1-7-3 稚内 サロベツ 利尻 礼文 (Ver.6.00)


 このエリアはおよそ以下の範囲を指します。

     礼文島
 |\_/\
 |    |                      . . .              /~~\
 |    /                . . .      . |\         /    \
 \    |          . . .        . .  |  \       /      \
  \ 香深   . . .          . .     |稚内+---+~~        \
   \/. . .            . .         |  -+                \
      .           . .            /    |                 \
        .     . .               / 抜海                   \
          . .                  |    |    JR               \
        +---+                  |サ  |    宗                \
       /   鴛泊                |ロ  |    谷                 \
      |   /\  |                |ベ   \   本                   \
       \     /                / ツ    |  線                    \
        +---+                 /       |                        \
      利尻島                  |       |                         |
                            稚咲内   / 豊富                     |
                              |     /                            \
                              |     |                             \
                              |      \                             \
                             |        +-\ 幌延                       \
                             |          /                            \
                            |           \                             \
                            |            \                             \ 
                           |              +-                            \
                                          至 音威子府

 このエリアの見所といえば、やはり、サロベツ、礼文に代表される『花』でしょ
うか。このエリアをまわるなら花が咲いてたべものが美味しい6月下旬から7月上旬
を是非おすすめします。

 交通の便が良いとはいえないエリアだけに、一度に欲張ってあちこち見て回りた
くなるところなのですが、余りにも範囲が広いため、たっぷり時間をかけて回るか、
一点重点主義的に回るかしないと、中途半端に終ってしまい、欲求不満になってし
まうかもしれません。計画の段階ではこのあたりのことを充分考慮の上検討される
ことをお勧めします。


【稚内】

 稚内といえば、言わずと知れた、日本最北端の街です。とにかく、いろんなもの
に接頭語『最北端』がついている街です:-)。元々港の周辺が栄えてたようですが、
現在の繁華街は南稚内のほうに移りつつあるようです。

 さて、最北の地稚内ですが、普通のガイドブック通りにまわれば一日あればまわ
れてしまいまうかもしれません。でも、せっかくここまで来たのだから、じっくり
歩いてみましょう。なかなか味わいのある街ですよ。

 稚内についての型通りのガイドは一般のガイドブックにお任せするとして、一歩
踏み込んだ旅を目指すあなたに、足で見つけた情報などをお知らせするとしましょ
う。


1.稚内駅近辺

 どこの街も駅前ってのはなかなか味のあるもんです。さて、稚内はどうでしょう
か。



         全日空ホテル						∞=信号
            □          ||□水夢館(15)______---
----________-----------∞--------___________---
----________+ +--------+ +-------
                       | |  市営駐車場(無料)   -=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=
    市営駐車場(無料)    | |                      +-----------+
                        | |                      |(1)稚内駅  | 
-------------------------+ +---------------------+-----------+
_-----+  +----------------+ +--------------------+           |
      |  |                | |         おみやげ(2)|   +----+  |
       |  | (18)中央公園  | |       ひとしの店(3)|   |    |  |
       |  |                | |     (4)バス       |   |    |  |        | |  (17)
__-----+  +----------------+ +-------------------+   +----+  +--------+ +-----
        ∞                                        ∞           ∞
 +-----+  +----++----++------+  +----------------+  +----------+ +-----------
||      |  |   ||    ||   GS□|  |□トヨタ       |  |   (5)    | |      
_++-----+  +---++----+|       |  |   レンタカー  |  |   相沢   | |          
___-----+  +---++----+|        |  |              |  |          | |         
     (12)|  |モシリパYH        |  |              |  |          | |  (6)北門館
   角さん|  |      _______------+  +-------------+∞+----------+ +----------
____-----+∞+------_______------+  +-------------+  +----------+ +----------
____-----+  +------              |  |            |  |          | |稚内
          |  |                   |  |            |  |(16)      | |信金
          |  |                    |  |           |  |キタムラ  | |
           |  |           (13)天勝|  |           |  |カメラ    | |    
           |  |      _______-------+  +----------+  +----------+ +---------
 _____------+  +-----_______-------+  +----------+  +----------+ +---------
-_____------+  +-----               |  |         |  |          | |    
-            |  |                   |  |レンバイ(7) |          | |    
             |  |                    |  |お天気屋|  |          | |    
              |  |                   |  |   (8)  |  |          | |    
              |  |      _______-------+  +-------+∞+----------+ +----------
    _____------+∞+-----_______-------+  +-------+  +----------+ +----------
----_____------+  +-----               |  |    〒|  |          | |    
----   (14)網元 |  |                   |  |      |  |          | |    
                |  |                    |  |     |  |          | |    
                 |  |(9)ロープウエイ
                 |  |
                  (10)北門神社

             (11)稚内公園


[稚内駅](1)

 ご存知、稚内駅は日本最北端の駅です。駅旅行センター、駅レンタカー、キオス
ク、立ち食いそば屋、食堂があります。

 駅の旅行センターでは航空券の予約もできますが、端末がないため混雑時やキャ
ンセル待ちは期待薄です。稚内駅隣の観光センターにはANK(エアーニッポン)の端末
がありますので、ANA/ANKの航空券を現地調達する場合は結果がすぐわかるという意
味ではいいのではないでしょうか?あとは、各航空会社の予約センターに電話をする
のが一番とかもしれません。

 あと、駅レンタカーをクレジットカードで借りようとする時は、最初にちゃんと
断っておきましょう。清算の時になって「すいませんクレジットカードで」といっ
ても受け付けてもらえませんので注意しましょう。

[最北端の線路]

 稚内駅のホームの端を見ると、ブチっと線路が終わっています。「JR最北端の線
路」という看板があるので、鉄道ファンならずとも、一枚撮りましょう。いかにも、
旅の終着点だなあ、という気がします(あ、当然起点でもあります:-))。


[おみやげ](2)(若井民芸木彫り店)

 駅を背にしてすぐ右手にあるおみやげ屋さんは正月元旦に買いものをすると色々
おまけをくれます。なかなか元旦にここで買いものする機会は少ないかもしれませ
んが、、:-)


[ひとしの店](3)

 稚内駅前にある食堂です。小さい店ですが、麺類、丼物、定食など、メニューが
豊富です。また、朝は6時頃から夜は22時頃まで(早い話しが、急行利尻に合わせて
いる)営業しているってのがうれしいですね。

 いろいろとあるメニューの中では「かにめし」がおすすめです。

 夏の間は稚内駅で駅弁「かにめし」が販売されますが、ひとしの店で「かにめし
弁当」を求めましょう。列車の中で他人が食べる駅弁を見た貴方はきっと優越感に
ひたれることでしょう:-)

 〜体験談(ML会員 Tさん 女性:1985年3月、1986年12月、1987年8月、1990年8月)〜

 麺類、丼物を数種類食べました。すごくおいしい、とは感じませんでしたが、値
段が相場より100〜200円ほど安く感じたので、とてもリーズナブルでした。

 〜体験談(ML会員 Gさん 男性)〜

 1999年1月の調査ですが、最も単価が高いのが「かにめし」「かに丼」「かにめし
弁当」で、いずれも1200円。その次が「魚定食」の1000円でした。
 「かにめし」本体については本文に同感なのですが、一緒についてきた味噌汁が
物凄く塩辛かったです:-(。

 〜体験談(ML会員 Mさん 男性)〜

 (1994年:筆者注)4/22に急行利尻でついて、6時からあいているのが、ここと、駅
のそば屋と、もう1ヶ所(名前失念 _O_)なんですが、ここで食事をしてきました。

 朝定食700円で、魚と2品くらいだったかな?量はまぁまぁですが、個人的には少々
観光地料金かなぁ?という気がしました。えーと、それで、入ったときはシーズンオ
フの為か誰もいなかったので、暇つぶし様にか、厨房のほうから、新聞をだしてく
れました。まわりをみると、雑誌も新聞もTVもラジオもなかったんですよね。

 シーズンオフならではのことではないのでしょうかね?


[宗谷バスターミナル](4)

 天北線代替バスや、宗谷バスの札幌行きが発車します。稚内温泉(後述)に出かけ
る方もここからどうぞ。


[相沢のコロッケ](5)

 中央レンバイ(後述)とともに、ご近所の方々にしたしまれているのが相沢商店で
す。肉、魚、野菜や果物、パン、飲みものなどの他に粒うにやこんぶ、たこしゃぶ、
お菓子などのおみやげ類も少し扱っています。

 で、一見して単なるスーパーマーケットなのですが、ここは「お惣菜コーナ」に
足を運んで下さい:-)。お昼近くになるとコロッケが揚がるのですが、これが安くて
美味しいのです:-)。お昼ごはんのおかずに、おやつにいかがですか?


[北門館](6)

 アーケード商店街を駅を背にして左の方へしばらく歩いて行くと左側に「北門館
(ほくもんかん)」という喫茶店があります。ここは「お天気屋(後述)」が集会場的
な雰囲気を売りにしているのとは対照的に静かでコーヒー専門店的な味に重点を置
いたお店で非常に落ち着けます。

 またここはコーヒーの種類もそこそこ多くコーヒーの種類毎にカップを変えてく
れます(ここのチーズケーキセットはおすすめです)。


[中央レンバイ](7)

 稚内の中央市場です。魚、肉、野菜など一通りのものが買えます。特に魚屋さん
を覗いてみて下さい。ほたて、ほっけの開き、ハッカク、うに、鮭なんかが驚くほ
ど新鮮で安く手に入ります。特に、うには一番安い時期になると、1パック6〜700円
くらいまでになります。2人で1パックも食べると「半年はうに見たくない」という
事件が起きるくらいの量です。:-)

 そうそう、普通「まずいから安い」というイメージがあると思いますが、市場に
関してはその感覚は間違っています。「一番安い時が一番美味しい」。私の経験に
よる法則です(もちろん、見るからに古いのは問題外ですがね:-))。


[お天気屋](8)

 稚内駅から南に向かう道を200mほど行くと稚内郵便局があります。その向かい側
にこじんまりとした喫茶店「お天気屋」があります。「とほ」にも紹介されていま
すから、名前くらいはご存知の方も多いのではないでしょうか。お天気屋は元旅人
が始めた店だけあって、店の雰囲気は旅行者がくつろげるような感じになっていま
す。3回行くと記念写真を撮って店のアルバムに入れてくれます。コーヒーとケーキ
でお茶するもよし、リシリアンカレー(ドライカレーです。おいしいよ:-))でお昼に
するもよし、、、

 夜は22:00過ぎまで営業していますから、夜行「利尻」で稚内を出発するときに利
用すると便利です。(そのために22:00過ぎまで営業しているという話もあります)。

 このように、「閉店時間は客がいなくなったとき」と遅くまで営業しているお天
気屋ですが、開店時間もとっても遅いので注意してください。11:00か12:00頃にな
らないと開店しません。

 ちなみに、下り「利尻」で朝到着した方には駅を出てすぐ右手の方へ歩いていく
と「マルコ」という喫茶店が、また、駅前を真っ直ぐすすんだところにある「晩香」
さんも早朝から営業してます。

 〜体験談(ML会員 Yさん 女性)〜

 店に3回以上来ると記念写真を撮ってくれます。^^;;

 〜体験談(ML会員 Kさん 男性)〜

 このアルバムには、旅先でよく見かける有名人がたくさん載ってるので見てると
楽しいです。3回に達しない人でも、他人の記念撮影に紛れて写るという方法もあり
ます。^^); ちなみに、私は両手に花でした。:)

