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1. はじめに

道内を鉄道で旅行するのも、自家用車を持ち込んで旅行するのもいいけれど、
お手ごろな価格で便利なバス便や定期観光バスもあります。ここではいくつか
の定期観光バスや都市間バス路線について紹介してみましょう。

「せまい車内ではございますが、ごゆっくりおくつろぎくださいませ」


2. 定期観光バス

道内は鉄道だけで回ろうとするとどうしても無理があるところがあります。
そんなとき自家用車やレンタカーがあると便利なのですが、運転が出来る
方ばかりとは限りません。またいろいろな観光地を効率良く回るというの
も計画をするだけで大変です(もちろんこの計画が楽しみな方もいるでし
ょうけど)。そんな方にとっても有益なのが定期観光バスです。下調べも
していなくても勝手に見所と思える場所へ連れていってくれます。中には
ガイドさんが丁寧に案内までしてくれるものもあります(一部の定期観光
バスはテープ案内の場合もあります)。

ここでは、数多くある定期観光バス路線から、本章の編者が経験した路線
を主にバス会社別にピックアップして紹介することにしましょう。

掲載路線以外にもいろいろとありますので、時刻や運賃などは道内時刻表
で調べるか、各観光バス会社にお問い合わせください。

2-1. 北都交通

・函館夜景ロマンコース(0138-57-7555)
  函館駅前から函館山を往復してくるバス路線です。バス往復コースだと
  850円です。ロープウェイ往復コース(1800円)もあります。
  乗車するならば、バスの最後部の座席がお勧めです。登山道の途中でバス
  は車内灯を消し、夜景が良く見える状態にしてくれることがあります。

・札幌お楽しみツアー(011-272-1211)
  18歳以上に限定のコースです。サッポロビール園ではビール飲み放題+
  ジンギスカンがついています。ケントス、エンペラーでショーを観覧する
  コースでもあります。

2-2. 函館バス

・道南史蹟めぐり(0138-51-3135)
  7月〜9月だけの限定運行。函館バスセンターより五稜郭、青函トンネ
  ル記念館、松前などを回るコースです。10時間程のコースで4800円。

2-3. 道南バス

・北季行「断崖と白鳥大橋の町むろらん」(0143-45-3412)
  1999年は6月6日〜9月26日の日・祝日限定運行。東室蘭駅前から白鳥台
  展望台を経て、屏風岩などがある地球岬灯台を回ります。約5時間の
  コースで2500円。前日までに予約が必要です。

・ときめきの優駿ストーリー(011-241-5143, 0123-46-5701, 03-3201-2126)
  一人から利用可能です。1泊2日で宿泊代は別。サラブレッドの牧場などを
  回るコース。なお、1日毎の利用も可とのことです。予約制。

2-4. 中央バス(011-231-0500)

・さっぽろリンクルバス
  午前9時から17時(または19時)頃まで30分間隔で運行しているバスです。
  札幌の名所を周遊しているバスで、1日乗車券(大人1200円子供700円)を
  購入すれば1日何回でも乗り降り自由です。

・絶景ニセコと積丹一周コース
  札幌駅前から中山峠、ニセコパノラマラインを経て、岩内、神威岬、
  島武意海岸と回るコース。約9時間50分。

・夕張メロン城と日高周遊コース
・富良野方面多数

2-5. 旭川電気軌道(0166-23-3355)

 旭川方面の定期観光バスですが、富良野を回るコースも運行されています。
 往路便と復路便が別々になっていますので、注意が必要です。また復路便
 富良野駅前の「ふらのバス待合所前」から出ますので「ふらのバス」の定期
 観光バスと間違えないように注意してください。

・美瑛・富良野定期観光バスコース(要予約)
  *往路は旭川空港からセブンスターの木、美瑛駅前、拓真館、ワイン工場
   などを周り富良野駅前へと向かいます。往路便では麓郷の森、ファーム
   富田へは行きません。往路のみ大人2400円。

  *復路は、富良野駅前から麓郷の森、ふらの塾、ファーム富田(ラベンダー)、
   新栄の丘、美瑛駅前、旭川空港を経由して旭川駅前へと向かいます。
   復路のみ大人2880円。

