型兵屋)や、屯田兵が開拓
と同時に養蚕を試みた名残の桑並木などの遺構が残されています。

[子野日(ねのひ)公園]地図:(4)
  厚岸大橋を渡った南側にあります。昔町長だった子野日さんが公園の場所と
して厚岸町へ提供したものだそうで、桜祭りや牡蛎祭りの時にはこの公園で牡
蛎焼きなどが売られてたりします。
  『厚岸牡蛎祭り』に行くには、厚岸駅からバスが出ています。ただ、間隔が
結構空いています。ちょっと遠いのですが、歩いても行けます。町中を、祭り
の雰囲気を感じながら歩くのも楽しいものです。会場では生牡蛎、焼き牡蛎を
はじめ、魚介類、お酒などが売っていて、貸し出しの焼き牡蛎台があるなど至
れり尽くせり。早めに来てゆっくり楽しむ価値はありそうです。

[厚岸大橋]地図:(5)
  厚岸湖と太平洋の口にかかっている何て事はない橋ですが、天気の良い日に
のんびり歩いているとなかなか気分の良い場所です。ちょっと風は強いのが玉
に傷ですかね。青い海と赤い橋のコントラストもなかなかのもんです。
  この橋ができるまでは連絡船が運航していましたが、冬には厚岸湾が凍るた
め、車で近道する人もいたとか。当然、湖ほどしっかり凍りませんので、渡っ
ている途中で「めしっ」てなことも。。運転手は飛び出して事無きを得たそう
ですが車はそのまま。今でも厚岸湾の中にはそういう車が沈んでいるという事
です(真似しないでね)。15mくらいの棒を持って(落ちても引っかかって脱
出できる)歩いて渡る人もいたそうです。勇気あるというか...(^^;;
JR厚岸駅から徒歩15分程度です。

[コンキリエ(厚岸グルメパーク)]地図:(6)
  厚岸駅の裏山の方に、厚岸町の特産物を集めたセンターが出来ました。1994
6年4月23日オープンという新しい施設です。1階に水族館、2階に市場・レスト
ラン・喫茶など。3〜4階は展望スペースになっています。月曜定休です。
  これは、いわゆる『道の駅』の一つで、『コンキリエ』とは「貝の形をした
食べ物」の事。厚岸名物、牡蛎をイメージしています。国道の近くですし、眺
めも良い立地で、厚岸を知り、味わう:-)のに便利です。
(3.2 食事処・食べ物の項参照)

[厚岸湿原(別寒辺牛(べかんべうし)湿原)]地図:(7)
  釧路湿原や霧多布湿原は非常に有名ですが、厚岸に湿原がある事は意外と意
識されていませんでした。別寒辺牛川沿いのこの湿原は木の湿原と言われ、世
界でもあまり例がありません。ラムサール条約による水鳥の保護地域にも指定
されています。 (釧路湿原は草の湿原と言って湿原の末期状態、霧多布湿原は
まだ若い湿原で、花の湿原と言われます。)
  観光的にはほとんど知られていません。非常に貴重なわりには上流からの土
砂や汚染によるダメージが大きいと聞きます。せめて存在くらいは知っておい
て下さいね。国道沿いに観察施設「厚岸水鳥観察館」があります。

[厚岸水鳥観察館]地図:(10)
  施設内では、厚岸湖・別寒辺牛湿原の動植物のガイドのパネルや800m離れた
リモコンカメラで、水鳥やタンチョウの姿が見れます。春先のタンチョウは湿
原の中で営巣するのが普通ですが、ここではJR花咲線の線路近くで子育てをす
ることもあり、館員の方もハラハラすると言われてました。
  また、この観察館からのリモコンカメラでの水鳥の様子は
    http://www.marimo.or.jp/AWOC/
でも見る事ができます。
  また、観察館は別寒辺牛川を下るカヌーステーションにもなっています。流
域でのタンチョウ営巣期にはカヌー下りの総量規制を呼びかけていますので、
予定する場合には事前に観察館に予約をし、周辺環境や注意事項のレクチャー
を受けてくださいとの事です。
    場所:     厚岸郡厚岸町大字大田村字大別2-3
              JR厚岸駅と糸魚沢駅の中間ぐらいで国道44号線沿い
    電話:     0153-52-5988
    入館料:   無料
    開館時間: 夏期(4月-10月) 9:00 - 17:00
              冬期(11月-3月) 9:00 - 16:00
    休館日:   月曜日・祝祭日の翌日・年末年始

[厚岸草群落]地図:(8)
  地図によると、厚岸湖の東奥の方に厚岸草(サンゴ草)の群落があると書いて
あります。天然記念物の指定を受けていますが、最近では群生が激減して壊滅
状態に近いと聞きます。厚岸大橋より南へしばらく行き、子野日公園 (厚岸牡
蛎祭りの会場) のあたりから湖の奥の方へ入って行く方法と、糸魚沢方面 (厚
岸湖北岸) から攻める方法があるそうです。ただし、いずれも漁師が使うよう
な胴長と呼ばれる長いゴム製長靴:) が必要で、一般の人には無理という話を
聞きました。


3.2 食事処・食べ物

====厚岸駅周辺========================================================
           根室方面
     「富多波」  / /R44
       ■\\_/ /
         \  /      □「コンキリエ」
   R44____/信号\________
 釧路方面_____/\_________\
    〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜||〜〜〜 \\
                ||←歩道橋 \\
(←釧路)======[厚岸駅]||===== ||==(根室→)
      「かきめし」○||        ||
             ||        ||   ◇「桜亭」
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄厚岸大橋へ
======================================================================

[桜亭](tel.0153-52-3702)
  厚岸の町中、役場の近く(真栄町1)にあります。厚岸で郷土料理を食べるな
らここ、という話と、地元ではあまり人気が無いという話と、両方聞きます。
お寿司は安いそうです。

[富多波(ふたば)]
  牡蛎を食べるならここ、と地元の人お勧めの店だったのですが、ご主人が体
調を崩されたようで、残念ながら閉店してしまいました。

[コンキリエ](tel.0153-52-4139)
  厚岸駅の裏の高台(国道の方)にあるセンターです。「厚岸グルメパーク」の
名前通り、飲食店もいくつか入っています。午前10時〜11時頃から夜は 9時〜
11時頃まで、レストラン、カフェ、バーベキューなどが楽しめます。
  レストランのお勧めの一つが弁天島丼です。ご飯の上にとろろ昆布、更に牡
蛎のたつた揚げといくらが乗って880円(1995年)。また2Fの「炙り屋(あぶりや)」
では、魚介類やさつまあげといった食材を買い求め、自席で炭火焼きにして食
べることもできます(要炭代300円)。
  並んでいるのを見ているとみんな食べてみたくなってしまうので、調子に乗
って、あれもこれもと食材を買いすぎないように注意が必要です^^;;
  また、炭の火力が強いのでこげないように注意しましょう。

[厚岸のかきめし]
  JR厚岸駅で売っている駅弁です。非常に好評な駅弁です。機会があったらち
ょっと寄って買っていきましょう。厚岸駅前の氏家待合所が製造元で、そこで
も買えます。駅弁は 5月〜10月の発売です(時刻表参照)。

# と、言っている割には真冬でも売っていますが(笑)
# 私も 4月に買いました。

  数が少ないのですぐ売れてしまうのが難点で、シーズンの週末などは、売り
出してすぐに売りきれてしまうという感じでした。どうしても買いたい人は早
めに行って並びましょう:-)
  問い合わせは氏家待合所(0153-52-3270)まで。

