AREA: 二輪車での旅 NUMBER: 3-2-4 VERSION: 6.00 (1999.6.29, abay@miln.mei.co.jp) [3-2-4] 二輪車での旅 0. 夏・自転車・バイク・北海道 1. 北海道へのアプローチ 1-1 フェリー 1-2 飛行機によるツアーパック 1-3 バイクの輸送サービス 2. バイクでの旅あれこれ 2-1 バイクの選択 2-2 交通事情 2-3 点検整備 2-4 服装 2-5 パッキング 2-6 バイク旅行の地図、ガイドブック 3. ライダーハウスについて 3-1 ライダーハウスとは 3-2 ライダーハウスを見つけるには 4. 携行品リスト 5. バイクキャンプ用品選びのノウハウ 5-1 テントについて 5-2 シュラフについて 5-3 マットについて 5-4 ストーブについて 5-5 ランタンについて 5-6 コッヘルセットについて 6. その他 0. 夏・自転車・バイク・北海道 毎年、夏になると多くのバイク野郎、自転車小僧が、聖地とも言える北海道を めざし、多くの思い出を作ります。古くはミツバチ族とも呼ばれたライダー やサイクリストたち。雨に打たれ、陽光に焼かれながらも果敢に風を切り開い て進む彼らの共通の夢は「なるべくお金をかけずに、楽しく身軽に旅行したい。 自分の足で、自分のマシンで、自分の北海道を見つけたい」ということなのか もしれません。 本[3-2-4]章は、バイク/自転車で真の大自然を体で感じながら、北海道を旅す るライダーやサイクリスト達に贈るツーリングガイドです。 また自転車に特有の情報については[3-2-5]自転車の旅という章がありますの でそちらも参照してください。 1. 北海道へのアプローチ 自転車、バイクで北海道を旅する場合、まず、自転車、バイクとともに、北海 道へ上陸しなければなりません。その方法として、 a. フェリー(+自走)によるアクセス c. 飛行機によるアクセス が考えられます。当ガイドに、それぞれ [3-1-1] 飛行機で行く [3-1-2] フェリーで行く の項目がありますので、そちらも是非、熟読の上、それぞれの移動方法に関す る経費、時間、そして面白さをよく理解して、自分の旅行スタイルに合う方法 を見つけてください。 自転車での旅の場合、自転車を手荷物扱いとして上記交通機関を利用する場合 も多く、そのノウハウについては、[3-2-5]章で詳しく触れています。 JAL、ANA などの航空会社は、ライダー向けに、バイク運搬とホテル宿泊をセッ トにしたツアーパッケージを準備しています。 以前は JR でもライダー向けに、モトトレイン/モトとレールという夏季臨時 列車を運行していましたが、本年度は運行休止となっています。 ここでは、バイクでの旅行者に独特な、情報、注意点を紹介します。 また、運送会社を利用して、バイクだけを運ぶ方法についても紹介します。 1-1 フェリー 北海道に渡るには、いろいろな方法がありますが、やはり本命はフェリーでしょ う。 [3-1-2] 章にフェリーの利用法について詳しく述べられていますので、詳細は そちらを参照してもらうことにして、ここではバイク/自転車でフェリーを利 用するときに、知っているとちょっと便利な情報を紹介します。 ・乗船前に、船内に持ち込む荷物をまとめておきましょう。一般的に、中長 距離フェリーにはシャワーやお風呂の設備があります。お風呂の準備を忘れ ずに。ライダーの首は汚いし… :-) ・運行会社により、せっかく積んである荷物を、乗船後に下ろさせられる場 合があります。特に、新日本海フェリーでは荷物を下ろさせれる事が確認さ れております。 ・到着時、はやる気持ちは分かりますが、「車に戻ってください」のアナウ ンスで直ぐに車両甲板に出ると排ガスを沢山吸い込むことになります。なる べく最後に降りたほうが良いでしょう。 ・サイドカーは、乗用車の料金です。 1-2 飛行機によるツアーパック 羽田から新千歳空港までわずか1時間半。時間のない多忙な社会人などに好評 な手段です。手軽なのはバイクと人間が一緒に上陸する JAL や ANA のジェッ トプランなどでしょう。いずれも、往復の航空運賃と、指定ホテルでの1泊が セットとなり、日程の長さでいろいろなアレンジが可能です。出発日、バイク の排気量によって値段が異なるので、旅行代理店、航空会社などに詳しい情報 を得て下さい。 