 〜体験談(ML会員 Oさん 男性)〜

 ここの欠点は、時々マスタ-がオ-ダ-を忘れます(特に何人かでまとまって行った
時は注意)。しばらくしてもオ-ダ-した物が出てこない時はまず忘れています。自分
で「さっきオ-ダ-したXXまだ?」と聞かないといつまでたっても水しか飲めません。

 ここのいい所は水だけ飲んで帰っても何も言われません。あとマスタ-がビデオ好
きで、見たいソフトが有れば見せてくれます。

 たまに「買いものに行ってくるから店番してて」などと頼まれることがあります。


[梅の湯(銭湯)](地図上番号なし)

 島から戻って夜行に乗るまでの時間に汗を流したい人にお勧めです。お天気やの
一本手前(駅側)の道をまっすぐ10分弱歩いた右側に、赤い居酒屋みたいな銭湯があ
ります。入浴料は\340。中は小さいけどこぎれいです。


[ロープウェイ](9)

 稚内公園までの間を結ぶ、日本一短いロープウェイです。歩いて上まで登っても
たいしたことないので、よっぽど疲れてるか、雪の多い時くらいしか、私は使いま
せん:-)。

 全長130mで、結構傾斜がきついのでほんのちょっと:-)スリルを味わえるかも知れ
ません。

 ただ、隔日運行らしいので、どうしても乗りたい!方はスケジュールをご確認下さ
い。なお、ゴンドラの名前がタロ号とジロ号だそうです:-)


[北門神社](10)

 日本最北端の神社と思われがちですが、最北端の神社は別にあります(後述)。筆
者の初詣はこの10年で8回が北門神社です。:-)

 また、毎年7月上旬に北門神社のお祭りがあります。この時は、稚内の商店街に延々
1kmにも渡る屋台などが建ち並び、壮観です。なんでも、(屋台の数では)日本で一番
おおきなお祭りだとか。


[稚内公園](11)

 稚内市民憩の公園。ちいさな遊園地のような場所もあります。春先などは、公園
へ行く途中の道にタラの木が芽を吹いたりします。ゆっくり散歩するものいいかも?

 丘をどんどん登っていくと、百年記念塔があります。結構高いタワーで最上部に
展望台があります。残念なことに、展望台に上がるのは有料です。天気の良い日は、
上から展望を楽しんだりすると良いかも知れません。ただ、天気が悪いと何にも見
えません(雲の中というか、、)から、こんな時はやめた方がよいでしょう。

 さらに裏手のほうに進んでいくとちょっとした林道コースを楽しむことができま
す。オフロ-ドバイクやMTBででかけられた方におすすめです。

 また、冬はクロスカントリースキーができます。

 〜体験談(ML会員 Tさん 女性)〜

1985年3月
 モシリパYHで道具を借りる。各自スプーンを一本持ってツアー出発。途中のスー
パーでゆであずきとコンデンスミルクを買う。

 ロープウエーで頂上に上がる。吹雪で視界が悪い中、公園のなだらかな林間コー
スを歩く。なにせ何も見えないのでどこをどう行ったのかわからないが、NHKの鉄塔
へ着き、建物の風下側へ避難。そこで、あずきとミルクを雪にぶちまけて、みんな
ですくって食べる。ロープウエーで降りたか、下までスキーで降りたかどうかは記
憶がない。


[稚内公園キャンプ場](11)

 稚内公園のキャンプ場が稚内市内では唯一のキャンプ場です。つまりは最北端の
キャンプ場ということになります。


[角さん](12)

 稚内モシリパYHから2分程の場所にある和食を中心とした食堂です。広東麺など中
華系のメニューがとってもおいしいです。それ以外のメニューはごく普通の食堂っ
て感じでしょうか。是非、中華系のメニューを試してみて下さい:-)


[天勝](13)

 稚内名物「たこしゃぶ」発祥の店と言われています。郷土料理や魚がおいしい和
食のお店です。


[網元](14)

 いかにも昔ながらの居酒屋さんという感じのお店です。このお店の特徴は、とに
かく、仕事がのんびりです。腹ペコ状態の人や、せっかちな人にはおすすめできま
せん。のんびりお酒を楽しみたい人、一度足を運んでみて下さい。

 そして、メニューは必ず最後まで読むべし:-)


[水夢館](15)

 室内温水プールです。レジャープールから、競泳用プール、ジャグジーなど一年
を通じて楽しむことができます。トレーニングルームやサウナも。長期滞在中にお
天気が悪かったらでかけてみてはいかがでしょう?

 入場料は大人800円(1998年7月現在)です。


[キタムラカメラ](16)

 即日仕上げです:-)。とってきた写真をすぐ見たい貴方、どうぞ:-)


[セイコーマート](17)

 駅前の国道40号線を南稚内方向に少し歩いたところにあります。24時間営業で、
もちろんお酒類もありますので、ホテルの高いビールを飲みたくない方、ご利用下
さい:-)

 たぶん「最北端の」コンビニでしょう:-)


[中央公園](18)

 クリスマスの手前位から、立木に電飾を施し「ホワイトイルミネーション」なる
ものをやります。なかなか綺麗です。


[JR 社有施設の一般利用]

 夏の間、JRの社有施設を宿泊所として一般向けに開放しているようです。詳しく
は、[3-2-1]「おすすめ鉄道の旅」をご覧下さい。


2.港に向かって。

 ここから先は地図はありません。自分の足で探してみましょう。


[稚内のフェリーターミナル周辺]

 全日空ホテルの建設時に一部埋め立てをしたようで、昔のターミナル付近の記憶
しかお持ちじゃない方々は「ほほぉ」という感想をお持ちになると思います。


[最北端ボウリング場]

 朝日ボウル。雨の日にボウリングで体を動かすのもいいかも知れませんよ。ただ、
ここ、入口が全然ボウリング場って感じがしません:-)

 最北端のボウリング場(朝日ボウル)
 稚内市中央1丁目2-14 TEL0162-22-0538

 料金(1994年3月現在)

     17:00まで1ゲーム     一般400円  学生350円
     17:00から24:00まで   一般450円  学生400円
     貸靴  200円

 〜体験談(ML会員 Nさん 男性)〜

 昨年秋(1993年秋:作者注)に、ここで2ゲームボウリングしました。8レーンだった
かな?

 なんかボウルが通過するのを判断するセンサーの反応がイマイチで、1フレーム3
投、4投とか投げられました。


[ドーム防波堤]

 ここで、テレビコマーシャルが何本も撮影されています。「あ、これがあの」と
思われる方もいらっしゃることでしょう。

 戦争中まではここまで駅で、直接樺太連絡船と接続していた時の名残で、デザイ
ンが西洋風のなかなか凝った堤防です。

 ドームの中はちょっと前までは道路として使っていました、でもここはとっても
事故の多いところで何人もの人が亡くなっています。そういう事があって現在では
ドームの中は車両通行禁止になっています(でも、幽霊が出るという話はまだ聞いた
ことはない。今度誰か霊感の強い人が行ったら、幽霊がいないか調べてみませんか?)。

 あと、夏は、ここにテントをはって野宿をしちゃう人が結構いるようなんです。
一応、ここはキャンプ禁止区域なんですが、稚内公園がちょっと丘の上で足のない
人には辛いんでしょうか、、


[最北端のバイク屋]

 MOTO HOUSE FUJITAが日本最北端のバイク屋です。だからどうだといわれても困る
のですが:-)


[最北端のスキー場]

 稚内公園にリフト1本のスキー場があります。日本最北端でしょう:-)。1999年1月
の調査では、

	1日券  1200円
	回数券 1000円(11枚)
	1回券   100円

だそうです。なお、稚内公園の裏側をクロスカントリーで歩くコースを「稚内モシ
リパYH」で案内しているようです。詳しくは、[2-1-3]「山を歩く」に体験記があり
ます。


3.ノシャップ岬から日本海にかけて

[行き方]

 ノシャップへ行くバスは「バスターミナル」*ではなく*、駅前を正面の山に向かっ
てしばらく進んだ稚内のメイン・ストリート:-) から乗ります。昼間は概ね15分間
隔で運行されていて、「ノシャップ」まで210円。そこから岬まで約300m程です。


[ノシャップ岬の碑]

 ノシャップ岬の碑の場所が動いたようです:-)。

 昔はノシャップ寒流水族館から右手に少し入った寂しいところにあったのですが、
1996年夏渡道したにML会員より、「左手に入ったやたらと明るい広場に動いていた」
との報告を受けています。かつては、「なーんにもない感じのところ」だったのが、
「なんだか、えらい記念碑とか作って綺麗になっていた」そうで、、


[自衛隊のレーダーサイト]

 大韓航空機が撃墜されたときに、その様子をキャッチしていたことで、ちょっと
だけ:-)有名です。陸上/海上/航空の3隊が集まっていますが、基本的に業務は情報
収集のみです。

 7月頃に「自衛隊一日開放」なるものをやっているようです。参加された方の情報
によりますと、次のような事をやっているようです。

	1.自衛隊員による出店(食べ物、飲み物、自衛隊GOODS?、等)
	2.建物内部の1部公開
	3.武器展示、1部操作可(これがすごい)
	    (例)
		・装甲車(さわれます)
		・ミサイル運送車(ミサイル付き)
		・自動小銃、マシンガン(たぶんさわれた)
		・地対空ミサイル(これが1番すごくて実際にコントローラー、
		  リモコンですね、を操作してミサイル発射台を意のままに回転、
		  発射角、を操作できます。ヤーさんらしき人が、夢中であそん
		  でました:-)。)
		・自衛隊仕様XLR250(カーキ色、ガード付バイクです)


[ノシャップの燈台]

 日本で2番目に背の高い燈台で、高さが42.7mあります。ちなみに、一番は島根県
にある日御崎燈台で、こちらは44mです。2番目というのは、面白くないので、燈台
の上に2mのアンテナを立てようという話しを聞いたことがありますが、本当かどう
かは知りません:-)

 昔は、稚内公園の裏の方にあったのですが、自衛隊のレーダーサイトを建設する
際に、海に近い現在の位置に移動されました。このとき、元の丘の上と同じ高さを
実現するために、ノッポ燈台になったそうです。

 この燈台は年に1回だけ、一般公開され、上から稚内の街を眺めることができます。


[ノシャップ寒流水族館]

 イトウがいます。あと、珍しいのは、淡水漁と海水漁が同じ水槽で泳いでいるこ
とです。

 どうやったかというと、海水魚は水槽に徐々に淡水を、淡水魚は水槽に徐々に海
水をいれて、環境に慣れさせ、同じ濃度まで順応させたところで一つの水槽に集め
るのだとか。なかなかすごいですね:-)


[青少年科学館]

 ノシャップ寒流水族館の隣にあって、南極観測隊に関する資料が展示されていま
す。ここのおすすめはプラネタリウム。規模は小さいですがとてもロマンティック
な所です。昼間にまとまって時間があるときは行ってみるといいです。


[樺太食堂]

 水族館の隣あたりにある、食堂なんですが、豪快に海の幸を食べてみたい方、行っ
ててみてください。1985年くらいに口コミで徐々に有名になった店のようなのです
が、今でもメニューを少しかえつつも元気に営業しているようです。


[カーリング]

 カーリングとは、氷のレーンの上で20kg(?)の石を滑らせて目標点の近くに止めた
方が勝ち、というゲームで、滑りを良くするために氷の上をホウキで掃くシーンで
知ってる方も多いと思います。