[回転寿司「風車」]
  国道44号を根室方向に向かい、厚岸の街に入った直前、標茶方面に向かう道
道との交差点の角にある回転寿司です。

====[ML会員Sさんの報告 (1998.06.01付)]==============================
      以前から気になっていた厚岸の回転寿司「風車」を調査してきました。

      お皿の種類は90円から400円まで5種類程。ネタの種類も概ね北海道方面
    の一般的なネタという感じです。(私が好きな)主なネタはだいたい 150円
    皿のようで、この日も半分は150円皿でした。

      この日のおすすめは、「くじら:300円」のようでした。 300円皿はちょ
    っと勇気がいったのですが、食べてみました。おすすめだけあってうまか
    ったです。

      お昼に 2人で10皿ほどをたべて2000円弱。味は及第点。回転寿司フリー
    クの方は是非どうぞ:-)
======================================================================

[グリーンウエイブ厚岸(無添加アイスクリーム)](0153-57-2206)
  昆布アイスが大人気の無添加アイスクリームです。柚、かぼちゃなども美味
しいそうです。もちろんバニラも。厚岸郊外で作られています、コンキリエで
も食べられます。

[蟹エキス入り醤油]
  厚岸町の一村一品のヒット作品。甘口で、おひたしや冷や奴に合うとか。


4. 浜中・霧多布の見どころ

====浜中町全図========================================================

                 酪農展望台
                        ポロト沼
              :            ムツゴロウ王国
            厚岸町 : 浜中町        / ̄ ̄ ̄ ̄
              :         /
           +----+  :        |
   +---------++/   \ : 霧多布   |
  /     ||    / :  湿原   |___
   |     /++-------+  :      /\    /
  |      ==        :      /   ̄ ̄霧多布島
       \       :      / ̄ ++
        \      :   /琵琶瀬
                 \          :    /    展望台
           --+------------+
                             : 涙岬

======================================================================


4.1 霧多布島

  霧多布の市街がある場所です。昔は半島でしたが、チリ沖地震の際の津波で
島になりました。砂がすぐ堆積するので、半島みたいなもんですが。
  ここのポイントは霧多布岬とアゼチの岬という2つの岬です。岬と湿原が浜
中の見どころの中心です。浜中を訪れたらここは絶対に見逃せません。
  霧多布はこの周辺で最も大きな町です。浜中駅や厚岸からのバスの中継点に
なります。

  JR浜中駅からバスで霧多布行、20分程度。または、厚岸からアヤメが原経由
霧多布行。霧多布市街から霧多布岬まで徒歩数十分、アゼチ岬までは15分程度
です。
  車では、国道44号線を途中で曲がります。浜中駅方面から来る場合は、霧多
布方面の看板が出ています。厚岸からは、厚岸大橋を渡って霧多布方面の看板
を頼りに。

===== 全体図(かなりデフォルメしています) =============================

  | |
  | |
  | |    ________________
  | |   /                \
----+-=======------+-----+---+---+------+    \
−−−   \   |  市街地     |     \
       |+---+          \      −−−−+展望台
       / |            /\       / |
       / |       / ̄ ̄ ̄ ̄  +------+----------\
      /  |      /       |   |      \
 アゼチ岬 ̄\ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ /−−−−−−−−−−−−−−−−−霧多布岬
       −−−−−−−−

======================================================================


====霧多布岬手前の地図================================================

←霧多布市街
----------+
     |
      \(坂道)             ◇(a)
       \              /
       /\--------------+----------+--------|- - - - →岬先端へ
    アゼチ  │       |       (b) ■  (c)
    岬へ  │     (d)|
        │       |

      ◇  霧多布展望台駐車場
      ■  霧多布岬駐車場(この先は歩く)
      (a) 展望台・売店・軽食など
      (b) キャンプ場(場所利用は無料、バンガローのみ有料)
      (c) 燈台(湯沸岬燈台)、この先に霧笛装置あり
      (d) 民宿「エトピリカ村」
======================================================================


====アゼチ岬周辺の地図================================================

←(新川十字路・琵琶瀬・浜中駅)            霧多布岬→
===========----------+--------------(メインストリート)----------
(大橋)   |  (〒)|
      |    |
     海| |--+--+---
     海| | | ■      ■  浜中町役場
      |  |        □  駐車場
     海|  |        (a) 小松牧場
     海|  +(a)       (b) 墓地
      |   \(坂道)    (c) 霧多布岬へ通じる舗装路
      |    \
    海/     │
   海/     (b)│
 海 /     ------   
−−−       □       霧多布岬→
 - - - - - - - - -  --------(c)----------
 ←アゼチ岬先端へ
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
海海 海海 海海 海海 海海 海海 海海 海海 海海

======================================================================


[霧多布岬(湯沸岬(とうふつみさき)、トッカリ岬)]
  断崖絶壁の岬で、細い道をかなり先の方までいけます。先端には板の橋を渡っ
て行けますが、危ないので天気が悪い時は手前で我慢しましょう。岬の先の方
にはカモメの巣が沢山あります。
  標準レンズでもアップが撮れる程近く、手前の歩道のあたりからカモメが並
んでいる事もあります。できるだけカモメを驚かせないようにして下さいね。
ここは完全に海鳥のテリトリーです。
  また、ここはエトピリカの巣がある事でも有名な場所です。エトピリカは、
日本国内では数羽ほどしか確認されていない貴重な鳥で、ずんぐりとした黒い
体に赤いくちばしの鳥です。岬のすぐ先にある大きな岩の中程に巣があるので
すが、巣を出入りする時しか見られません。最近(1994年)、ここの巣のエトピ
リカが確認できなくなったとも聞きます。巣には夕方よく出入りするそうなの
で、もしかして確認できるかも。アゼチの岬近くの島でも巣が確認されている
そうです。
  6月末〜7月初めにかけての花の時期には、岬の両側の斜面に一面の花が咲き
ます。灯台やカモメをバックにした一面の花というのもきれいです。

  #余談[むてき]#
    霧多布岬の灯台脇には霧の時に鳴らす霧笛があります。歩道の脇にあるの
  霧笛の音は半端ではありません。耳を塞いでも身体中を震わす音には誰もか
  ないません。まさに無敵!
    『霧笛がなっているときは立ち入らないで』という看板には、「霧で視界
  が悪いので足元が危険」という意味だけでなく「霧笛の音自体が危険」とい
  う意味があるのです。甘く見てはいけません!。結構強烈ですよ。

  岬の手前で左に折れると、売店と展望台があります。展望台は小さなもので
すが、霧多布岬を横から眺められます。もっとも、夏には霧が多いので影しか
見えない事もよくあります:-)。 きれいなトイレがあるので、歩きの人などに
は便利です(笑)。(←ほんと、徒歩で廻る時は、トイレは大問題ですよぉ)
  土産物屋と軽食の店があります。焼いたツブ貝なども売っていますが、これ
は冷えてるのでハズレ。軽食「とうだい」の海草ラーメン (薄味で海草の味と
うまく合ってる)や、熱々のカボチャ団子・イモ団子が当たりです。
  霧多布岬の正式名称は湯沸(とうふつ)岬だそうです。灯台にも、湯沸岬燈台
と書いてあります。トッカリ岬とも呼ばれていますが、トッカリとはアザラシ
の事です。よく見ると、アザラシが岩の上に寝てるのが見える事があります。
岬のずっと先の方に小さい島があるのですが、その辺りがアザラシの群れのい
る場所として知られています。(=トッカリ岩。岬から小さく見えます)

  この展望台前の広場で、9月に「霧多布岬まつり」(?)がおこなわれます。
見ものは、鮭のつかみどり。地元のお祭りで参加費無料だったと思います。当
日の朝申し込んでおいて、くじに当たると参加でき、参加したらまるまる 1匹
必ずもらえます(^.^)v。北海道を自炊で回ってる人は、ここで仕入れればおか
ずには困りません(笑)。ほかにも屋台とか出ますが、ここの鮭いくら親子を岬
を眺めながら食べるのは、気分も良くなかなか美味しいです。