JAL スケッチブック バイクプラン 0120-25-5971 (フリーダイアル) 出発地:東京、大阪、福岡 到着地:千歳、函館 料金 :81,800円〜121,800円 (東京発、指定ホテル1泊含む) 料金は、バイクの車体寸法、重量、旅行時期、指定ホテル宿泊数に より異なる。 全長240cm、車体最大幅100cm、ハンドル部を除く車体幅94cm、装備 重量350kgまで。スクーター、サイドカーは不可。 ANA 全日空スカイツーリング 0120-029-222 (フリーダイアル) 出発地:東京、大阪、名古屋、福岡 到着地:千歳、函館、旭川、釧路、稚内 料金 :102,000円〜127,400円 (東京発、指定ホテル1泊含む) 料金は、バイクの車体寸法、重量、旅行時期、指定ホテル宿泊数に より異なる。 全長220cm、ハンドル部を除く車体幅74cm、高さ142cmまでの車両。 スクーター、サイドカーは不可。 申し込みの際に、バイクの寸法と重量を聞かれますので、調べておく必要があ ります。バイクを預ける前に、空港のすぐ近くの指定ガソリンスタンドに寄り タンク内のガソリンを抜き取ってもらいます。あと、貨物カウンターで係員の 前で、自分でバッテリー端子を外します。その後、バイクの傷などをチェック されサインします。 荷物を積んだままでは飛行機に乗せられません。機内持ち込みするものと、手 荷物として預けるものにわけます。機内持ち込みは鞄1つと、ヘルメットにな ります。羽田空港ですと、バイクを預ける貨物カウンターから旅客カウンター まですごく遠いです。貨物カウンターにいく前に、旅客カウンターのコインロッ カーに荷物を預けてからいった方が良さそうです。 また、人間だけ飛行機で北海道へ飛び、バイクを現地でレンタルする、もしく はバイクを無人回送して受けとる、などの方法もあります。バイクレンタルに 関しては、ヤマハなどが積極的に道内で展開しており、都市部のYSP店でサー ビスが受けられるようです。 JAJA-UMA CLUB(SUZUKI), KAZE(Kawasaki) などのバイクメーカー主催のクラブ では、ニューモデルのモニターを兼ねて、レンタルしツーリングする、という パッケージツアーが計画されることがあります。日頃から、お気に入りのメー カー主催クラブに加入しておくとこういった情報が機関紙などで送られてくる ので便利です。 1-3 バイクの輸送サービス 社会人はバイクで走りたくてもフェリーでゆっくり行くわけにはいかない。で も、走りたい。ということがあるでしょう。「自走」「フェリー」は金はかか りませんが、時間がかかります。社会人は、(人それぞれでしょうが) お金が あったとしても、時間がありません。そこで、「飛行機に乗せる」「列車に乗 せる」というのが良く知られています。ですが、飛行機はお金がかかる上に、 季節により追加料金が必要で、他にも制約があります。「列車」は、そこそこ の値段ですが、夏のみの運行であったり、乗車/降車地が制限されます。で、 それとは違う、運送会社を使って車やバイクを運ぶ方法の紹介です。 日産陸送に申し込むと、自宅から空港まで送ってくれ、また最後は空港で乗り 捨てると自宅まで送ってくれるというものです。ラビットサービスとマイカー 宅配便(バイク宅配便)概要と、99年度のバイク(〜750cc) 運送料金は、次の通 りです。(消費税込み) ('99, M.A.) [ラビットサービス] ・バイクだけでなく、乗用車も送れます。 ・「千歳、釧路、函館」の任意の空港で受け取り、引渡しが可能となってい ます。九州行きのプランもあります。 [マイカー宅配便(バイク宅配便)] ・自宅で受け渡しをする場合は、各 1週間の余裕が必要です。 ・日本各地から送れるようです。(要確認) ・「往復割引」, 「持ち込み・引き取り割引」, 「カード会員割引」があり ます。2回目の利用から 10% 割引にも。 ・片道コースもあります。 ・片道は人も車もフェリー、片道は人だけ飛行機というプランを希望する場 合は、近海郵船の「サブリナ」「ブルーゼファー」とラビットサービスの 片道利用との組み合わせプランもあります。 ・「ラビットサービス」ではなく、同社の「マイカー宅配便」を使うと、目 的地が北海道や九州だけでなく、全国の主要駅, 空港(北海道〜沖縄)の 333カ所で乗り捨てが可能との事である(要確認)。同じくバイクも車も運 べます。 