 富士見に市民カーリング場があり、割安でで利用することができます。初心者の
方でも充分楽しむことができますので、時間が許せば誘い合わせて出かけてみては
いかがでしょう。

 ただ、近年のカーリング人気で混雑していて、なかなか利用できないなんていう
状況がここ数年発生しているようです。。


[稚内温泉 童夢(どーむ)]

 以前あった「稚内市民温泉」の海側にできた日帰り温泉施設です。日本の最北端
温泉は、さらにちょっと北寄りになりました。

 童夢(どーむ)の名は、稚内港にあるドーム型防波堤を模した建物のデザインから
来ているとのこと。

 浴場は、最近あちこちにできている温泉施設同様広々としており、打たせ湯、寝
湯、サウナなどいろいろな入浴が楽しめます。シャンプー、ボディーソープ完備。
露天風呂もあり、国道の向こうに利尻岳が望めます。

 お湯は食塩泉。肌がすべすべする感触です。海より辛い源泉を薄めて使用してい
るとのことですが、以前よりさらに塩辛さがなくなったような気がします。

 施設内には食堂もあり、串カツと生ビールや、うどんなどの軽食があります。ロ
ビーも広く、ソファーもありますので、夜行利尻の発車までここで寛ぐのもいいで
しょう。入浴前に最終バスを確認しておくことを勧めます。

 なお、裏手にある旧温泉施設は、併設の老人ホーム専用になったようです。

	稚内温泉「童夢」
	10:00〜22:00(21:30までに入館) 第1月曜定休
	料金大人600円、小・中学生300円、6歳未満100円(1998年7月現在)

 行き方は、稚内駅から徒歩1分の「宗谷バスターミナル」から、「富士見」方面に
向かうバスにのります。

 地図で(8)のバスとかいてあるところがターミナルです

 拡大する以下のような感じです。

  ┌────────────┐ │
  │■レンタカー ■バス案内│ │
  │ 案内所        │■のりば2
  │            │ │
  │            │ │
  │            │ │
  │            │ │
  │            │ │
  │            │ │
  │            │■のりば1
  │■ジュース       │ │
 ■のりば3          │ │
  │            │ │
  │            │ │
  │            │ │
  │        テレビ■│ │  │
  └────────────┘ │  └───────┘   └───
■ポスト

  ======     =====     =====      ===


────────────────────────────┐   ┌───
                            │   │

 この「のりば2」の場所から乗って下さい。一応、案内で聞いて下さい。

 でもって、約10分か20分ほど乗って、『稚内温泉前』で下車です。料金は260円で
す(1997年4月現在)。バスを降りるとでーんと温泉施設がそびえたっています:-)

 〜体験談(ML会員 Kさん 男性)〜

 10年ぶりに行ってみると、立派な施設に変わっており驚きました。

 ちょうど夕暮れどきで、露天風呂からはオレンジ色に染まった海の向こうに利尻
島のシルエットが浮かび、すばらしい眺めです。手前に国道があるのは難点ですが。

 施設は広々としており、ビールもあるし、600円はちょっと高めですが、道北最後
の夜にリハビリを兼ねて、寛ぐにはお勧めです。

 以前のように、ビールを持ち込むのはどうかなぁ・・・。

 〜体験談(ML会員 Hさん 女性)〜

 最北端の温泉、稚内童夢(どうむ)温泉へ行って来ました。

 朝の開始は忘れましたが、夜は21:30までやっており、最終のバス(21時すぎ)でも
急行利尻に乗れます。食堂も21:00までやっています。ホタテ丼セットを頼みました
が、中位の貝柱が10こ載ったどんぶり飯と、そばのセットで700円ぐらいだったから、
まあいいんではないかな。

 浴槽はメイン浴槽の他、露天(利尻が見える)、薬湯、ジャグジー、ジェット、打
たせ湯、全身シャワー、ミストサウナ、サウナ(テレビつき)といーろいろ。休憩室
も広くてTV2台、お茶(クマ笹など3種)自由。この休憩室の他にもゲーム室やら、マッ
サージ室やらいろいろ。

 くつやロッカーは100円入れて戻る方式。スキーをかかえていたら、入り口の受付
で預かってくれました。


4.宗谷岬方面

[宗谷岬]

 ここは、売店と碑がなければ、岬であることがわからないまま通りすぎてしまう
ような、わりとシンプルな場所です。売店には、最北端到達証明書なるものを売っ
ていて、買うとその日のはんこを押してくれます。記念にはいいかと思います。

 最北端に立った後は、丘を登って灯台の方に行くと景色もいいし、気分もいいよ
うな気がします(『宗谷岬』の音も小さくなるし:-))。最北端で写真をとってすぐ走
り去る人が結構いるので、のんびりしても面白いのに、と思ったりすることしきり…

 あと、さらに奥の方にある大規模牧草地の中の道がと〜っても気持良いです!天気
の良い日などぶらりとドライブなどいかがでしょう。

 〜体験談(ML会員 Tさん 男性)〜

 稚内方面から行くと宗谷岬の手前で「→ 宗谷丘陵」という看板があるので、それ
に従って坂を上っていくと、丘陵の尾根にそったとても走りやすいワインディング
道路になります。完全舗装道路です。牧草地のアップダウンの景色がとても良いで
す。晴れていたので樺太もはっきり見えました。私は車だったのですがバイクで走
るともっと気持ち良いだろうと思いました。大岬や宗谷岬に抜けられますし、南下
することもできるようです。稚内からオホーツクに抜けたい場合に通ってみると良
いかと思います。ちょっとだけ遠回りになりますが。(^_^)(南下してどこに抜ける
かは手元に地図がないのでわかりません。(^.^;) が、南下するとオホーツク側には
抜けられません。)


[宗谷岬の記念碑]

 宗谷岬の記念碑は、たたくと中が空っぽの音がするそうです:-)。夜にはライトアッ
プされて、きれいです。

[間宮堂]

 宗谷岬の丘の上にある食堂です。経営者が変わってホタテラーメンの味が落ちた
という噂があったのですが、

 〜体験談(ML会員 Sさん 男性)〜

 間宮堂行ってきました。ホタテラーメンとホタテカレーを食べました。以前のラー
メンの記憶があまり残っていないのですが、美味しかったですよ〜。カレーの方は、
まずくはないのですが、お勧めはしませんです。やっぱりラーメン!:-)


[宗谷郵便局]

 稚内と宗谷岬の間に宗谷郵便局があります。ここでは、最北の郵便局ということ
で、記念のはがきみたいなのを売っています。

 また、バスではいくのが難しいせいか、特に冬場は人が来ないみたいで、冬に稚
内駅からレンタカーで宗谷岬にいった時に立ち寄ったら、「良く寒い中来なさった」
とコーヒーなんかを出してくれて、そこであったまりながら郵便を書いて出したこ
とがあります。場所は、宗谷岬に行く途中の国道沿いにあります。

 ところで、本当の最北端の郵便局は、「大岬郵便局」で、宗谷岬から浜頓別側に
2kmくらい行ったところにあります。


[宗谷厳島神社]

 日本最北端の神社で、宗谷集落辺りにある小さな神社です。


[弁天島]

 場所は、宗谷岬から大体、西北西の方向約1.5kmの地点です。

 そういうわけで、現在の日本最北端は実は弁天島です。宗谷岬は「人間が住んで
いる」最北端です。

 さらにややこしいことをいえば、ロシア人が住んでいたりしますが、択捉島の北
端が日本の最北端といういい方をできるかもしれません。

 というわけで、宗谷岬は「日本人が住んでいる」最北端とでもいいましょうか。

 話がわきにそれましたが、北方領土を除いても日本の最北端は確かに弁天島なの
ですが、無人島(&簡単に行く手段がない)なので、最北端の碑は宗谷岬にあるという
わけです。

 さて、その弁天島は島といってもわずかに地面が海面に出てるといった程度のも
ので、とても人が住めるようなところではなかったはずです。せいぜいトドがいる
程度でしょう。:-)

 当然人が住んでいないので交通機関もありません。どうしても行ってみたいので
あれば、宗谷集落(宗谷岬よりも少々手前にある)の漁協辺りで漁船をチャーターす
るか、自分でボートかカヌーをこいで行くくらいしか方法はないのではないでしょ
う。

 ただし、この辺の海は昆布、ウニなどの漁場になっているので密漁者と間違われ
ないようにしないと大変なことになりますのでご注意を。

 なお、未確認で申し訳ないのですが、民宿「最北の宿」で、7、8月の好天時で連
泊者で5人以上集まったときに船を出してくれるという情報が寄せられています。


【サロベツ】

 サロベツからの景色は最高!時間がある方は自転車で出かけてみて下さい。


[利尻富士]

 利尻富士を見るならやっぱサロベツからでしょう。ただし、午後はシルエットに
なってしまうので、きれいな利尻を望むなら、午前中を狙いましょう。

 南稚内からサロベツに向かって行くと道道106号線(元の909号線。1995年に番号が
変わりました)にぶち当たる手前にちょっとした丘のようなとこがあります。この丘
を登りきると目の前に日本海が広がり、天気が良ければ利尻もみることができます。
自転車でいくと気持ち良いですよ〜:-)。

 そのまま浜勇知の方に向かって天塩のあたりまでサロベツが広がるわけですが、
利尻をみるならやはりここら辺が一番でしょう。抜海のあたりで昼寝しながら眺め
る利尻はきれいなものです。

 鉄道で旅をする人は、「急行利尻」で稚内に向かえば幌延あたりを通過したくら
いから、ちょうど朝日を浴びてそびえる利尻富士を見ることができるでしょう。


[原生花園]

 サロベツといえば、原生花園が有名ですが、サイクルがあるのかどうかはよくわ
かりませんが、この何年おきに全然咲かなかったりすることがあるようです。

 良い年にあたれば、一面に咲くエゾカンゾウ、ワタスゲ、コケモモ等を見ること
ができるでしょう。

 さて、咲かない年があると書きましたが、「では、サロベツには全く花が咲かな
いのか?」という不安を持たれる方も多いことでしょう。ご安心ください、ちゃんと
毎年夏になると道道106号線(元909号線)に沿って広がる原野一面たくさんの花が咲
き誇り、北海道のスケールの大きさを一段と感じさせてくれます。特に、ユリに似
たオレンジ色のエゾカンゾウを多く見ることができます。

 花を求めて内陸に入ったりすると、ブヨ/ヤブ蚊などに結構襲われます。虫避けス
プレーなどを持参されると良いでしょう。そして、どうぞ、自然を汚さないように
お願いしますね。

 サロベツに咲く花は、人間が植えたのもではなく、そこらへんに勝手に自生して
いるだけなので、その年その年で咲く時期/量などが全然違います。

 時期は天候などに影響されますので、毎年すこしずつずれますが、概ね7月の上旬
に天塩あたりから北上を始め、7月の下旬くらいに北に到達します。

 1995年の調査では、6月25日に道道106号線(元909号線)沿い天塩から稚咲内あたり
に「ごくたくさん咲いていました」との報告を受けています、

 そういうわけで、「花は夏に咲く」とばかり、8月に行っても少々手遅れで派手な
花はありませんのでご注意のほどを。。。


[ネイチャーセンター]

 サロベツの花の情報などを教えてくれます。花の時期に「どうしても満開のタイ
ミングに合わせたい」という向きは、こういったところにこまめに連絡して情報を
入手されると良いでしょう。