[アゼチの岬]
  霧多布岬の反対側(裏側)にある岬です。細い道(人が通った跡)が岩場の上を
通っていて細い岬の先まで行けそうですが、1993年頃に柵ができてからは先ま
で行く人が少なく、今では足場が崩れかけて危険です。磯釣りの人がたまに先
まで行っていますが、一般の人は草原の上から岬のカモメを眺めて我慢しまし
ょう。
  岬の目の前に、大きな島と小さな島が見えます。大きな方はケンボッキ島で
す。ムツゴロウさんが最初の一年間住んだ、動物王国発祥の場所です (今もそ
の時の小屋が残っている)。 野鳥の繁殖地としても有名です。小さな方は、小
島といい、エトピリカを呼び寄せるためのデコイ(おとり)の模型が置いてあり
ます。陸側に 3個置いてあるそうです。じっと見ていると動かないので分かり
ますが、非常によくできているので知らないと絶対間違えるでしょう。

  霧多布の街から行く場合、まず役場の前まで行き、一つ海側の細い道を登っ
て行きます。道がダートになる所に「小松牧場」があります。登り切ると墓地
がありますが、その裏手が岬です。小松牧場裏の坂道と、霧多布からまっすぐ
延びている道は1992年頃に舗装され、綺麗な道になってます。駐車場も整備さ
れました。以前はほとんど人も来ない静かな岬で、それが最大の魅力でした。
今も騒がしいわけではありませんが、せめて、大量に人が押し寄せてここの魅
力を壊さないように祈るだけです。
  手前が牧草地で、岬の手前が一面のクマ笹になってます。岬に近い方の斜面
には、やはり時期になると一面の花が咲きます。
  西側に向いているので、夕日が最高にきれいです。どこかの宿に泊まってし
まうと夕日の時間に出てきてのんびりするのは難しいかも知れませんので、霧
多布岬のキャンプ場を利用するのも一つの手でしょう。 (ただし、ここのキャ
ンプ場は風の強い日には結構大変のようです。なんせ風を遮るものが何もあり
ませんから)

  霧多布岬とアゼチの岬はよく似ています。僕の感想では、数人以上で行くな
ら霧多布岬、一人か二人で行くならアゼチの岬というとこでしょうか。夕日を
見ながら思い出にふけるとか。一人で陶酔したければ絶対アゼチの岬ですぜ:-)

[小松牧場]
  アゼチの岬に向かう手前にあります。ハーゲンダッツのアイスクリームの原
料に使われてるそうです。また 9割ほどは学校給食用に作られており、安く買
う事が出来ます。普通の牛乳と、コーヒー牛乳(甘い!)、フルーツ牛乳があり
ます。近くの売店では一本70円程度で売っています(1994年)が、ここで直接買
うと若干安く買えます(1994年に50円)。ただし、別に売店が出ているわけでは
ないので、中にいる人をみつけて、ここで飲みたい旨お願いして下さい。


4.2 霧多布湿原

  霧多布の街あたりまで行くと、もう目の前が全部湿原です。特に湿原ではな
い海岸線の土手にも湿原特有の植物が生息しており、初夏には町中がお花畑で
す。また、展望台から眺めた雄大な風景も気持ちの良いものです。釧路湿原ほ
ど広大ではない、より身近な湿原として楽しめます。
  琵琶瀬(びわせ)展望台へは、バスで行けます。徒歩だと霧多布の街から 3時
間以上かかりそうです。まあ、なんとか行けますから、行きか帰りをバスにし
て片道歩いてもいいでしょうね。車の場合、厚岸方面から海岸線沿いに走って
来ると、途中にあります。バスで行く場合、展望台の手前に「琵琶瀬」のバス
停がありますが、そこでは降りないように。そこは琵琶瀬町の停留所で、琵琶
瀬展望台はまだ先です。そこから坂を上るとようやく展望台に着きます。
  榊町展望台近くには、榊町のバス停があったと思います。

====霧多布湿原の地図(海岸線は省略)==================================

                浜中駅へ     $  三番沢
                  ↑      *  新川十字路
   茶内↑│          (e)\      ★  暮帰別
      │             \/    (a) 琵琶瀬展望台
     /\             │    (b) ペンション「ポーチ」
    / (霧\多 布 湿 原)    │    (c) 喫茶「てんぼうだい」
   /    \           │       民宿「わたなべ」
  /--$-----(h)\          │(f)   (d) MGロード
 /    琵    \         │    (e) 榊町展望台
 │     琶   (d)        │    (f) 民宿「きりたっぷ里」
↓散布   瀬     \      ★│    (g) ケンボッキ島
        川 (b)  \     | │    (h) 霧多布湿原センター
         +----------+--------+-*--========--------
        /   (c)              霧多布市街→
    (a) /
 ----------+ 
←厚岸       +++(g)
          ++++
======================================================================


[霧多布湿原]
  釧路湿原を小さくしたような所ですが、その中の自然は一級品です。
  霧多布湿原は道内最大級の原生花園です。6月末に一面のワタスゲ(棉みたい
な花)の白、7月始めにかけて、エゾカンゾウの黄色、次にアヤメ・リンドウの
紫と、湿原全体が 3色に染まります。その他にも、ちょっと注意するだけで10
種類を越える花が目に入る程、いろいろな花・植物を見る事ができます。
  ただし、湿原の中に立ち入る事は厳禁です。湿原は人が少し踏み入っただけ
で壊れてしまう程もろいものです。ペンション「ポーチ」がある辺りには道沿
いに木道が作られていますし、湿原の真ん中を走る道(MGロード)もありますの
で、決して湿原の中に踏み入ってはいけません。

  湿原の真ん中を琵琶瀬川が流れています。普段はゆっくり蛇行していますが、
増水するとすごく幅の広い(ほぼまっすぐの)川になったり雨が少ないと細くな
ったりする、典型的な湿原の川です。また、ここでは、カヌーで遊んだりもで
きます。近くの民宿などでカヌー体験ツアーも時々企画されているようです。
  冬になると、一面真っ白の雪に覆われます。湿原の真上を横断できるのはこ
の時期だけです。クロスカントリー・スキーで湿原の上の散歩もできます。
  現在10羽のタンチョウがいついていると聞きました(1990年5月)。夫婦4組
(子連れ2組)だそうです。本当はもっと多いのかも知れませんね。運が良け
れば見られるかも。

  湿原の海側から茶内の方に、湿原の真ん中をMGロードが通っています。その
道の途中、湿原センターの所を左に曲がると、湿原の中を走るダートに入りま
す。その途中に三番沢という場所(沢の名前だけど)があり、熊が出るとか言わ
れています。ずっと行くと海岸線の散布に抜け、琵琶瀬展望台を通って一周で
きます。一周が約22kmのコースです。元気な時にでも、一日かけて歩いてみて
はいかがでしょう?