2-6. 道北バス(0166-23-6255)

・びえいの丘めぐり
  旭川駅前から旭川空港を経て、十勝岳展望台、美瑛パッチワークの丘、拓真館
  などを回ります。要予約です。

2-7. ふらのバス (0167-22-1911)

 富良野駅改札を出ると正面にふらのバス案内所があります。

・富良野・美瑛(丘)コース
・美瑛(丘)・富良野コース
  新栄の丘、拓真館、深山峠トリックアート美術館、ファーム富田をまわる
  コースです。どちらも4時間ほどのコースです。

・北の国から丘陵地帯コース
  北の国からのロケ地を回っていきます。麓郷の森、五郎石の家など。このコース
  のあと、美瑛(丘)・富良野コースに乗車することも可能なように富良野駅前に
  到着します。2時間半ほどのコースです。

・富良野(花)美瑛コース
  ファーム富田、拓真館、深山峠と回るコースです。5時間ほどのコースです。

・上記以外にもふらのバスでは以下のミニ市内観光バスがでています。
 時刻などはふらのバス駅前案内所(0167-22-1911)でどうぞ。

  (1) ファーム富田コース:富良野駅〜ワインハウス〜ぶどう果汁工場〜
              ファーム富田(往復)片道130〜250円

  (2) 麓郷の森コース:富良野駅〜麓郷十字街〜麓郷の森〜五郎石の家〜
            ふらのジャム園(往復)片道130〜650円

  (3) チーズ工房コース:富良野駅〜チーズ工房(直通往復)片道150円

2-8. トゥインクルバス美瑛

 ふらの・びえいフリーきっぷ、北海道フリーきっぷ、ラベンダーフリーきっぷ
 などを持参であれば、みどりの窓口で無料で指定を受けることが出来ます。
 美瑛駅前から1時間おきくらいに2つのコース(拓真館コースと美瑛の丘コース)
 で運行しています。要指定。どちらの所用も1時間程度です。

 ※フリーきっぷがあると、無料で利用できます。

2-9. 宗谷バス (0162-23-5510)

 稚内、宗谷岬へのコースに加え、利尻島・礼文島内のコースもあります。
 早周りコースやじっくりコーストいろいろあります。ただし時期により
 ワンマン運行の場合があります。

・宗谷岬と記念塔コース
  宗谷岬、浜頓別、クッチャロ湖、ノシャップ岬などを回るコースです。

・利尻完全一周コース
  鴛泊フェリーターミナルから姫沼、オタドマリ沼、沓形岬公園と回ります。
  海底探勝船乗船のコースもあります。

・礼文完全一周コース
  「日本広しといえども、断崖絶壁をバックで運行するバス路線はここだけ」
  とガイドさんもおっしゃっています。桃岩展望台から元地海岸へと抜ける
  際には道幅もせまいため、ある程度バックで走行します。車内に悲鳴が
  あがるのを喜んでいるようでもあります。コースはいろいろとありますが
  完全一周の場合は、桃岩展望台〜元地海岸〜スカイ岬〜スコトン岬です。

2-10. 北紋バス (01582-4-2165)

 5月から6月に運行される花回遊オホーツクというコースがあります。
 紋別〜滝上芝ざくら公園〜紋別オホーツクタワーなどを回ります。

2-11. 網走バス (0152-43-4101)

・能取美岬コース
  網走駅〜オホーツク水族館〜能取美岬〜流氷館〜博物館網走監獄。
  9月には水族館のかわりに珊瑚草(厚岸草)見学になります。

・パノラマライン知床・摩周コース
  網走駅〜オシンコシンの滝〜知床観光船〜摩周湖〜硫黄山など。

・流氷バス
  冬季限定ですが、能取美岬コースに流氷砕氷船乗船というコースになります。

2-12. 十勝バス (0155-23-5171)

・田中義剛の花畑牧場とワイン城めぐり
  帯広駅前〜池田ワイン城〜十勝ビアファクトリー〜田中義剛の花畑牧場など
  を回ります。要予約。

2-13. くしろバス (0154-36-8181)