	営業時間: 8:30 〜 17:00
	電話番号: 0162-82-2199


[ツルコケモモ]

 夏に花が咲くということは、実もなるわけで、9月中頃から10月中頃にかけて
赤い小さな粒をつけます。

 もし、秋に探す方がいらっしゃいましたら、くれぐれも原野を踏み荒さないよう
に気をつけましょう。人間が一度踏みかためてしまった原野が自然の力でもとに戻
るまでには何十年もかかるそうです。


[ハマボウフウ]

 海岸に生えてる草です。地下茎を食べます。味はミツバに近いですね。

 もしGW前後ににサロベツを訪ねることがあれば、日本海の海岸に出てみましょう。
砂浜を注意深く見ていると、クローバの形で葉の部分をシソにしたような緑色の小
さな葉っぱがあちこちにへばりついているのを見つけることができます。これをス
コップなどで掘り出すとモヤシの親戚のような白い茎が出てきます。海で洗ってマ
ヨネーズなどつけておもむろに食べましょう。なかなかの美味ですよ:-)

 味見以外は、持ち返って、てんぷらや酢味噌あえに。保存したい場合はゆでて塩
漬けにしとけば結構持つようです。こちらは、塩抜きして酢味噌あえでどうぞ。


[海岸]

 サロベツ海岸は外国からの漂流物が沢山打ち上げられています。よく観察してみ
ると、韓国語、ロシア語あたりのゴミが沢山あってけっこうおもしろいです。稚咲
内から北に浜勇地の辺りまでの海岸は見事な花園です。ひとくくりに「サロベツ」
といいますが、海岸沿いと内陸では花の時期が若干ちがうので、現地に確認してか
らいくといいでしょう。


[JR抜海駅]

 映画、「南極物語」のロケ地です。

 高倉健と犬を連れた荻野目慶子が日だまりの中で話をするシーンでした。

 付近は家が数軒あるものの、殆ど原野の中です。日だまりの中で駅舎によっかかっ
てホームの地べたに座ると、映画の世界に入れます。詳しくは、[2-7-2]「映像に登
場した北海道」もご参照下さい。


[アザラシ]

 冬になると、抜海港でアザラシを見ることができます。といっても、岸まで寄っ
てきているわけではないので、望遠レンズのついたカメラや、双眼鏡を持っていっ
てください。

 なお、JR抜海駅からも歩けなくはないですが、かなり距離がありますので、それ
なりの覚悟の上:-)、向かってください。

 〜体験談(ML会員 Kさん 男性)〜

 「あしたの城」に3連泊ぐらいしたときに、ヒマなので宿主さんに車で稚内まで連
れてってもらう途中、抜海港に寄った時に見ました。

 その時、EOSと100-300mmズームを持っていたので、寒風吹く中、手持ちでバシャ
バシャシャッターを切りました。1/125ぐらいでしたが。ま、ややブレてるような気
もしますが(笑)、まあまあの写真です。十数頭いましたね。レンズはアップで撮る
ならやはり500mm以上は欲しいところです。


[夜]

 サロベツはぜひ一度よく晴れた新月の夜に行ってみて下さい。辺りには電灯が有
りません。つまり真っ暗。想像してみてください、空には満天の星空(天の川までしっ
かり見えます)、海の向うには利尻島の民家の明りがちらちらと見えて、、、これは
ちょっとした感動ものです(特に街の人間には)。


[冬]

 夏の間は星が綺麗なこの道も、冬は恐怖の道に変貌します。日本海からの強風が
ひどい日などは、雪が真横にふり、夜などライトの向うは、真っ白のスクリーン状
態になってしまいます。かといって、車を停めると自分が吹きだまりになってしま
う…

 冬、特に夜はできるだけ、国道40号線なんかの内陸側を走行してくださいね。




【利尻】

 稚内から鴛泊(おしどまり)行きのフェリーに乗船。鴛泊港で下船。港の前にはバ
ス停・レンタ{サイクル,バイク,カー}などがあります。定期観光バスもここから出
ます。


[姫沼]

 姫沼は、姫鱒を養殖するために作られた人工湖なんだそうです。名前の由来も、
この魚の名前からきているんですね。現在は養殖事業も終わり、自由に魚を釣るこ
とができます。

 また、湖畔には小さな水門があり、湖水は北海道電力が発電用水として利用して
います。

 徒歩で姫沼に行くには、相当の気力が必要かと思います。港左前方の道を少し行
き、左へ折れ、そこから約40分海岸沿いを歩きます。しばらく行くと、右手に「姫
沼」と書かれた看板があります。かなりの急坂ですが、約30分かけて上り詰めます。

 ここから徒歩道を5分ほど行きますと、渓流にかかる小さな橋を渡ります。その先
が、姫沼です。

 最近、姫沼手前の釣橋のすぐ手前にアスファルト舗装の結構大きな駐車場ができ
ていて(トイレもある)、大型観光バスなんかも入れるようになりました。姫沼展望
台から駐車場までは全舗装で徒歩12〜13分くらい。駐車場から姫沼はすぐ。徒歩が
苦手な方もずいぶんとアクセスが楽になりました。

 姫沼は、晴れていて波頭のたっていない場合には、利尻富士がくっきりと沼面に
映写して大層きれいです。風が吹いていると沼面が波立っていて見えませんが…そ
うそう、急坂を上っている途中に、「姫沼展望台」という場所があり、海岸線の風
景を堪能できます。

 帰路は、急坂を下りますので、往路より30分は早く帰れるでしょう。


 〜体験談(ML会員 Sさん 男性)〜

 私は、徒歩で鴛泊港から姫沼まで歩きました。港から時計まわりに歩いていくと、
民宿があったり。

そこをどんどん歩きますと、右手に急な上り坂が見えます。これが「姫沼入り口」
です。もちろん、ここにはバス停がありますが、本数はきわめて少なかったことを
記憶しています。

 長い坂道をとぼとぼ上ると、途中に「姫沼展望台」があります。ここから北側の
水平線が眺められます。さらに、上ります。

 駐車場の様なところに出ますが、この右手に入り口があって、小さな橋を渡りま
す。そうこうすると「姫沼」です。たしか、レストハウスのようなものもあったと
思う。

 鴛泊から姫沼まで、往路は90分ほどです。。


 〜体験談(ML会員 Nさん 男性)〜

 グリーンヒルYHに着き、チェックインを済ませる。雨が上がったので、姫沼まで
散歩することにする。鴛泊港から周回道路の姫沼入口までは徒歩で20分くらい。ゆっ
くり歩いても40分くらいだと思う。姫沼入口はいきなり急坂で14%の看板が。自転車
ならびびるところだが、今回は徒歩なのでどってことはない。姫沼入口から歩いて5
分ほど登った姫沼展望台(といっても姫沼は全く見えない)で鴛泊の酒屋で買ったか
んかいをつまみにビールを飲んでたたずむ。鴛泊港に入るフェリーや礼文に向かう
フェリーなどがゆっくりと動いていくのが見え、礼文島も結構良く見える。

 姫沼のほとりで酔いが回りベンチで寝てしまう(^^;。

 目が覚めたら既に人気はなく、なんと利尻山頂はきれいに晴れ上がっていた。浮
き島が邪魔だったが逆さ利尻富士もしっかりと映っていた :p。なんともラッキー。

 沼の周りを1周して戻ってくると(半周位までは遊歩道がきれいに整備されていて
たぶんハイヒールでも歩けそう)。レストハウス?の経営者らしいご夫婦がもう閉店
だというので、車でYHまで送ってもらってしまった。


 〜体験談(ML会員 Eさん 男性)〜

 1時間ほど湿原を散歩したのち、今度は姫沼へ。14%のきつい坂を登り、観光バス
の排気ガスを何度も浴びながら15分くらい歩いて姫沼に着きました。ちょうど観光
バスが5台も着いたとこなので、ちょっと…という感じでしたが、林に覆われた神秘
的な沼でありました。水面が風で揺れていたので、利尻&逆さ利尻を同時に見ること
はできませんでした(途中の道でリスを発見)。

 〜体験談(ML会員 Yさん 女性)〜

 姫沼の休憩所(おみやげや)の奥に、あかげらのいる木があります。静かにしてじっ
と待っていると、あかげらの親子が見られました。

 〜体験談(ML会員 Kさん 男性)〜

 みなさんのレポートを読んで、観光客がたくさん来ていることは覚悟していまし
た。それよりも、驚いたことがあります。

 それは、カモメの多さです。午後3時頃行ったのですが、海から次々とカモメが飛
んできます。そのにぎやかなこと。そして、しばらく湖面に浮かんだ後、また飛び
立って行きます。

 観察していると、どうやら水浴びに来ているようです。海の鳥も、たまには淡水
で体を洗うんですね。そう言えば、河口の川面にもたくさんのカモメが集まって羽
繕いをしているのを見たことがあります。

 姫沼のカモメ達も、羽を広げてばしゃばしゃと水浴びをしています。

 そして、海へ戻る彼らは、湖面から飛び上がって2、3回羽ばたいたあと、空中で
ブルブルッと身震いします。そうやって水気を落し、体を軽くするんですね。で、
問題はその後です。

 海へ向かって体制を整えたカモメ達は、そのあと必ずといっていいほど、ブチュッ
と一発やるんです。そして、あ〜すっきりっしたって顔で(そう見える)海へ一直線
に飛んで行きます。

 そのブチュッの排出の瞬間が、ちょうど売店前のベンチのあたりなんです。まわ
りを見ると、白いフンがあちこちに飛び散っています。僕はあわてて場所を変わり
ましたね。みなさんも気をつけてください。


[オタドマリ沼]

 姫沼とは島のほぼ反対側にある沼で、姫沼が閉じた感じの風景であるのに対して
こちらは開いた感じの風景の沼です。場所は島一周道路からすぐ解ります。


[南浜湿原]

 南浜湿原はいろいろな湿性植物が見られるところで、時期によってはワタスゲも
見られます。


[売店の牛乳]

 姫沼の畔にある売店の牛乳がなかなか、グッドです。こくが違います。成分を見
ると、うなずけるでしょう。是非御賞味あれ。

 ただし、賞味期限に気をつけて下さい。ある人が一ケ月以上前のパンや牛乳でも
平気で売っているのを確認したという情報を入手しております。


[利尻の気候]

 非常に天候が変わりやすいようです。夏にいった人の話によると、港は晴天快晴
だったのに、姫沼付近に行くと曇っていて、帰りには雨まで落ちてきたけれど、港
に戻るとまた晴れていた、なんてこともあったそうです。


[利尻島一周サイクリングコース]

 文字どおり、利尻島一周を自転車でいきます。早い人で2時間を位でしょうか。
しかし、2時間というのは、ただひたすら走るだなるので、一日かけてゆっくりま
わるのがいいでしょう。途中姫沼にもよれます。

 ML会員にこんな記録を紹介していただきました。

      昔の記録より     利尻島5周10時間(自転車)
                       利尻島1周11時間(徒歩)


[サイクリングロード]

 鷲泊の東5Kmの野塚展望台から、姫沼〜鷲泊市街南端〜沓形を経由して利尻町運動
公園までの24.9Kmが、自転車と歩行者専用の道路として整備されています。

 道幅は自動車1台程度のもので、数ヵ所に展望台や休憩所、トイレなどがあります。
案内看板も充実しています。鷲泊港へ入港する際、港に向かって左手の山の斜面に
橋桁の高い高架橋が見えます。