[琵琶瀬展望台]
  霧多布から海沿いに厚岸方面に数km行った小高い丘の上にあります。霧多布
湿原の全景が見えます。天気がいいと琵琶瀬川の青い流れがきれいです。また、
海側は牧場になってます。(馬が放牧されている事があるそうです)
  ここから双眼鏡で湿原を眺めると、よくタンチョウやアオサギなどを見つけ
られる事があります。琵琶瀬川のほとりによくいますよ。
  冬は一面真っ白な湿原を見る事ができます。夏とは違った雰囲気の湿原もま
たいいものです。でも、冬はやっぱり湿原に入ってみるのがいいと思うなぁ。
  この辺の観光ポイントで売店があるのは、霧多布岬とここだけでしょう。売
店横に新しく喫茶店もできました。また、更に厚岸方面に100mほど行った所に
ペンション兼喫茶店(ウッドペッカー)があります。(1991年5月)

[榊町展望台]
  浜中駅から霧多布方面に走って、海に出るあたりのちょっと手前にある展望
台です。入り口はちょっと分かりにくいのですが、榊町自然公園(?)の看板が
あるので、そこの脇道を登っていきます。(登りはダート。ほんの2〜300m)
  琵琶瀬展望台とは反対側から湿原を見る事になります。湿原全体がよく見え
るとはお世辞にも言えないのですが、ちょっと注意して見て下さい。湿原の端
の沼が、海岸線とほぼ平行に列を作っています。これは、湿原がしだいに成長
して海岸線が後退していった様子をよく表していて、学術的にはかなり貴重な
景色です。でも、素晴らしい景色という意味では琵琶瀬展望台には及ぶべくも
ないかな..
  ほとんど人が来ないのでゆっくりできる事は確かです。ただし、手前の林の
あたりがカラスの縄張りになっているので、威嚇されたりしてちょっとうるさ
いかも(展望台に上ってしまえばいいけど、そこまでの道がちょっとうるさい)。
  運がいいと、タンチョウを見る事ができるかも知れません。

[ケンボッキ島]
  ケンボッキ島は湿原というわけではないのですが、位置が近い事や、湿原と
同様に花の宝庫なので、ここに書く事にします。
  ケンボッキ島は、霧多島と同様ほとんど陸続きの半島のようになっています。
普段は海に沈んで隠れている狭い道が陸とケンボッキ島の間にあり、潮が大き
く引くと歩いて島まで渡れます。実際昔はよく歩いて渡っていたそうです。た
だし今は、漁船が外海に出るための通路として一部に切り込みを入れているた
め、歩いて渡る事はできません。
  ケンボッキ島は、豊富な高原植物の島という面、野鳥の島という面、そして
昆布漁の島という面を持っています。
  島はほぼ台形をしています。上に登るとほぼ平らな草原です。6〜7月の花の
時期には島の下から上まで一面が花で埋まります。湿原と同様、エゾカンゾウ
やアヤメも多いのですが、海岸線のキンポウゲの群生、登る途中にあったショ
ウマやオオカサモチの群生など、他にもいろいろな植物が見られます。
  島の南端は野鳥の世界です。島の南側に小さな岩の島があり、その島やケン
ボッキ島南端の断崖がカモメやウミウの住み家となっています。数が多すぎて
巣を作る場所が無いため、断崖でもずいぶん上の方にも巣があります。手の届
くような所に巣が見つかる事も多いのですが、決していじらず、そっと離れて
見るだけにしましょう。(いつまでも近くにいると、親鳥が戻って来れません。
すぐ離れましょうね)
  この島では、現在一組の老夫婦が昆布漁を営んでいます。

  なお、ケンボッキ島に行く公共の乗り物は一切ありません。実際、貴重な自
然の残る島ですから、公共機関で行けるようになったらそれが破壊されてしま
う可能性もあります。野鳥特別保護区域の指定も受けていると思います。
  どうしても渡りたい場合は、民宿「わたなべ」やペンション「ポーチ」、民
宿「きりたっぷ」などが自前の漁船でツアーを組んでいます。当日の参加希望
者の数にもよりますが、一言聞いてみて下さい。または、地元の漁師さんに渡
してもらえる可能性が無いわけではないのでしょうが、、?

[霧多布湿原センター]
        夏期(5〜10月)9:00〜17:00、冬季9:30〜16:00     月曜休業
        tel.0153-65-2779
  1993年 5月にできた、浜中町営の湿原センターです。湿原、特に霧多布湿原
に関する様々な情報が展示されています。一時間に一本くらい、「湿原の花」
「湿原の動物」「湿原を守ろう」といった内容の20分程度の映画が上映されて
います。それから、小さな図書室があって北海道関係の本や湿原関係の本があ
りました。係員の手が空いている時には解説を受けられる事もありますが、通
常は特に説明は行なっていないとの事。3階には望遠鏡備え付けの展望室があ
り、湿原を眺めるには絶好の場所です。喫茶室もありますよ。
  場所は霧多布湿原のど真ん中。MGロードが丘に登るあたりの丘の上にありま
す。海岸からも茶内の駅からも遠いので、徒歩で行きたい人は頑張って下さい
ね:-)

[霧多布温泉「ゆうゆ」]
  1999年 6月にオープンした温泉施設です。
    浜中町湯沸432  TEL: 0153-62-3726
    入館時間 : 10:00〜22:00
    休館日   : 毎月第一月曜日(祝日の場合は翌日)
    入浴料   : 大人 500円、小学生 250円、乳幼児 無料

====[ML会員Uさんの報告 (2000.05)]===================================
      場所は、岬への坂道を登り、アゼチ岬の手前です。実は、この施設は風
    力発電で施設を運営しているので、遠くからでもプロペラが 2基がそびえ
    ているので、すぐにわかります。

      温泉は、やや茶色ですが、ミストサウナやベランダ状の露天などありま
    す。浴室からは海側が見えるのではなく、霧多布市街が見下ろせます。
======================================================================


4.3 霧多布〜落石方面

====榊町周辺の地図====================================================

   (霧 多 布 湿 原)       /
                (c) /(浜中駅へ)
                 /
←霧多布市街         */
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
                 )  (トンネル)
                  (
    (こっちは海です)        \____
                    \   \
     (a) ムツゴロウ動物王国     \ (a) \
     (b) ポロト湖           \   \(b)
     (c) 榊町展望台           \   \
     * 保育園
======================================================================

[ムツゴロウ動物王国]
  有名な動物王国ですが、霧多布には弟さん、ムツさんは中標津の動物王国に
おられるとか。もっともムツさんは忙しくてなかなか帰れないそうですが。
  ムツゴロウ王国には、一般の人は入れません。有名ですし、観光客をいちい
ち迎えてたらそっちの方が忙しくなりそう。手前まで行って「これがムツゴロ
ウ王国かぁ」と一人でうなずき、お土産屋さんでオリジナルグッズを買いつつ
記念写真でも撮ってくる、、というくらいで我慢しましょう。最近案内標識が
出て、行き方はわかりやすくなりました。

  どうしても動物王国の中に入りたい人は、「ムツゴロウゆかいクラブ」に入
会すると、年に一回、夏に王国の体験ツアーが開催されているようです (人数
は限定みたいですが)。

  また、王国内にある「ゆかいの家」 (畑さんの旧書斎を宿泊施設に改造した
ものだそうです) に宿泊することも出きるようです(1泊3食9000円だそうです)。

[幌戸沼(ぽろとぬま)]
  ムツゴロウ王国の近くにある小さな沼です。タンチョウがいついているそう
ですが、遠くてなかなか見えません。双眼鏡は必須です。


4.4 その他
  浜中町の中心部からはちょっと離れたポイントです。涙岬は海岸線を厚岸方
面にかなり行った所ですし、酪農展望台は逆に内陸方面にしばらく行きます。
  1994年現在、涙岬にはバスはとまりません。藻散布で降りて厚岸方面へ数km
歩きます。酪農展望台も、浜中駅から内陸方面数kmです。自前の交通手段が無
いと苦しいですね。誰かの車に便乗するなり、何とか考えて下さい:-)

====涙岬の図==========================================================

      (a)  ここから(c)の岬を見ると女性の横顔に見える。
      (b)  ここを右に行くと、乙女の顔の真上に出てしまうので注意。
      (c)  乙女の横顔に見える岬。
      (d)  駐車場