 丹頂や釧路湿原、厚岸、霧多布方面へでています。コースや便は季節毎に
 随時変更されているので、確認してください。

2-14. 斜里バス (01522-3-2451)

 阿寒湖〜知床斜里、弟子屈〜知床斜里、川湯〜ウトロなどにシャトル
 バスもあります。

・知床ロマンふれあい号
  ウトロバスターミナルより、知床五橋、オシンコシンの滝などを回ります。

2-15. 阿寒バス(0154-37-2221)

・ピリカ号
  釧路駅前から、釧路湿原展望台、丹頂自然公園、阿寒湖遊覧、摩周展望台、
  硫黄山を回ります。冬季には「ホワイトピリカ号」となります。要予約。

  予約した際の整理番号順に車内に入れますが、良い席を取るためにも予約は
  早めにしておいたほうがいいでしょう。最適な座席は一番前の左側です。バ
  スガイドさんと対面してしまう席ですが、前方の景色が堪能出来、またガイド
  さんとお話しすることも出来るのでお勧めです。

・美幌コースくろゆり号
  美幌駅前から美幌峠・双湖台・摩周湖・阿寒湖と回ります。ただしこのコース
  昼食は各自随時という設定になっているので注意が必要です。

2-16. 根室交通 (01532-4-2201)

・根室半島のさっぷ号
  根室駅前〜納沙布岬〜北方原生花園などを周ります。


3. 都市間バス

都市間バスとは札幌や旭川を中心に放射状に走るバスネットワークのことです。
鉄道を利用するより安い場合もありますので、確認しておくといいでしょう。

札幌〜函館、札幌〜小樽、札幌〜室蘭、札幌〜登別、札幌〜旭川、札幌〜富良野、
札幌〜留萌、札幌〜旭川〜帯広、札幌〜旭川〜稚内、札幌〜旭川〜釧路、
札幌〜旭川〜根室、旭川〜紋別などなどいくつもあります。夜行便もあるので確認
してください。

なお、予約の必要な便もありますので、ご注意ください。また、札幌発のバス
ターミナルが JR 駅前バスターミナルと大通りの中央バスターミナルと両方あ
って、離れていますので、発着場の確認はしっかりとしておいてください。

空港から札幌市内に入るアクセスですが、バスを使うと、結構ゆったりとしてい
て、豊平川を渡るときには、ああ、札幌に来たな、なんて感じをもちます。鉄道
の旅とは違う、目線の低さがあるような気がしています。渋滞にはまっても、まぁ
ご愛敬でしょうか...。
小樽ー札幌間のうしおライナーやおたる号はなんと50分弱で目的地に到着します。

留萌から羽幌方面へのバスも注意が必要です。便によってコースが「留萌駅前→
留萌十字街→留萌駅前→(羽幌方面)」だったり「留萌駅前→留萌十字街→(羽幌
方面)」だったりします。留萌十字街バス停は、駅を出て最初の信号を右に曲っ
て数10m進んだ位置です。


4. 無料循環バス・ビッグディッパー号

北海道観光の宣伝誘致活動を官民一体で進めるため、1999年5月に発足した
「道観光プロモーション協議会」の道央地域部会は、10月20日から11月30日ま
で、道央圏の主な観光地を結ぶ無料循環バス「ビッグディッパー号」を運行す
るそうです。道外からの観光客を対象にしたもので、これだけ長い区間を回る
無料バスは「道内では初めて」(道観光連盟)という。

起点は、札幌駅と新千歳空港で、道央圏の主要7観光地を回るということです。
ビッグディッパー号は完全予約制で、本州から北海道への航空券やツアーなど
を申し込んだ旅行代理店で予約を受け付けるそうです。道内に入ってからでは
受付はできないとのこと。


5. おわりに

この章では、まだまだ情報が少ない部分があります。そこはぜひとも読者の皆様
からの情報をお待ちしたいと思います。定期観光バスや都市間バスに乗車された
感想でも結構ですので、どしどし情報をお寄せくださいませ。

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