 最初は、こんな島にもあんなバイパス道路があるのかぁと勘違いしたのですが、
これがサイクリングロードでした。海から見上げるような位置ですから、この橋の
上からの眺めはなかなかです。姫沼への道とも交差しますので、レンタサイクルな
どで鷲泊港から姫沼まで単純往復するのなら、片道利用することをおすすめします。

 〜体験談(ML会員 Kさん男性)〜

 鷲泊市街の南、甘露泉への道と交差する地点(利尻富士温泉の源泉近く)から、東
へ野塚展望台までMTBで走りました。

 最初は緩い登りが続きました。MTBでは苦になりませんでしたか、ママチャリだと
ちょっと足にくるかも。しかしキツイものではありません。フェリーからも見えた
橋の上まで来ると、視界が開け、海からの心地良い風に登りの汗もさっとひきまし
た。でも風の強い日はタイヘンだろうなぁ。

 途中、姫沼へ往復。このコースで徐々に高度を稼いだことで、海岸線の国道から
急な坂道を登るより、ほんのちょっと楽ができました。

 またコースへ戻り、ここから野塚展望台(海岸端)までは、ずっと下りで気分よく
走りました。

 コースには案内が充実しており、何の不安もなく気楽に走れるのはいいのですが、
「急坂注意!」「交差点注意!」といった注意看板がやけに目立ち、なんだか線路を
走る列車の運転士さんのような気分でもありました。(^^)


[利尻富士]

 利尻といえば、登山。コースは3種類ぐらいありますが、鴛泊からのコースが一般
的。夜間登山が主になるでしょう。夏ならば、夜11時ごろ出発すれば、日の出に間
に合います。

 詳しくは、[2-1-3] 「山を歩く」を参照してください。

[沓形公園キャンプ場]

 海に面した静かなサイトでなかなか良いとの報告がありました。

	使用料:         無料
	設備:		トイレ、炊事場、かまど
	オートキャンプ: 不可(但し、駐車場が至近)
	買い物:		沓形市街にスーパー有り


[沓形ターミナルの食堂]

 沓形フェリーターミナルの2Fに食堂があります。「ターミナル食堂」という名前
です。ここの定食(日替わり)はおすすめです。「今日の定食は?」ときいて下さい。

 〜体験談(ML会員 Bさん女性)〜

 この日の定食は「イカ刺し定食」と「カツ定食」の2種類でした。どちらも1000円
でした。イカ刺しのほうを注文しましたが、内容は、

	・新鮮なイカ刺し山盛り
	・とろろ昆布(生のモノに三杯酢をかけてある)
	・ミニサラダ(トマト・きゅうり・レタス)
	・昆布の佃煮と明太子
	・ご飯と味噌汁

でした。


[リシリブシ]

 トリカブトの一種です。トリカブトはとさかのようなかぶとのような形をした紫
の花です。花1つはそらまめぐらいの大きさで数コかたまって咲きます。猛毒だろう
と何だろうと、あの紫色は綺麗です。トリカブトは日本中で数十種類あります。

 で、リシリブシというのはその1つ。利尻島、礼文島だけの特産種で、花の密集の
しかたが際だって多く、ヒヤシンスみたいに数十コかたまって咲きます。

 あってもとるのは写真だけ。採らないでね。


[利尻富士温泉]

 島の観光パンフレットによると、1996年に掘削に成功したとあります。さっそく
勇んででかけたところ、あらら、まだ入浴設備は何もできていませんでした。

 源泉は、鷲泊港から利尻への登山口、甘露泉へ向かう道の途中、カルチャーセン
ターリップ館の南側の駐車場にあります。

 駐車場の中に小さな倉庫のような建物があり、そこが湯元のようです。敷地のは
ずれの排水溝から湯気が立っており、さわってみると40度より少し低めでしょうか、
ちょっとぬるいかなという温度でした。少し硫黄の臭いがします。

 まだ、入浴施設を建てる気配はありませんが、ここからタンクローリーで運び、
一部の旅館や民宿と公衆浴場でこの湯に入ることができるそうです。


[こまどりの湯(温泉に入れる公衆浴場)]

 鷲泊市街にある公衆浴場で、利尻富士温泉より運んだ湯に入ることができます。
場所は地図参照。フェリーターミナルの観光案内所で貰えるパンフレットの地図に
も「公衆浴場」と載っています。

 住宅街の中にある小さな銭湯です。湯船は2つあり、ちょっと高い位置にある浴槽
が温泉です。循環させて加熱しているようです。

 お湯は少し茶色い色でちょっとしょっぱいです。源泉で感じた硫黄臭はありませ
んでした。

 こまどりの湯  340円 16時〜21時 日曜定休

                        消防署|        |
                  −−−−−−+−−−−+−−
                    ここ○    |        |            至  鷲泊港
                              |        |NTT        /
                  −−−−−−*−−−−+−−−−−−+
    *は信号のある交差点      |        |            |郵便局
                         至 甘露泉


[からす]

 この島はからすが多いかったと記憶しています。「特別天然記念物のえぞ黒鳥で、
からすに似てるけど、少し大きいだろう」などと説明すると、本当にカメラを向け
るやつがいます。:-)


[ラーメン]

 利尻では、まず利尻ラーメンをいただきましょう。鬼脇の「はせ川」というラー
メン屋さんがおすすめです。

 〜体験談(ML会員 Tさん 女性)〜

 「はせ川」は鬼脇(利尻を時計にたとえるなら4時の位置)にあります。私はどこで
も大抵みそを注文するのですが、こってりとしたいい味でした。値段は500円か600
円(1990年7月)で、相場の値段だったと記憶しています。バス停で降りて、通行人に
場所をききながら、迷いながら行きました。旅行者には記念に直径8cmぐらいのシー
ルをくれました。

 〜情報提供願(ML会員 Iさん 男性)〜

  私の知り合いが1997年に利尻島に行って、その時に得た情報として「『はせ川』
は、ご主人が亡くなって閉店した」ということを伝えてきました。私が得た情報と
しては、メイルに書かれたこの一行だけで、その知り合いもメイルアドレスが消滅
したあと連絡不能に陥っているので今確認はできないのですが。完歩や自転車で一
周の途中でいつも立ち寄っていた店なので、これについての情報があったら、知り
たいです。


[ヘラさんの家]

 利尻の民宿の特長として、レンタバイクがあげられます。「ヘラさんの家」にも
備わってまして、お値段のほうは、1日5000円です(1990年現在)。

 パンフレット(宿にあった観光協会の物)と標識だけをたよりに、のんびりとまわっ
て、約4時間ほどで一通りの名所を観光できます。

 ここの宿の「売り」は、その日に水揚げされた魚貝類しか出さないことなのです
(あくまで、原則的なのですが・・・)。ですから、海が穏やかな日であれば、間違
いなく「取れ取れ」の魚貝類にありつけます。但し、運悪くシケの日に行ってしま
うと、悲惨かもしれません。

 なお、値段は一泊2食で7000円です(1994年現在)。

 ちょっとオモシロイのが、領収書が、次回宿泊時の優待券になっていて、この領
収書を持参すると、

	1.オーナー特製の珈琲
	2.今回利用額の10%割引

と言う、特典がついてきます。

 オーナーの「ヘラさん」は「ぶっきらぼう」な感じを受けますが、なかなか温か
い人です。

	『ヘラさんの家』
		住所:北海道利尻郡東利尻町鴛泊
		電話:01638-2-2361
−
 この「ヘラさんの家」、もともと「とほ民宿」だったのですが、最近ペンション
に変わったようです。上の情報はとほ民宿時代のものですので、ひょっとすると多
少変わっているかも知れません。もし、訪れた方がいらっしゃれば、ぜひ情報をお
願いします(以上 1994年筆者加筆)。


[利尻昆布]

 出し昆布としては、日本で一、二を争う高級品です。6月末の神社のお祭りの後の
2週間が漁の時期です。この頃はどこも人手を求めているので、臨時バイトも可能か
も知れません。:-)

 〜体験談(ML会員 Yさん 女性)〜

 私は去年1泊2食個室つきで、日給4000円でどうかといわれました。


【礼文】

 ここへ来て人生が変わってしまった人のなんと多いことか…


[船]

 礼文の船って、便数もともかく、欠航が多いので、なるべくなら余裕を持っていっ
た方がいいです。


[西海岸遊歩道]

 特に、島の西海岸を歩くコースが有名ですね。一般に、「愛とロマンの8時間コー
ス」呼ばれているようなのですが、「絶望と忍耐の8時間コース」とか「血と汗と涙
の8時間コース」とか呼ばれることもあるようで…:-)

 まあ、それはいいとして、このコース、なかなか日本離れした、きれいな海岸線
を堪能することができるでしょう。余裕をもって是非出かけてみてください。

 
 体験記などが、[2-1-3]「山を歩く」にありますので、あわせてご覧下さい。


[トイレ案内]

 外を歩きまわると気になるのがトイレ。[2-1-3]「山を歩く」にて詳しく紹介して
おります。


[うに]

 7月の礼文島は「うに」のシーズンです。道端にトラックが落としていったうにを
カラスがつついるなんていう光景も見受けられます。

 〜体験談(ML会員 Kさん 男性)〜

 ある日、海岸沿いをMTBで走っていると、漁師さんの作業小屋はどこもみんな家族
総出で、うにを殻から出す作業をしていました。朝、漁があったんでしょうか。

 ちょっと覗かせてもらったんですが、ひとつひとつ剥き出す作業は大変根気のい
る作業で、トゲトゲのうにの山に比べ、ほじり出される黄色いうにはほんの少し。
値段が高いのもうなずけました。


[うに丼]

 せっかくここまできたのなら、一度は食べてみたいのが、これ!。港(香深港)の近
くの「福助」という店がいいですよ。ただ、うにのシーズンは、6月〜7月(8月は、
観光用に取っているそうです)なので、美味しい生うにを狙うならこの時期といえる
でしょう。

 そうそう、礼文でうに丼を食べるなら絶対に大盛りがお得です。おわんからあふ
れんばかりにうにが乗ってます。内地のうにとは味も見た目もおおちがいですから、
是非とも味わってください(どうしてもきらいというならうにぎりにしては?)。


[活きうにのほじり食い]

 フェリーターミナル北隣の漁港前の食堂で、店の前に大きな水槽が置かれていま
す。何かなぁと覗いてみると、おおきなムラサキウニがいっぱい入っています。こ
れをすくい上げ、その場でカパッと割って、お皿にのせて出してくれます。ひとつ
450円。

 お皿に乗ったうには、身を割られているにもかかわらす、トゲがもぞもぞと動い
ており、時々お皿がカリカリ鳴ったりします:-)。

 まぁ、見方によっては相当残酷な風景ですが、細長いスプーンでほじり出した赤
い身は、ほんのりと甘く、海水の塩辛さとほどよく調和してそのうまいこと。今ま
でのうにはなんだったのか!という味です。

 「食べられる赤いとこは5つあるからねぇ」と店のおばさんに教えられ、崩さない
ように慎重にほじり出しながら、幸せなひとときを過ごしました。

 なお、この活きうには、漁のあるシーズンのみだと思います。


[うにまつり]

 毎年8月10日前後に香深で開かれます。その名のとおりうにの皮むきを無料体験で
きるコーナーや、うにぎり一個200円のコーナーなどがあります。このうにぎりとは
おにぎりの具がオレンジ色の元気なうにさんで、普段は一個400円ですから、うにぎ
り+おすましで200円は特価と言えるでしょう。また、とど汁もドンブリ一杯200円で
す(とど汁は味噌ベース。とど肉は鯨に似てる。)。その他にも屋台はでるし、花火
はあがるし、楽しいこと請け合いですから、当日は夕飯をここで食べるくらいの意
気込みで臨んではどうでしょうか?