↑霧多布方面
 | |                \_____
 | |      .         ..........) ←(a)
 | |      .    . . . . . / ̄ ̄ ̄
 | |      .   .     /
 | + (d) . . . . . .. (b)    │
 | +         .      \______
 | |          .           \ ←(c)
 | |                      /
↓厚岸方面
======================================================================

[涙岬(函転涙岬:はこてんなみだみさき)]
  琵琶瀬展望台を過ぎて、更に西側に10kmほど行った所の海側にあります。こ
の辺の海岸線はすごい規模の絶壁で壮観なのですが、ここは特に見ごたえがあ
ります。海岸線から見得る絶壁が、女性が泣いている姿に似ているという事で、
旅人が付けた名前です。
  藻散布の橋から厚岸方面へ約6km、右に大きくカーブしているあたりに涙岬
の看板があります。1992年頃、新しく20台程度止められる駐車場ができました。
以前は「安全運転」の看板だけが目印で、場所が分からない人も多かったので
すが、今は分かりやすくなりましたね。昔から知っている人には少し残念かな。
  駐車場から入って海岸に突き当たったあたりの右側の岬が涙岬です。一つ左
側の岬から見ると、美女の顔に見えるそうです。道から中に入っていくと、歩
いた跡が左右に分かれています。右側に行くと、涙岬の真上に出ます。左側に
進んで、右側の岬を見ましょう。

[火散布・藻散布]
  琵琶瀬展望台よりも少し西側に、海が内陸まで大きく入り込んだ形の沼が二
つあります。東側が火散布(ひちりっぷ)沼、西側の小さい沼が 藻散布(もちり
っぷ)沼です。 「ひさんぷ」「もさんぷ」でもたぶん分かってくれますが、恥
ずかしいので覚えましょうね(笑)。
  ここは水鳥の楽園となっていて、冬には白鳥が沢山来ています。また、丹頂
に餌付けをしており、一組の夫婦が一年中いるそうです。
  ちなみに、火散布と藻散布の間にある村は「渡散布」と言います。なんて読
むかは内緒:-)。

[酪農展望台]
  国道44号線沿いにある、牧場の真ん中にある展望台です。牛の絵が書いた、
でっかい看板が立っています。
  周囲には特筆するようなものはなく、単に広大な牧場が見渡せるだけです。
でも、内地の人間にとって広大な牧場はそれだけで雄大な景色として映ります。
人もそれほど来ない場所なので、広々とした景色が楽しめます。


4.5 食事処・食べ物
[てんぼうだい](tel.0153-62-2853)
  霧多布の街から琵琶瀬展望台方面に 6kmほどの所にある喫茶店です。霧多布
から走って行くと左側にあります。斜め前にはペンション「ポーチ」、隣には
民宿「わたなべ」があります。高床式、というのか、外階段で駐車場から直接
 2階の喫茶店に入るような構造になっています。
  お勧めは60°ケーキセット。でも一日に2枚(つまり12個)しか焼かないから、
午後には品切れになっちゃいます。早いうちに行けたら行きましょう。一日 1
枚の90°ケーキ(!)が出現する事もありました。90°ケーキのセットはコーヒ
ーもジャンボサイズ。見た瞬間笑えますけど、コーヒー好きの人以外は、コー
ヒーはやめた方がいいかも。昆布うどんが美味しかったという話も聞きます。
  ここは1994年の地震で倒壊した後、翌年の夏に再開しました。小鉢ほどのジャ
ンボコーヒー(レギュラー4杯分)、更にスーパージャンボ(同15杯分)も健在です。

====[ML会員Tさんの報告 (1999.05.付)]================================
      店内には今回初めて入ったのですが、スーパージャンボというのがメニ
    ューにあったかどうか記憶が曖昧です。ジャンボというのはたしかにあり
    ました。

      喫茶店の内部にも階段があって 3階に上がれるようになっていました。
    3階部分は、2階よりもかなり狭いですが、湿原側の窓に面してカウンター
    があり、お客さんが自由に見れるように双眼鏡が設置されていました。景
    色が良い分、私は 3階の方がいいように思いました。他にお客さんがいな
    かったせいもあってくつろげましたし。
======================================================================

[浜中観光ホテル]
  浜中駅と榊町展望台の間くらいにあります。浜中YHの隣です。牛乳風呂に入
れる事で結構知られてます。
  ここでは、昆布の刺身が食べられます。

[森のくまさん]
  国道44号線から霧多布方面に曲がる交差点の、少し根室寄りにあるレストラ
ンです。

[赤いポスト](0153-64-2525)
  浜中駅前を出て、右折してすぐ。丸太小屋のある喫茶店です。以前、旅先で
噂を聞いた事もあります。落ち着ける所のようです。

[とうだい]
  霧多布岬手前の売店の隣にある軽食の店。ここの海草ラーメンが人気メニュー
だそうです。いも団子とかぼちゃ団子のセットもボリュームがあって美味しい。


5. お宿

  釧路〜浜中およびその周辺の宿を載せます。あくまで実際に泊まった人の声
が聞けた所を主に載せていますので、非常に偏った内容になっています。一般
的なホテルや旅館、民宿などは市販ガイドや観光案内所を参照して下さいね。
  宿は、「ユースホステル」「民宿等」「ホテルなど」「キャンプ場」に分け
ました。主に、一人旅でも泊まれる所がメインです。


5.1 YH(ユースホステル)

・釧路まきばYH(tel.0154-23-0852)
  釧路YHとは線路を挟んだ反対側。入口にサイロがある牧場風のYHです。駅か
ら徒歩15分とアクセスも良く、雰囲気のよいYHという事で、人気の高いYHです。

・厚岸愛冠YH(tel.0153-52-2054)
  厚岸市内にある旅館兼業のYHです。建物は奇麗で落ち着いています。食事が
大変良かったとの報告を聞いています。
  ミーティングや観光案内などのYH的なものはほとんど無いが、宿泊するには
お勧めだそうです。

・釧路湿原とうろYH(tel.01548-7-2510)
  1997年 4月13日に、釧網線の塘路駅東側の高台の上に開所しました。
  目の前に広がっているのが釧路湿原、晴れていれば阿寒の山々も望めるとい
う、ロケーションとしては絶好です。年間を通して釧路湿原散策の行事などを
行っており、釧路湿原散策には都合良いでしょう。
  Web Pageより、釧路湿原の情報などを発信しています。
  (URL:  http://www.sip.or.jp/%7Etohro/index.htm  )


5.2 民宿等

・六花(りっか)(tel.01548-7-2357)
  JR釧網線茅沼駅のそばにある民宿です。以前は釧路YHのペアレントであった
田中さんが数年前に開いた民宿です。茅沼駅は丹頂がいる駅として有名です。
以前は国鉄の駅員さんが餌付けをしていましたが、今は無人駅となり、六花の
オーナーが餌付けしているとの事(本文参照)。
  ツイン2室、トリプル2室。一泊二食6800円(1994年)。

・なかまの家(tel.01548-5-1176)
  JR釧網本線五十石駅から徒歩8分です。駅前の国道391号を標茶方面に歩いて
行きます。牧草地の中にポツンとある小さな宿。1994年から『とほ』に載り始
めました。素人受けする観光地から外れているため (釧路湿原内ではあるので
すが)か、 大抵空いているので落ち着いて泊まれます。一つで建物全体の暖房
をまかなうという噂の大ストーブがある食堂兼談話室でオーナーと雑談するの
も楽しい宿です。一泊二食4800円(1999年)です。
  隣り(と言っても 500メートル以上離れていますが)に温泉があります。以前
は私有地内の露天風呂に入れてもらってるという感じだったのですが、今は温
泉ドライブイン「草原」が建っています。外来入浴できます(300円:1997年)。
  ちなみに、「なかまの家」のオーナーは「名嘉真」さん。オーナーの名字を
そのまま取った宿名だったんですね^^;;

