[2-4-1] 四季と旅行 (6.00) 1.北海道の四季と気候 2.四季を彩るイベント 3.四季それぞれの旅模様 1.北海道の四季と気候 北海道は、大きく日本海側、太平洋側、道央地方、オホーツク海側で大きく気候が 異なります。北海道全体ではほぼ亜寒帯(冷帯)に属しています。北海道の年平均気 温は6〜10℃程度、年平均降水量は800〜1,500mm程度です。梅雨期があり ませんので、5月から7月は非常に過ごしやすい季節となります。また、台風の影響 もほとんどありません。 四季の変化がはっきりしていますが、地形や位置、海流、季節風などにより、地域 によってかなりの気候の違いがあります。 1.1 太平洋側 太平洋側西部は、比較的温暖で夏に雨がやや多いものの、冬は晴れる日が多く、雪 もあまり降りません。 太平洋側東部は、夏に内陸部で気温が上がりますが、海岸部は霧がかかるため低温 の日が続きます。冬は晴天の日が続き、積雪は非常に少なく厳しい寒さとなります。 1.2 日本海側 日本海側は、夏に晴天の日が多く気温も上がります。また北海道の海水浴場は多く がこの地域にあります。しかしながら、お盆を越えるとクラゲがすぐに出て、泳げな くなります。冬は大陸からの季節風により、雪が多くなります。11月から3月ごろ まで雪が続き、根雪になります。雪解けといえるのは、4月近くなってからです。 1.3 道央地方 道央地方では、冬は放射冷却現象により、零下30℃近くになることもあります。 気象庁で日本でもっとも気温が低い記録をもっているのが、この地方です。逆に夏は 温度が上がり、最高気温は本州と変わらないくらいになります。道内でももっとも気 温の差が激しい地方といえます。 1.4 オホーツク海側 オホーツク海側は、年間を通じて降水量が少ない地方です。日照率の高さは全国で も有数です。夏は、冷涼で非常に過ごしやすい気候となります。冬には雪が少なく、 2月から3月にかけてオホーツク海は流氷に閉ざされます。 2.北海道の四季を彩るイベント わたしのお気に入りのおまつり 北海道各地では、それぞれの土地の良さを知ってもらおうと、工夫をこらしたイベ ントを実施しています。 98年のイベントについては、 http://www.hamanasu.or.jp/98event/98_event.htm で知ることができます。(約2600件) そのうちのいくつかをご紹介します。 2.1 静内桜祭り 5月ごろ 静内のシンボル二十間道路は、幅36m(二十間)、長さ8kmにも及ぶ見事 な桜並木で、北海道では松前と並ぶ桜の名所。エゾヤマザクラが道の両端をは るか彼方までピンク色に染めあげて、その華やかさは圧巻です。見頃は5月中 旬から5月下旬で、5月中旬にはしずない桜まつりが開催され、約10000 本の満開の桜の下、ユニークで楽しいイベントが行われます。 2.2 へそまつり 7月下旬 毎年7月28、29日にへそ祭りが開かれます。(曜日には関係無いようです) 7月下旬(1997年は7/20)には空知川の「北海イカダ下りin空知川」があります。 私は写真でしか見たことがないのですが、筏下りはなかなか楽しそうです。 夜は「へそ踊り」があります。北海道の祭全般にいえることですが、オープ ンな雰囲気がたまりません。情報提供者の方も地元の人に交じって、飲めや歌 えや踊れやと楽しんだようです。ああ、私も一度参加してみたい! この「へそ踊り」は、飛び入り(ライダー,サイクリスト,旅人)大歓迎、 というか、ライダー,サイクリスト,旅人だけのチームが2,3あります。実行 委員会の方でボディペインティングをやってもらうのですが、遅く行くとやっ てもらえず、白いTシャツを300円で買って、自分で絵を書いて踊りました。 この祭りの様子は、[1-4-2] 富良野・美瑛・美馬牛・十勝岳でくわしく紹介 しています。 2.3 砂金フェスティバル 8月 浜頓別のウソタンナイ砂金採掘公園キャンプ場で開かれるお祭り。 イベント としては、国際ルールに基づく砂金掘り競争、宝探し、焼き肉大会等が実施さ れている。砂金掘り競技は多くの国で行われているらしく、世界大会も開催さ れている。この様子は、[1-6-4] オホーツク沿岸(北見、網走) で紹介されている。 ほんとうになにもない、というところでも、こんなイベントがあるという楽し い例の一つ。 2.4 さっぽろ雪祭り 2月 いわずとしれた雪祭り。札幌の中心街ススキノ周辺の大通り公園、中島公園 ほかを会場に開かれる。わたしは、開会まえの雪像づくりの様子や、前夜の 人のすくない会場がすき。 3.四季それぞれの旅模様 この後の章では、四季それぞれの北海道のたびの良さについて紹介しています。 いつ行っても、北海道では旅行者に出会うことができます。5月の連休のころ花や 若葉を求める人たちがいます。6月から7月ころ、ラベンダーの花の香り、あるいは うっとうしい梅雨を忘れるためにやってくる旅行者がいます。8月、夏休みを楽しむ ためにやってくる人がいます。その8月には日本でもっとも早く紅葉を楽しむことが できます。 それぞれの人が、それぞれの土地のそれぞれの季節の良さを好きになったのでしょ う。おなじところに、前回とは違う季節に訪れてみましょう。北海道の良さは、夏 だけではありません。冬の雪祭りだけでもありません。たとえば、美瑛の丘。夏の風 景は、あおあお緑がまぶしいでしょう。しかし、初秋にくれば掘り返され茶色い大地、 土の匂いを感じることができます。 一つの土地を好きになって、なんども訪れてみましょう。ユースホステルや、とほ 宿のヘルパーやオーナーにきいてみましょう。他の季節のようすを。きっと、アマチュ ア写真家の方が、その一瞬一瞬をフレームにおさめているでしょう。そんなアルバム もあるでしょう。 そんな体験があなたの旅を拡げてくれる、そう私はおもいます。 まず、手始めに、いつもあなたが訪れるあの街に、いったとことのない季節におとず れてみましょう!