[香深フェリーターミナル付近]

 フェリーターミナルから5分程の所に礼文町立郷土資料館があります。町民総合セ
ンターの一階右側を入口として、入場料200円。中は普通の資料館で、わざわざいく
価値はないだろうけど、船を待つ時間潰しにはいいでしょう。(このセンターのロビー
が静かで時間潰しには絶好)

 本屋は町営本屋「ブックアイランドれぶん」。高山植物の図鑑などが豊富だが、
他の本に関しては街の本屋さん程度の内容。同じ部屋の奥には町営図書館があり、
テーブルで閲覧が可能。

船泊 ←──────────────フェリーターミナル──→ 知床
               5    1
  │ ┌─────┐┌────────────┐ │
  │ │  2   3││            │ │
 ─┘ └─────┘└────────────┘ └───
   信号
 ─────────────────────────────
        4

  1:郷土資料館
  2:ブックアイランドれぶん
  3:漁協組合スーパー(日常品は何でも揃う)
  4:郵便局(キャッシュコーナーあり)
  5:さざなみ(ジャンボソフトクリームで有名)


[さざなみのジャンボソフトクリーム]

 とにかく大きいです。香深港のまん前にある店ですが、出航前は辞めた方がいい
でしょう(気持ちが悪くなるかも知れない)。

 ジャンボでないサイズでもかなりでかく普通の人には十分でしょう。ジャンボの
場合、速攻で食べないと食べ切る前にとけてしまいます。:-)

 なお、情報によれば、女性は5本、男性は7本を制限時間内に食べると無料になる
そうです。


[桃岩周辺]

 桃岩と呼ばれる、桃によく似た馬鹿でかい岩がある周辺(島の最南端です)がなか
なか眺めがいいです。すぐ近くの元地燈台のところで、ボーッとしているだけでも、
生き返りますよ!!


[礼文岳]

 海抜500メートルほどの山ですが、礼文最高峰です。こちらも、[2-1-3]「山を歩
く」をご覧下さい。


[船泊海岸]

 夏の短い時期ですが泳げるそうなので水着もって行くのもいいかも。ただし、そ
れほど浜はきれいではありません。


[厳島神社]

 香深港の町、桃岩方面へ向かう坂道の途中、高台にある

 〜体験談(ML会員 Kさん 男性)〜

 (1997年:筆者注)7月15日は、香深の厳島神社のお祭りでした。

 香深周辺の集落に一つづつにある小さな社にも幟が立ち、家々の玄関にも造花の
飾りが付けられていました。

 前日の宵宮は、港近くの公会堂(ピスカ21)で青年団主催の夜店ができ、焼き鳥や
ポップコーン、輪投げゲームなどで子供たちがにぎやか。小学校の講堂のようなス
テージでは、NHKのど自慢チャンピオンの原かおり(知らないなぁ・・失礼)なんての
が熱唱したりして、素朴な盛り上がり。観光客向けではない、島の人達のお祭りで
した。

 15日の大祭では、周辺集落を御輿がまわるというので、見に行きました。でも、
島の若手が御輿を担ぐのは、集落ごとにある神社の前だけ。神社の前に設えた祭壇
の前には天狗さんが座り、宮司さんが祝詞をあげます。

 そのあと、御輿がわっしょいわっしょい練り歩きます。でも威勢の良いのは数分
間だけで終わり。御輿はトラックに乗せられ、次の集落へ。お面をかぶった天狗さ
んがトラックの荷台にかしこまって座った姿は、なんともユーモラス。移動するト
ラックの行列には、島の自衛隊も参加していて、例の深緑色のジープやトラックに
紫の横幕をかけています。宮司さんもジープの助手席に乗って次の集落へと向かっ
て行きました。

 なんだか、あっけないんだけど、島に若手が少ない現実を見せられたような風景
でした。


[久保魚菜店のいか]

 はっきりいって、どこのガイドブックにも載っていません(このガイドブックには
のったのだが:-))。この店に、朝6時〜7時の間に行くと、朝水揚げされたばかりの
「いか」を、なんと150円でちゃんと皮までむいて、刺身にしてくれます(ただし、
頼んだら)。このいかが、なかなかおいしいです。

 香深港近くの信号のある交差点から南(港寄り)へ2、3軒目のところにあります。
香深に信号機は1個所しかないからすぐわかるでしょう。:-)

 〜体験談(ML会員 Kさん 男性)〜

 毎日店の前を通る度に覗いていたのですが、ある日、店のガラス戸に「本日礼文
産イカとボタンエビ入荷!」の張り紙。すかさず店の中へ。

 いかは小ぶりながら、新鮮で透明感のあるうす紫色。1パイ70円。ボタンエビは、
濃い桃色で大きくて100グラム350円。緑色の卵を抱えたのもいます。イカ1パイとエ
ビ3匹で600円ほど。

 さて、その日のキャンプでさっそく賞味。

 エビはそのまま山葵醤油で。あまくてとろりと熔けるような舌触り。イカは皮を
むいて、半分は刺身で。残り半分とゲソは醤油の付け焼き。この日のために自作し
たガスコンロに乗っかる焼き網が役に立ちます。テントのまわりに芳ばしい匂いが
立ち込めてきました。あつあつをひと口。弾力のある身で、これもほんのりと甘く
感じる味でした。新鮮なものって甘いんですよね。

 その日のお酒がすすんだことは、言うまでもありません。


[最北端の牛乳]

 まずは最北端の牛乳店で売っている牛乳はその名も「道場牛乳」。この牛乳、乳
脂肪分が4%以上と普通の牛乳より高く、ML会員の調査によると、「こってりとした
牛乳で、なかなかグー」だそうです。

 飲み終ってビンを帰すと、新しいキャップに日付をいれてお土産にくれます。で
も、決してビンをお土産に持ち帰らないようにして下さいね。牛乳代よりビン代の
方が高いそうですから。

 なお、スコトン岬の売店でもこの牛乳があるとの報告をML会員から受けておりま
す(こっちのほうが高いそうですが)。観光ついでに1本いかが?

(余談)
 ML会員のK氏によると、「牛乳を飲むときは腰に手を当てて太陽に向かって飲むの
が礼儀というものです。」なんだそうで…:-)

 〜体験談(ML会員 Kさん 男性)〜

 スコトン岬で見つけました。

 普通サイズの牛乳ビンと小さなビンのものと2つあり、普通サイズはビンを返却し
なければいけませんが、小さなビンの方は「おみやげ用」となっていて、ビンを持
ち帰ることができます。80円でした(1997年7月:筆者注)。

#普通サイズは150円だったかなぁ(自信ありません)


[最北端のたい焼き]

 久種湖の近くにあるこの最北端のたい焼きやさん、ふくろの口上によりますと、

	最北端のたいやき
	一.当店のたい焼きは、魚屋では売ってません。
	一.最上の小豆・ハチミツ・玉子・砂糖より誕生します。
	一.たい焼きの寸法は、親・子・オス・メスとも14センチです。
	一.オカシラからしっぽ迄アンコが一杯、骨はありません。
	一.海ではとれませんが礼文が産地です。

だそうです:-)

 〜体験談(ML会員 Kさん 男性)〜

 最北端のハシゴ、というわけで次は最北端のたい焼き屋へ。しかし時間が遅かっ
たためか(といっても2時くらいだったが)、もう本日の分は売り切れでした。どうし
ても食べたい方はお早めにって感じでしょうか。


[銭湯]

 礼文島には、香深と船泊の2ヶ所に銭湯があります。

 香深は「北限の湯」。香深唯一の信号交差点の近くです。月曜定休。船泊は「船
泊湯」。総合公園入り口の横です、金曜定休。双方とも夕方4時から9時まで。350円
(1997年7月現在)。

 夏場はキャンパーの利用も多く、他県ナンバーの1BOX車やバイク、自転車が止っ
てるでしょうから、すぐに見つけることができるでしょう。

 船泊湯に入りましたが、4時の開湯と同時に飛込んだのは、僕も含めて4人ともキャ
ンプ場から来た人でした。湯船はけっして広くはありませんが、明るく清潔な印象
でした。

 〜体験談(ML会員 Kさん 男性)〜

 礼文島には2つの銭湯があります。キャンパーにはありがたい存在です。

 しかし、今回テントを張ったキャンプ場に近い香深の銭湯は、島に渡った日から
数日間臨時休業だったため、しかたなく13キロ先の船泊の銭湯までMTBででかけるハ
メになりましたが・・・。


[れぶんうすゆきそう]

 別名エーデルワイス。礼文林道やハイジの谷あたりにでかけられると、観察でき
るようです。

 どっちにいけば良いかというと、こればっかりは、野生の植物ですので、「絶対
こう」とはいえないところが苦しいところですが、ML会員によると、7月上旬に出か
けた時は、林道よりもハイジの谷のほうがたくさん咲いていたというのと、8月上旬
はハイジの谷ではほとんど見ることができなかったが、林道ではたくさん観察でき
たと報告されています。

 結局その年気候や植生の関係でずれがあるようですから、確実に観察したい方は、
地元で情報収集されてから、出かけられると良いでしょう。

 日本国内で自生している「うすゆきそう」は、

	・礼文島の「レブンウスユキソウ」
	・大雪山の「ミヤマウスユキソウ」
	・島牧の辺りの大平山の「オオヒラウスユキソウ」
	・鳥海山の「ヒナウスユキソウ」
	・早池峰山などあちこちで「ミネウスユキソウ」

などがあり、どれも正統な「エーデルワイス」ですが、この中の「オオヒラウスユ
キソウ」が、スイスなどに咲く種に近いそうです。


[星観荘]

 とほ民宿です。かなりの方が「ここは良い!」と体験談を寄せてくださいましたの
で、紹介しましょう。

 〜体験談(ML会員 Nさん 男性)〜

(1998年:筆者注)7/14〜17に泊まった星観荘についての、最新情報です。

・夕食

 まず夕食。毎回7品出てきます。毎回ウニがでるのはもちろん、7/15の夜にはウニ
汁(美味しいけど、自分でウニを食べるときはもったいなくてウニ汁にはできない)
がでた。食事は本当にすごいです。(質が)

・夕陽ツアー

 18:00から夕食を食べるが、19:10頃に夕陽が落ちるので、18:40ころから夕日を見
たい人は、ゆっくり夕陽の丘(礼文空港の近く)に歩いて行く。7月はスコトン岬の先
のとど島よりさらに北側に落ちる。湾の海の色がオレンジ色に染まって行くのはな
かなか見ごたえがある(もちろん私が泊まったときの時間である。9月に行ったとき
は夕日を見てから夕食だった)。

・次の日のためのミーティング

 夜は、20:40頃から、次の日の予定(星観荘で行っているどのツアーに参加するか)
をみんなに聞いてくれる。必要ならこのときお弁当の注文も受けてくれる。8時間な
どは基本的に一人では許さないので仲間を見つけておくとよい。とど島ツアーは波
が静かで、漁師さんが用事がなくて、星観荘での希望者が5人以上(4人以下でも合計
7500円だすならよいが)集まることという厳しい条件があるため、行ける時には行っ
た方がよいだろう。