・休坂(0154-41-5503)
  ここも「とほ」に載っている旅人宿です。居心地の良い宿だという話です。
素泊まり3000円(朝食+500円)(1999年)。釧路駅から幣舞橋を渡って白樺台方向
に坂を登り、「まなぼっと」・釧路支庁のある交差点を右に行きます。釧路駅
から徒歩30分程度です。Web Pageに地図や宿の紹介などがあります。
 (URL:  http://member.nifty.ne.jp/yasumizaka/  )

・丹頂の家(0154-64-2811)
  丹頂を見たいという人にお勧めの宿。鶴居村の鶴見台近くにある「とほ」宿
で、禁煙です。一泊二食5250〜6500円。湿原探索会などもやっているそうです。
 Webより、釧路湿原や丹頂、鶴居村の情報など発信しています。
 (URL:  http://www.marimo.or.jp/~tancho/  )

・憩の家かやぬま(tel.01548-7-2121)
  【丹頂を見る】の項にも書きましたが、茅沼駅からシラルトロ湖へ向かうと、
湖畔に「憩の家」というレクチャー施設があります。温泉つきの施設で、一泊
7200円(1993年)です。
  近くで丹頂の餌付けをしているため、目の前で丹頂が見られる事があります。
また、少し奥には展望台があります。のんびり湿原を見るにはちょうどよい所
ですね。

・きりたっぷ里(きりたっぷり)(tel.0153-64-2101)
  浜中から霧多布に向かう途中の海岸沿いの道の途中にあります (霧多布に向
いて左側)。 YH風民宿の老舗。たっぷり寿司が有名ですが、自家製の野菜や米
など、オーナーの武士聡(たけしあきら)さんは食事の質に大変力を入れてます。
美味しければはっきり「美味しい!」と言いましょう:-)
  一泊5500円(男女別相部屋)、6000円(個室)です(1999年05月)。二泊+カヌー
川下りで12000円(1995年)という料金設定もあります。 霧多布の自然にのんび
り親しんでもらうため、カヌーツアーは二泊以上でないと参加できません。で
も、それだけの価値はきっとありますよ。

・えとぴりか村(tel.0153-62-2202)
  霧多布岬に(たぶん)一番近い民宿です。定員14名。鳥好きの人がよく集まる
という話ですが、客層のほとんどはYH民宿の旅人だという事。自然にもてなし
てくれるといった感じの宿だそうです。
  オーナーの片岡さんは、鳥を見るために全国を点々としたという筋金入りの
バードウォッチャーです。周辺の野鳥のパトロールもやっているとの事。とに
かく、日常的に鳥が見られるからここで民宿をやっているという人ですから、
ここに泊まったら、鳥の話をいろいろ聞いてみたらどうでしょう。
  ちなみに、奥さんは美人で明るくて話してると元気が出る、だそうですよ:-)

・ペンション「ポーチ」(tel.0153-62-2772)
  霧多布から琵琶瀬に向かう道沿いの湿原側に建っています。元漁師のオーナー
が、自前の漁船でケンボッキ島ツアーを組んだり、湿原カヌーツアーを組んだ
り、いろいろ面白そうな事をやっています。夕食の後はスライドで近くの案内
などしてくれます。ただし、霧多布一泊目の人にはカヌーは遠慮してもらって
いると聞きました。それより先に霧多布を歩いて足で知ってもらいたいという
事だそうです(1991年頃)。
  ペンションですが、一人でも宿泊可能です。ただ、定員がそれ程多くないの
で、予約は早めに。
  こういう宿に泊まって、近くの事を教えてもらうのがまた楽しいんだ。(^-^)

・民宿「わたなべ」(tel.0153-62-3397)
  ペンション「ポーチ」の斜め前にある、現役の漁師さんの宿です。ムツゴロ
ウさんがケンボッキ島に渡った時に渡してくれた人で、その後もこの辺の取材
(TVなど)の時はよく出演してます。
  親父さんは、はっきり言ってのんべです:-) ちびちび飲ってるとどんどん注
がれます(笑)。何でも言いたい事言える親父の宿、といったイメージですね。
  ここでも、ケンボッキ島に行きたければ連れてってくれます。人数とかの問
題もあるので、まずは聞いてみましょう。
  ちなみに、喫茶「てんぼうだい」の隣が「わたなべ」で、斜め前が「ポーチ」
という位置関係です。

・民宿「きりたっぷ」(tel.0153-62-3433)
  霧多布市街にある民宿で、ライダーなどに人気の宿。実は、ライダーハウス
「きりたっぷ」をやるかたわら、民宿の免許も取ったとか聞きます。


5.3 ホテル・旅館

・浜中観光ホテル(tel.0153-64-2311)
  旧浜中YHの前にあるホテルです。静かで良い場所にあります。食事処の項で
書いたように昆布の刺身が食べられるなど、食事も美味しそうですね。以前、
浜中YHの風呂が壊れた時にお風呂を使わせてもらいましたが、奇麗なお風呂で
した。「牛乳風呂」でも知られてます。
  ここも泊まった人のレポートを聞きたいものです。よろしくお願いします。

・オーベルジュ・ピルカとうろ
  【食事処】の項にも書きましたが、1998年04月に塘路にオープンした、「標
茶町食材供給センター」というなんともお固い名前のついた ホテル&レストラ
ンです。
  ここも泊った方おりましたらレポートお願いします。
    川上郡標茶町とうろ湖畔  TEL: 01548−7−2200
    宿泊料金   : 一泊二食付 11000円〜13000円
    宿泊定休日 : 毎週火曜日・水曜日


5.4 キャンプ場

・赤いベレー(0154-66-2331)
  サイクリングターミナル、町の保養施設(公衆浴場)があります。場所は阿寒
町のちょっと阿寒湖より、「丹頂の里」の所にあります。テント一張り510円、
風呂は保養施設で400円(2000年7月)です。貸し自転車もあります。
  釧路の湿原付近にあるキャンプ場はとても虫が多くていまいちよくないと言
う話です。ここは湿原からはちょっとだけ離れてますから、釧路観光の拠点に
お勧めです。バスは「丹頂の里」バス停下車です。

・塘路湖畔キャンプ場
  虫が多くて大変という話ですが、湿原の真ん中にあり、便利です。

・霧多布岬キャンプ場
  霧多布岬(燈台)の手前、にある町営のキャンプ場です。テントサイトは芝で
覆われ、綺麗な水場とトイレがあります。しかも、自前のテントを使えば無料
(バンガローは有料)。バンガロー等の申し込みは役場でやっています (確認し
てね)。役場は、0153-62-2111です。
  場所は小高い丘の上といった感じで、海にも近く、見晴らしの良い場所です。
ただ、場所がら霧がよく出るのと、風が吹くと遮るものがないのが難点ですね。


6. 雑談

湿原観察の必需品、双眼鏡:
  双眼鏡は、湿原に入らずに湿原の植物を見たり、遠くを飛ぶ鳥を見たりする
のに便利です。8〜10倍くらいの携帯用双眼鏡が一つあると、釧路・浜中の観
光がひと味違ってきます。
  大きくて倍率の高い双眼鏡は邪魔になるだけです。小型の折り畳みがきくも
のを小脇に忍ばせておくのが良いのです。