・BOONツアー

 この後、天気がよければ、星空を見に行く(BOONツアー)。昔は礼文空港で見てい
たようだが、現在は礼文空港には入れなく、夕陽の丘と同じ場所から見る(昨年9月
のトキは、漁船の明かりが明るくちょっと見にくかったけど)。天の川までくっきり
見えてなかなかよかった。

・星観荘の今後

 今ある船泊港付近での営業は今年9月30日まで、10月10日よりスコトン小学校(来
年廃校:現在児童2人)南側で営業を開始します(もう外観は完全にできている)。

 その為、夕陽の丘ツアーとかはなくなるかもしれない。8時間コースの途中にある
のでいろんな人の応援ができるかも。

 定員は25名程度(ほんとの上限:現在のように最悪ブラックホールに宿泊なんてこと
はできなくなる)。

・料金

 基本料金4,800円。新館営業後値上がりするといっていた(5000円台だったと思う)
+カンパ。


 以下は、過去に頂いたご紹介です。

 東京Yさん(男性)

 ここもいわゆるYH民宿というやつで、とほに載ってるところです。建物はそれほ
ど新しいというわけではないですが、なかなか楽しいところです。特に、夜天気が
良くて晴れてる日、近くにある礼文空港にみんなで忍び込んで飛行場のどまんなか
に寝っころがって星を見るツアーは最高でした(空港は高台の上にあり、夜間は回り
に灯りがないから、はっきり星が見えるのです)。天の川がはっきりわかるし、8月
の上旬だとペルセウス流星群の流れ星が一分間に一個ぐらいビシビシ見えて、最高
でした。もちろん礼文の案内なんかもしてくれますし、時間がなくて8時間歩けない
人は4時間歩いた西上泊まで送迎してくれたりします。また、場所は船泊なんですが、
香深には車で送迎してくれます。もしここに行くなら、礼文からはなれる時は船泊
から出航することをお奨めします。
−
(筆者注)残念ながらこの稚内〜船泊航路は1995年7月以降、運航されていません。
−

 東京Sさん(女性)

 ここでは、毎日うにがこばちでつきます。食事はバッチし、毎食5品以上はありま
す。

 私がここで一番気に入ったことは、各種ツアーの豊富さは元より、それに対する
アフターケアの良さですね。電話一本で島中のどこへでも迎えに来てくれるんだも
の(無料で)。

 ツアーについてちょっと触れれば、何といっても礼文一周徒歩でまわる24時間ツ
アー。出発時には宿泊者全員で出発する人の体に応援の言葉を書き込み(マジックで)、
途中何度か(夜中でも)ひこさん(オーナー)筆頭におにぎりやらの差入れをもって応
援に行ったりします。ほかには[とど島ツアー]というのがあって、無人島でバーベ
キューやら、栗拾い(?)やるそうです(これがやりたかったのに、天候が悪くてでき
なかった)。

 礼文のおすすめとしては、星観荘でいうところの[ハイジの谷]です。位置的には
礼文滝の上の辺りかな。

 和歌山Hさん(女性)

 去年(1990年:担当注)の6月下旬に始めて礼文島へ渡った私は、とほの宿の「星観
荘」に宿泊しました。小さなお宿ですが、宿主「彦さん」の魅力で(?)とても人気が
あります。2〜3泊の予定が、あまりに居心地が良かったのでついつい6泊・・(^_^;)
だいたい、見る所が多すぎるのよね。礼文島って。

 いろいろ、いい点があるんですが、、、

 まずお食事。これが量もすんごく多いし質も大満足のしろもの。お父さんが漁師
さんで、新鮮な魚介類が沢山でます。うにも毎日でるしメインがジンギスカン食べ
放題とか、毛がに一匹とか、特製タコカレーとか、ほっけのチャンチャン焼き等々
で、他にもおかずが沢山でます。一泊二食で税別4000円は安いと思いました(筆者注:
1995年現在4800円です)。

 で、いろんなコースを用意してくれてます。

 夕食の後で、新しく来た人達の為にコース説明をしてくれるんですが去年(1990年:
担当注)のコースを紹介すると

	・8時間コース(スコトン〜地蔵岩、有名なコース)(*)
	・4時間コース(スコトン〜西上泊、8時間コースの前半)
	・2時間コース(礼文林道)
	・ハイジの谷コース(礼文林道の途中から、礼文滝に抜けるコース)
	・24時間コース(最難関コース、礼文島一周)
	・トド島ツアー(無人島への探検ツアー)
	・夕日ツアー (夕日の丘へ)
	・BOONツアー(礼文空港へ。360°の天然プラネタリウム)
	・最北端ツアー(ケーキやラーメン、たいやき、牛乳など、暇な時の食べ歩
	 きコース)
	・出迎えツアー
	・見送りツアー

	などなど…
−
(*)1998年7月の情報によりますと、地蔵岩〜宇遠内の間で崖崩れか事故のため、若
干コースが変更になっているとのことです。詳しくは、[2-1-3]「山を歩く」をご参
照下さい。
−

 あと、コースにはなってなかったけど、礼文林道から、宇遠内に抜けるコース桃
岩展望台から元地灯台に抜けるコース(桃知コース)なども人気があったようです。

 そうそう、トド島ツアーは確か4人以上(筆者注:1995年現在5人との情報を頂いて
います)いないと成立しませんでした。それに、少しでも風があると船が出ないので、
なかなか行けないんです。私は最終日になんとか行けまして、バーベキューや「栗
拾い」などして楽しみました。

 コース説明の後、明日の予定を一人ずつ聞いてくれます。天気のいい日は毎日お
宿の裏の岡へ夕陽を見に行きます。で、夜はBOONツアーといってちょっと歩いて真っ
暗な礼文空港周辺で、みんな寝転がって満天の星空を眺めます。地平線上5度から光
る星達。あちこちで尾をひく流れ星。この星空は私の生涯で最高のものだったと思
います。

 そして、なんといっても、彦さんの旅人思い。よく面倒みてくれます。香深港へ
は、結構遠いのですが、出迎え見送りは必ずしてくれますし、各コースへの送り迎
えもしてくれます。

 夜は「花のビデオ」を見せてくれます。これは礼文島で咲く花を彦さん自らがビ
デオに収め、名前や特徴などコメントしながら私たちに見せてくるんです。きれい
なBGMつきでした。

 そういえば、なぜか浜田省吾のライブのビデオも見たような・・・(*_*)

 夜は、隣に「ブラックホール」と名のついた場所があって、飲み会をします。自
己紹介をしたり、彦さんの歌を聞かせてもらったり(これが上手なんだぁ)。

 礼文島はそれ自体すごく魅力的な島ですが、「星観荘」もとっても素敵なお宿で
す。ふつ〜の小さな民家ですが、だからこそ余計親近感がわくのかもしれません。

 見送りツアーに参加してるうちはいいんだけど、自分が送られる時はさすがに悲
しかったなぁ。「忘れないで〜♪」って彦さんが歌ってくれたりするとネ。

                                              今度いついけるかなぁぁ・・・


 大阪Sさん(男性)

 この宿がいろんなコースを用意してくれることは既に書かれていましたが、これ
は単に楽しいからという理由だけでなく、安全をも考えた上でのことです。今年は
礼文で2人も遭難した人が出ているそうですが、基本的には安全なハイキングルート
とはいえ、不慮の事故の可能性なしとは言えない場所です。何人かのグループであ
れば、もし何かあっても一人よりはなんとかなるからです。

紹介されていなかったツアー・コースとしては、

	・逆8時間コース(通常とは逆に地蔵岩からスコトンに向かって歩く)
	・礼文岳ツアー(490mの山ですからハイキングです)
	・ハンモックツアー(夕日の丘でハンモックでのんびり)

等があります。

 私は1日目にハイジの谷コース、2日目に逆8時間コースを歩きました。

 星観荘では逆8時間コースをわりと推すのですが、理由は体力のあるうちに地蔵岩〜
宇遠内のきつい岩場を抜けてしまえるのと、星観荘の方向へ歩くことになるので万
一時間が尽きるようなアクシデントがあっても宿側の対応がつきやすいからです。
もちろん通常方向の8時間コースを希望しても結構。

 そういうことで、この日の参加者である私を含めた5人は逆8時間コースを歩きま
した。朝8時半に元地からスタートし、まず地蔵岩のところの「8時間踏破おめでと
う」看板前で記念撮影(笑)。タイムリミットはスコトン発夕方6時のバス。結局所要
時間は休憩を含めて9時間ちょいでした。宇遠内を過ぎて砂走りに入ったあたりで、
桃岩・礼文YH(1998年に閉館:筆者注)の8時間コース組とおぼしき一団とすれ違いま
す。

 私は去年4時間コースを歩いたのですが、個人的には8時間コース達成も良かった
ですが、4時間コースを体力に余裕を残してゆっくり景色を見ながら歩くというのも
それはそれでいいものだなと思いました。「何が何でも8時間コース」というもので
もないと思います。特に岩場の4時間なんて、ほとんど景色が変化しないものだから
いささか飽きます(^_^)。

 なお、稚内発朝1番のフェリーで礼文に渡って、即日8時間コースには回れません。
時間が遅いからです。8時間コースを歩くには最低2泊必要です。

 ツアーでの装備についてちょっと書きますと、バッグは両肩掛けのもの(片掛けで
は岩場で危ないです)、帽子にはあご紐不可欠(稜線だとすさまじい風の日がありま
す)、あと天気が不安定の時はかっぱが要ります(フェリーターミナル前の売店で簡
易レインコートを売っています。これでもないよりはるかにマシ)。

 それと、トド島ツアーは5人以上揃わないと船が出せません。「行きたい」という
人は前日の夕食中からみんなに根回しして希望者の頭数を揃えておきましょう(半分
マジ)。

 稚内〜礼文島間のフェリーですが、6〜8月はきっちり運航されているものの、9月
に入ると欠航することもあるそうです。1日欠航とか、去年は2日欠航という日もあ
り、休暇めいっぱいを利用していた会社勤めの人がやむなく2日欠勤を会社に連絡し
たということもあったとか。9月以降ご旅行の会社勤めの方はご注意を。
−
なお、星観荘は、来年(1997年)夏をメドに移転を予定しています。候補地はスコト
ン小学校近辺。まだ場所の問題などで確定ではないそうですが、今の場所は今年
(1996年)が最後になるでしょう。
−
1997年版の「とほ」によると、去年までと星観荘の住所が変わっていません。どう
やら移転はもう少し先になるのかもしれません。
−
1998(平成10年)10月10日10時10分に新しい場所でオープンしたそうです。

[釣り]

 〜体験談(ML会員 Nさん 男性:1996年5月)〜

 星観荘に泊まって初めて知ったのですが、この時期礼文ではアメマスが釣れます。
ルアー釣りが好きなので、滞在中は出歩かずにアメマス釣りばかりやってました。
道具オーナーさんのものを借りました。私は星観荘裏の漁港内で30センチクラスを
釣りましたが、同宿の人は久種湖で50センチオーバーを上げていました。小雨が降っ
てたりして、歩いてもあまり面白くないときは、釣りをしてみるのも新しい礼文で
の楽しみ方なのでは・・・

 5月連休はまだ人も少ない時期で、オーナーさんともゆっくり話すことができまし
た。


[YH]

 礼文島には香深港と船泊港があって、香深港側に桃岩荘YHがあります。1997年ま
で船泊港側に船泊YHが、1998年まで香深側にもう一軒、礼文YHがそれぞれありまし
たがともに閉館になっています。船泊YHは民宿「海憧」として、また礼文YHも同様
に民宿として衣更えして営業しているようです(詳細情報求む!)。

 どこのYHでも、事前に連絡しておけば、港まで迎えにきてくれます。

 礼文といえば桃岩荘なんて人が結構いらっしゃるようですが:-)、このYHは、ゆっ
くりくつろぐとか、食事に期待するとは、無縁のYHです。30才くらいの方でもはまっ
ている人はたくさんいます。昔の鰊番屋の建物で、いろりを囲んで歌ったり、踊っ
たり、するのを経験してみたいというのであれば、おすすめです。YHの前の浜から、
猫岩もみえるし、海に沈む夕日はとても美しいです。ただ、ここのYHは、好きな人
と嫌いな人がはっきりとわかれますので、ご注意を。さわがしいのが嫌いなら、や
めたほうがいいとおもいます。

 〜読者からの感想〜

 何となく、読んだ感じとしてはこれを書かれた人は桃岩荘があまりおすすめじゃ
ないみたいですが、、、。すいません、そういう人がいるのはわかるのですが、一
言で「騒がしい」YHと片付けられるととても悲しい気がしました。食事も美味しく
なりましたし、1995年にYHのそばに新しくできた喫茶店「BEN&JOE家(ハウス)」は、
元ヘルパーが丁寧に建てた木造りのとってもあったかい雰囲気のところで、海を眺
めながら一日中のんびりしていられます。(ここのシーフードカレーは絶品)。夜は
確かに唱って踊って賑やかだけど、昼間のYHは本当に静かで時間がゆっくりながれ
ているんですよ。

 私はここで本当にたくさんの旅人たちと出会って、今でも仲良くやっています。
唱って踊るのも、きっとそれぞれの感じ方によって違うんだろうけど、ただ馬鹿騒
ぎをしているんじゃなくて、何か真剣な、「想い」というか一所懸命な気持ちが真
ん中にあるようにおもいます。それは島を愛する気持ちだったり、旅人の寂しさだっ
たり、ここで生まれた「出会い」に心動かされたりする、そういうそれぞれの気持
ちがあって、それを共有しながらの唄であり踊りな気がします。唱って踊って声を
枯らしているヘルパーの顔はいつもいつも汗ダクで真剣です。みんなスッゴク島が
好きなんですよ。


[ちどり]

 香深の港でおすすめなのは、「ちどり」というお店のほっけのちゃんちゃん焼で
す。ほっけの開きにネギ味噌(味噌の味は独自の配合ですね)がのっていて、炭火に
網焼きで、しっぽ(?)の方から焼けてくるにつれて少しずつ身をくずして食べるので
す。しっぽが自分をむいている方が自分のほっけと決まっています:-)

 定食にしても、1000円くらいなので、ぜひどうぞ。

 香深港は何年か前に新しくなっているので、旧港の方(今だともう旧港と呼ぶ人は
あんまりいないかも、、、)に千鳥はありますので、お気をつけください。

 1000円が高い!って方は、ちどりの、すぐ向かいにある魚屋でホッケを買って自分
で焼くって手もあります。キャンプの方などは、こちらもおすすめ?:-)


[トド島探検ツアー]

 トド島探検ツアーとは、礼文島の最北端スコトン岬の先端にある小さな無人島の
「トド島」に渡り、一日のんびりするツアーです。6月下旬から8月31日にかけて、
とほ民宿の星観荘などで行なわれる場合があるようです。

 天候が悪い時や波が高い時は中止となり、年間平均すると30日未満しか実施して
いない、大変希少なツアーであり一度行くと必ずハマってしまうツアーです:-)。

 トド島へはスコトン岬に近い白浜漁港から、漁船をチャーターして行きます。周
囲わずか4km、周囲は岩場に囲まれています。

 船が近付けることが出来る場所は3ヶ所。その日の風向きによって変わります。島
に渡る途中の岩場には、カモメ・海鵜などの海鳥を間近に見ることができます。ま
た、海が凪いでいる時は海の底まで見え、一面のウニの群生を見ることができます。
ここのウニは「ばふんウニ」。刺の短い茶色っぽいウニです。これを生で食べると
実に美味しい。でも、採ってはいけませんよ。ここは禁漁区です。

 さて、何もない無人島で何をするか。灯台巡り。砂浜での日向ぼっこ。島の花を
見て回るのも良いでしょう。7月末からは、泳ぐこともできます。砂浜でのジンギス
カンも最高です。

 なお、ゴミはきちんと、もち帰りましょう。

 〜体験談(ML会員 Yさん 女性)〜

 天候と波の状況に左右されるので、一年に数回しかいけないシーズンもあります。
タネ島までいけるのは滅多にないそうです。星観荘以外に船泊YHからもツアーを出
すそうです。料金はタネ島を含んで2000円。(船代)星観荘では以前はトド島でバー
ベキューをしていたそうですが、食事の時間に追われて島でのゆっくりした時間が
もてなくなるので、今シーズン(1994年夏:筆者注)からはお弁当にしたそうです。

 〜体験談(ML会員 Tさん 女性:1990年8月)〜

 私が行った時は漁船のような渡し船に星観荘ツアー、船泊YHツアーが乗り込んで
いました。他の客は礼文YH(1998年閉館:筆者注)から来た♂1名。2団体は浜辺でバー
ベキューをするべく、道具と食料をもっています。

 島に着く場所は岩場。右に少し歩くと小さな砂浜があり、YHで言われたとおり、
煮炊きの跡がありました。同じところにかまどを設営し、さっそくアルコールやら
何やらで、どんちゃんさわぎ。

 浜から1人で上の台地に上がってみると、一面の草原に無人の燈台、まさに無人島
でした。

 そのうち2人が海に潜ってウニを採って(盗って)きました。直径3センチほど、ほ
じっても甘栗ぐらいの身しかない子供のウニでした。誰も止めませんでした。

 食べ物が余ってしまいました。焼き肉のタレをべとつかせながら袋に回収した分
もありましたが、たくさんの生ゴミを浜辺に埋めてしまいました。

 飲み食いについてまったく情けないツアーでした。

 この後、ホステラーがウニの密漁で捕まり、YHからのツアーは出ない年があった
ようです。


[道場牧場]

 船泊YHの近くに道場牧場という牧場あって、朝行くと乳絞りができます。もしか
すると、ホントに絞りたての牛乳が飲むことが出来ます。これは美味しくて、最高
です。お天気が良ければ、牧場から遠くに利尻島も見れます。朝食前の散歩がてら
行くのが良いでしょう。


[めのう]

 元地海岸では、『めのう』が拾えます。ただ、ここのメノウは、ほとんど観光客
にとりつくされているので、あってもせいぜい米粒くらいのものばっかりですが、
時間があれば探してみてください。

 どうしても拾いたい人は桃岩荘の前の海岸にでかけるとよろしいようです。こち
らのほうがたくさん拾えます。

 穴あき貝の中に小さなメノウをいれて、カラカラと音のするようにして、きれい
なひもであみこむと、穴あき貝のペンダントができます。良い記念になります。


[花]

 礼文と言えば「花」を目指してやってこられる方が多いかも知れません。実際に
出かけられた方の報告をまとめてみました。

・礼文林道から宇遠内までに見られる花(1994.6.27確認)

 オオタカネイバラ、フタナミソウ、オオアマドコロ、ボタンキンバイ、スズラン、
ヨツバシオガマ、ハマナス、イブキトラノオ、アザミ

 〜体験談(ML会員 Tさん 男性)〜

 レブンウスユキソウ、タカネツメクサ、ハクサンイチゲなどもみました。ウスユ
キソウは、川の谷間をはさんで反対側の崖の斜面にたくさんさいているところがあ
りました。これを見るには双眼鏡があったほうが良いようです。


・宇遠内から元地までの海岸で見られる花(1994.6.27確認)

 ヨツバシオガマ、ハマナス、ハマベンケイハマベンケイ:つぼみはピンク、花は藤
色。(リトマス試験紙草 ^^;)

・4時間コースで見た花(1994.6.28確認)

 トウザフキ、ヨツバシオガマ、エゾカンゾウ、シシマフウロ、センダイハギ、ハ
マナス、シロバナシオガマ

・トド島で見た花(1994.6.29確認)

 チシマゲンゲ、チシマフウロ、エゾカリフラワーカリフラワーに似てるけど本名
はエゾニューかな?(自信ないです)

・桃知コースで見た花(1994.6.30確認)

 イブキトラノオ、チシマフウロ、ミヤマオダマキ、レブンキンバイ、チシマゲン
ゲ、レブンウスユキソウ、ヨツバシオガマ、エゾスカシユリ、センダイハギ

・礼文林道で見た花(1994.6.30確認)

 ミヤマオダマキ、レブンウスユキソウ

・ハイジコースで見た花(1994.7.1確認)

 ミミナグサ、コウリンタンポポ、キクバクワガタ、ハクサンチドリ、ツルキジム
ジロ、シラゲキクバクワガタ、イワベンケイ、ヒロハウラジロヨモギ(オオワタヨモ
ギ)、ゴゼンタチバナ、ジョウジャイチヤクソウ、エゾタカネツメクサ、チシマゲン
ゲ、ハクサンチドリ、カラフトハナシノブ、イブキトラノオ、タカネオミナエシ(チ
シマキンレイカ)、ネムロシオガマ、イワツツジ、マイヅルソウ、レブンウスユキソ
ウ、ミヤマオダマキ、ハマベンケイ、ハマナス、エゾカンゾウ

・礼文林道香深側入り口から2〜3キロほどの所にある群落が満開でした(1997.7.15)

 レブンウスユキソウ

 場所は林道に案内看板が出ているのですぐわかるでしょう。

 僕は林道をMTBで走る途中に立ち寄ったのですが、レンタカーやタクシーで来た観
光客のほか、香深港から歩いてきた人も数多く見掛けました。

 白いズボンの裾を気にしながら歩いてくるお姉さんもいましたが、まぁ汚れても
気にならない服装の方がいいでしょう。


[なぜ礼文には高い木がないの?]

 礼文は元々うっそうと木の茂る島だったそうですが、明治時代の末期に山火事が
起こり、その後西風を強く受ける地勢から樹木の再生が出来ないでいるそうです。


[事故に注意]

 去年(1995年:筆者注)は礼文で遭難を始め死傷事故が多発しました。どれも良い写
真を撮りたい、良い景色を見たいという気持ちから、道ではない所へ踏み込んだの
が原因のようです。その結果そこら中に「立ち入り禁止」の看板が立つようになり
ました。はっきりいってその看板がある所は事故が起こった所です。命あっての旅、
ちょっと残念かも知れないけど自然と自分の保護のために、道なき道には踏み込ま
ないで!


【謝辞】

 本節執筆にあたり、ネットニュースで情報を提供して下さった Internet 参加者
各位、NIFTY の観光フォーラム(FTABI)で情報を提供、また、本ガイドへの情報掲載
を許可してくださったみむろさん(SGQ01123)、まるぴんさん(PXH02374)、そして、
さまざま情報をお寄せ下さったガイド ML のメンバー各位に深く感謝致します。


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1-7-3 稚内 サロベツ 利尻 礼文 

                       暫 定 版  1991年4月24日
                       初    版  1992年6月26日
                       二    版  1993年4月27日
                       三    版  1994年7月01日
                       四    版  1995年7月01日
                       四・一版  1996年6月24日
                       五    版  1997年8月11日
		       六    版  1999年6月21日
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