丹頂:
  釧路の【丹頂に会う】の項でも簡単に書きましたが、頭のてっぺんが赤く見
えるためにこのような名前がつけられた、鶴の仲間です。よく「丹頂鶴」と呼
ばれますが、正式には「丹頂」だけでこの鳥を指します。一時期は絶滅したと
思われていたほど数が減り、現在は特別天然記念物となっています。
  釧路湿原の北部、キラコタン岬のあたりで再発見されて以来、各地で保護運
動が進められ、冬場の餌付けも各地で行なわれています (冬は餌が少なくなる
ため餌付け無しでは個体数の維持が難しい)。 道東の湿原地帯の各地、ほぼ30
箇所で餌付けが行なわれています。最大なのは鶴居村の伊藤サンクチュアリ、
他に丹頂の里(釧路湿原西部)や渡部給餌場(鶴居村)にも沢山集まります。
  丹頂は、冬場は餌付け場の近くでよく見られますが、春から秋にかけては湿
原の中で子育てをします。通常、縄張りの間隔は 3kmと言われているので、運
良く近くで見られてもかなり遠くである事が多いでしょう。冬でも近くで見ら
れる事は少ないので、双眼鏡は必需品です。例えば、琵琶瀬展望台のような高
台から湿原を見渡して探すのも面白いと思います。アオサギなど、姿の似た鳥
も見つかります。
  夏の営巣地は道東の湿原地帯に広く分布しています。この時期の個体数は、
釧路湿原よりも風蓮湖(根室半島の付け根にある原始的な湖)周辺の方が多いと
いう事です(餌が多いため)。霧多布湿原でも、一度に 8羽見つけた例がありま
す。現在確認されている丹頂の個体数は、1999年1月の調査で709羽が確認され
ています。その内の 95%以上が釧路湿原に生息しています。日本以外では、中
国とロシアなどに計1000羽程度がいるだけと言われていますが、朝鮮半島の南
北朝鮮の国境(38度線)付近にもいるという情報もあります。
  丹頂は湿原に住む鳥で、丹頂を保護するためには湿原も同様に保護する必要
があります。湿原と水鳥の保護のための国際条約に「ラムサール条約」があり、
釧路湿原中心部が指定されています。これに伴って釧路湿原は国立公園に指定
されました。 (もっとも、ラムサール条約指定地域の第一候補は風蓮湖だった
のですが)
  丹頂は頭が赤く見えるので、赤い毛がはえていると思われがちですが、実は、
あれはハゲなのです:-)。 要は、ニワトリのトサカと同じで、皮膚の血管の色
が赤く見えているものです。
  また、上記でも触れているように、丹頂はいわゆる「渡り」はしません。冬
場の餌が足りないため給飼場近くへ移動はしますが、基本的には一箇所で一年
中過ごす留鳥です。丹頂が渡り鳥のように移動するのは、丹頂にとっての生活
環境が非常に悪い事を意味しています。 (ただし、鶴が全てそうではなく、例
えば鹿児島県出水の鶴は、北朝鮮や中国東北部、モンゴル方面との間を渡って
います)


エトピリカ:
  エトピリカはウミスズメ科の鳥です。くちばし(エト)の美しい(ピリカ)鳥と
いう名前です。この科の仲間には、天売島で繁殖しているオロロン鳥 (正式に
はウミガラス)や欧米ではけっこう有名なパフィン(和名ツノメドリ)がいます。
  エトピリカは北太平洋の北部沿岸部に住んでいます。緯度でいうと北海道か
ら北のほうで生息しています。(ラッコなどもそうです。)繁殖期以外は終日海
の上で暮らしています。食糧はさかなです。海にもぐって、くちばしでさかな
をつかまえます。繁殖期は海岸の断崖などに巣をつくり卵をうんでかえします。
ひなが巣立ちするまでそこで生活します。繁殖期はだいたい5月頃から8月中旬
頃までです。従って陸地から普通にエトピリカが見られるのはこの繁殖期だけ
です。とくに7月から8月上旬はひなが成長しておなかをすかすためか、親は一
日中えさをとってはひなに与えにかえってきます。
  双眼鏡があれば、海上をていねいにさがすと海にうかんでいるエトピリカを
見つけられることもあります。また、海上を飛んでいる姿もたまに見られます。
いずれにせよこの時期にはたいてい望遠鏡やカメラを持ったバードウォッチャー
がいますので、こういう人に尋ねるのが一番いいでしょう。
  霧多布周辺は、国内に3箇所ほどしかないエトピリカの繁殖場所の一つです。
1993年までは霧多布岬先端の岩の巣に出入りする様子が見られましたが、現在
では見られません。早朝(5〜7時頃)アゼチ岬の目の前の小島近辺にいるのを
見られる事がありますが、20倍程度の双眼鏡が無いと確認は苦しいです。この
小島には、エトピリカを呼び寄せるためのデコイ(おとり)が20個設置され、う
ち3個は陸からも見えます。非常にそっくりなので間違えないように。
  ちなみにエトピリカは地球全体では絶滅しそうな鳥ではありません。しかし
日本で容易に見られるのはここだけです。霧多布岬では以前は10つがい位いま
したが、最近では1 or 2つがいしかみられなくなりました。日本からは絶滅し
そうな鳥です。姿やしぐさがとても愛嬌がある鳥だけに残念です。
  エトピリカの数がへった理由の一つに、漁師の網があります (これが主原因
ではないという説もあります)。 エトピリカは海に潜ってさかなを取ります。
そのとき定置網などにかかって死んでしまいます。天売島のオロロン鳥も同じ
理由で数が激減しました。世間ではかもめが繁殖の邪魔をするから数がへった
というひともいますが、これはまちがいです。ウミスズメの仲間はコロニーを
つくって繁殖するので、かもめなどからは攻撃されにくいのです。コロニーで
の数が減少すると、かもめなどにやられやすくなるのです。
  なお、オロロン鳥やエトピリカが、歯舞諸島のカブト島やカナクソ岩に多数
生息している事が確認されています。1992年現在、国内で確認されているエト
ピリカは20羽という事です


厚岸草:
  「厚岸草」って知ってますか?知らない?なら、「サンゴ草」なら知ってい
る人も多いでしょう。秋になると一面真っ赤に染まる植物で、網走の近く、能
取湖や佐呂間湖に群生が見られます。塩水の湿地帯に群生を作ります。ちょう
ど層雲峡の紅葉の直前くらいが見頃なので、秋の連休に見に行かれた人も多い
でしょうね。
  「厚岸草」とは、この「サンゴ草」の正式名称です。厚岸湾に群生があるた
めにこの名前がついています。今では厚岸湾の群生は非常に減り、壊滅状態に
近いと聞きます。香川県の塩田にもあると聞きます。昔、塩を運んだ船が北海
道から持ち帰ったとか。本家も復活して欲しいものですね。


湿原の話:
  釧路〜根室あたりは湿原だらけです。さて、湿原って何でしょうね。単なる
湿地帯の類と思っても間違いではないのですが、実はもっと奥が深いのですよ。
  通常、植物が枯れて地面に堆積すると、バクテリアなどに分解されて土に戻
ります。しかし、釧路地方のように寒い地域では、バクテリアが植物の死骸を
分解し切れずに、半分だけ分解されたまま堆積します。半分だけ分解された植
物は炭化して堆積し、泥炭の層が出来ます。元々植物が少しずつ堆積した層な
ので、この泥炭層は水をたっぷり含んでいます。これが湿原です。泥炭層の中
はすきまが沢山空いていてスポンジのようになっていますので、ゆっくりと水
が移動して行きます。その水の流れも、場所によっては集まったりまた湿原内
に戻ったりしています。湿原の川はこのようにして出来ているので、突然小川
が始まったり、急に細くなって無くなったりしています。大雨が降れば一時的
に川の幅は何倍にも広がり、しばらく経つと元に戻ります。例えば、霧多布湿
原を流れる琵琶瀬川は湿原の川の典型で、写真では大きく蛇行しているはずの
川が、ある時にはほとんどまっすぐ、太い流れになっていたりします。
  湿原の細い流れや水溜りの上にも、新しく枯れた植物が堆積していきます。
すると、湿原の小川が堆積した植物に覆われて見えなくなってしまいます。そ
して、上から見ると単なる湿原に見えても、その底に大きな水溜りが隠されて
いる状態になります。これを「やちまなこ」と言います。また、大きな草が枯
れて固まりになっている上に更に他の草が生え、草の根本が大きな頭のように
なっている状態もよく見かけます。これを、「やち坊主」と言います。簡単に
図に描くとこんな感じです。

    『やちまなこ』       『やち坊主』

                   \++++/
                  \++++++/
===========--@--=====================++ 水 ++==========
 +===/   \=== + +  + + + + + + + + + +
+│ 水  水  水  │ + +  +  +  + +  + +
+ \_________/ +  + + + +  + +  +  + +
 + +  + + + + + + + ++ ++ + ++ + + + + + +

  ちなみに、「やち(=谷地)」とは湿原の事を指します。湿原の中の水は泥炭
の中を流れているので、すくい上げると真っ黒です。で、そのような水を「や
ち水」と呼んだりします。湿原の中を歩くと、やちまなこに足を取られる恐れ
があって大変危険です。
  湿原を構成する泥炭は、一年に 1mmくらいの速度でゆっくりと成長していま
す。スポンジ状に柔らかく堆積した泥炭層が湿原の根本ですから、一度潰れて
しまうとなかなか元に戻りません。湿原内に安易に入り込む人もいるようです
が、ほんの一歩で何百年もの積み重ねが駄目になります。それほど湿原は脆い
ものです。
  湿原の中は、様々な植物や動物の楽園と言えます。初夏に湿原の脇を歩くと、
一面花盛りなのに圧倒されますし、双眼鏡で周囲をよく見ると、いろんな鳥や
昆虫などを見つける事が出来ます。湿原内には人間は踏み込めませんから、湿
原探索には双眼鏡は必需品です。
  湿原の中に唯一入る事が出来るのが、冬の間です。一面雪で覆われた上をク
ロカンスキーで横断する事が出来ます。霧多布湿原の近くの宿で、ツアーを行っ
ている事があります。
  また、湿原内の川をカヌーで下るという手段もありますね。釧路湿原や霧多
布湿原でカヌーに乗る事が出来ます。
  湿原は本当に脆いだけに、残っている自然は本物だと僕は思っています。じっ
くり観察するとこれほど素晴らしいものもないですよ。

  なお、ガイド本文でもたびたび触れましたが、湿原と水鳥の保護のための国
際条約に「ラムサール条約」があります。1992年には釧路湿原の中心部がその
指定地域となりました。また、1993年には霧多布湿原と厚岸湿原 (別寒辺牛川
上流) が指定を受けました。その他にも、釧路〜根室地方には貴重な湿原地帯
は沢山あります。特に風蓮湖一帯は、若い成長過程にある湿原として非常に貴
重だと言われています。


いにしえの鉄路の話 :
  この地域は開拓の目的で内地から農民を募り、入植させた所が多いです。農
産物の輸送や入植者の便を図るため、鉄道や馬車鉄道(簡易軌道、殖民軌道)が
敷かれました。木材伐採や港湾輸送、炭鉱などで使用されたものも含め、ほっ
かいどガイドが把握しているだけでも以下の路線があります。詳しくは[2-6-1]
をご覧下さい。

  旧国鉄
    標津線、白糠線、釧路−天寧→東釧路−天寧、釧路−浜釧路
  殖民軌道
    弟子屈線、知安別線、阿歴内線、久著呂線、
    標茶線(2次)→標茶町営軌道、雪裡線・幌呂線→鶴居村営軌道、
    茶内線・若松線・円朱別線→浜中町営軌道、仁々志別線、
    計根別線・標茶線(1次)
  森林軌道
    上尾幌森林軌道
  その他の鉄道
    雄別炭坑鉄道、雄別炭砿尺別鉄道、
    明治鉱山西庶路鉱業所・本岐炭砿専用鉄道
  SL(蒸気機関車)が保存されている所
    釧路市          幸町公園
    阿寒郡阿寒町    雄鶴
    標津郡中標津町  郷土館
    標津郡標津町    文化ホール


アイスホッケーの話 :
  釧路といえば氷都と言われ、アイスホッケーをはじめ氷上競技がさかんです。
公営の室内リンクも丹頂、春採、柳町の 3つあり、夏でも営業していて学校の
クラブや社会人のチームが練習しています。

  そんな釧路を本拠地にしているアイスホッケー日本リーグのチームが、日本
製紙クレインズです。去年、一昨年と、プレーオフのセミファイナルであと一
歩のところで敗れましたがその善戦に釧路のファンは燃えました。

  アイスホッケー日本リーグは 6チーム、西武鉄道(東伏見)、コクド(新横浜)、
クレインズ(釧路)、王子製紙(苫小牧)、雪印(札幌)、日光アイスバックス(日光)
で構成されていて、括弧内の都市がホームリンクになってます。秋から春にか
けて総当たり戦の日本リーグが行われます。

  首都圏以外ではなかなか見る機会が少ないのでもし旅行中に試合があれば観
戦してみてはいかがでしょう。氷上の格闘技といわれるだけあってかなりの迫
力です。観戦の時にはじっとしていると寒いので防寒対策はしっかりしましょ
う。地元の人は毛布持参で来ている人もいますが、なしでもがまんできない寒
さではありません。座布団くらいはあったほうがいいかな。

  釧路での開催でも試合によっては混雑しますが当日行ってもたいてい入場券
は入手できるでしょう。でも第 3ピリオドになると無料でみられました。釧路
での試合は丹頂アリーナ(釧路市鳥取大通 3丁目)で行われます。関西の甲子園
や西宮球場のどきつくまたおかしいヤジの中でのスポーツ観戦に慣れた方には、
釧路や札幌のファンのおとなしさには物足りなさを感じるかもしれません。

  クレインズが釧路にいるときなら、丹頂アリーナとビッグハウスの間にある
十條スケートリンクで午前中に練習している可能性もあります。練習は無料で
見られます。平日の午前中でも熱心なファンが見物しています。


7. 情報源として

    釧路新聞            http://www.hokkai.or.jp/senshin/

    釧路市              http://www.city.kushiro.hokkaido.jp/
    釧路町              http://www.hokkai.or.jp/kusiro_t/index.html
    標茶町              http://www.town.shibecha.hokkaido.jp/
    鶴居村              http://www.hokkai.or.jp/tsurui/index.html
    厚岸町              http://www.hokkai.or.jp/akkeshi/index.html
    浜中町              http://www.hokkai.or.jp/hamanaka/index.html

    JR北海道釧路支社    http://www.marimo.or.jp/JR_Kushiro/
    くしろバス          http://www.hokkai.or.jp/kushiro-bus/
    阿寒バス            http://www.nttl-net.ne.jp/akanbus/

    釧路湿原資料館      http://www.marimo.or.jp/Kushiro_shichou/wet/cover.html
    釧路湿原国立公園連絡協議会
                        http://city.hokkai.or.jp/%7Ekkr946/index1.html
    厚岸水鳥観察館      http://www.marimo.or.jp/AWOC/
    霧多布湿原センター  http://www.marimo.or.jp/Kiritappu_Shitsugen/

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