東京23 区から → 千歳往復: 48,000円(乗用車: 79,000円) 釧路往復: 54,000円(乗用車: 89,000円) 大阪市から → 千歳往復: 72,000円(乗用車:119,000円) 釧路往復: 78,000円(乗用車:129,000円) 詳細に関しては、電話をしてパンフレットをもらってください。他の区間につ いては調べていませんが、大体主要都市間で扱われているようです。 連絡先 日産陸送株式会社 電話 0120-01-8623 日産陸送株式会社のホームページ http://www.nissanrikuso.co.jp/ マイカー輸送は http://www.nissanrikuso.co.jp/mycar.html 2. バイクでの旅あれこれ 2-1 バイクの選択 こればかりは、宗教戦争の様相を呈するので、オンロードが良いかオフロード がよいか、マルチパーパスモデルが良いかについては、結論が出せません。オ ンロードには、気持ちのよい舗装路と共に風になる楽しみが待っています。オ フロードには、深山幽谷を縫う林道の彼方に人知れぬ温泉が控えています。マ ルチパーパスには、多少の未舗装をものともせぬ気軽さが備わっています。 あなたの望むツーリングスタイルに合わせて、バイクを選択することです。オ フ車で回っているライダーに、オン車のライダーが、「秘境の温泉にアクセス できて羨ましい。」と言ったところ、オフ車のライダーは、「そのために大半 の舗装路の楽しみを削っている。私こそあなたが羨ましい」と答えたそうです。 GL1500 で王様極楽ツーリングする人、XLR250 で林道にすべてを掛ける人、 ZZR1100 で風と語らう人、モンキーバハで限りなく高燃費を稼ぐ人、それぞれ のバイクライフを思う存分楽しめる舞台が北海道だと言えます。 2-2 交通事情 北海道の道路は本州に比べ、交通量の少なさと信号の少なさ、そしてその広さ から、スピード感が鈍り、大幅な速度違反を無意識のうちに犯しがちです。特 に、制限速度が変わる市街地が近付いたら、安全のためにも十分注意したほう がいいでしょう。従来のレーダー取締り以外にも覆面パトカーはかなり活躍す ることが多いので、はみ出し禁止追い越しなども、慎むほうがよいでしょう。 国道や道道など広い道の交差点には、「信号が一方の道にしかついていない」 場所が結構あります。信号のない通りからこのような本線への進入は一時停止 だけだったりして、このような場所ではたとえ信号が青であっても、強引に右 左折してくる他の車両、横断する歩行者に十分注意しましょう。見晴らしがよ くてつい注意が疎かになりがちですが、得てしてこのような時に事故が起こる ものです。まっすぐな直線道路で出てくる一時停止なども見落としたり、無視 することのないようにしたいものです。 地元の人の弁ですが、北海道のドライバーのマナーは決して良くないという意 見も聞かれます。ウインカーを信じてはいけない、とも。合図なしに車線変更 をしたりする車も珍しくないそうです。こんな時こそ、2輪は防衛運転に気を 使い、君子危うきに近寄らず、見られる運転に徹しましょう。北海道では、1 年の半分以下の期間しかバイクが活動できません。よって、多くの人はバイク と接する時間がとても少ないので、「見慣れていない」のかもしれません。左 からのすり抜けとかは慎んだ方が安全です。 北海道での運転は全体に、ゴーストップの回数が少なく、一日の巡行距離は飛 躍的に伸びることになります。従って、疲労もたまりやすく、単調な直線道路 で、睡魔に襲われ、注意力を欠くような事態にも陥りがちです。バイクとはい え、本当に眠くなったら意識が彼方へ飛んでいくこともあります。本州では考 えにくいことですが、たとえば時速 60 Kmの定速走行を続けて、そのとおり一 時間で 60 Km 進みますから、(つまり、1時間のノンストップ走行が可能なほ ど信号がない。)自分なりに、気持ちのよいところで適宜停車し、写真をとる なり、海に向かって叫ぶなどする「道草・青春ツーリング」が結局は、楽しく 旅を続けるコツとなります。ひたすら距離を稼ぐキャノンボール型猪突猛進ツー リングはいまいちお勧めできません。 また、郊外でははみ出し禁止でない区間も多く、対向車線を使ったハイスピー ドでの追い越しが頻繁に発生します。特に、はみ出し禁止が終わった直後など、 先頭の遅い車を後続車が次々と追い越しにかかります。対向車線でこれをやら れた場合、こちらがバイクだと対向車からは小さく見えるため、距離感/スピー ド感を誤認されがちです。正面衝突の危険を避ける為、昼間でもライトの点灯 をおすすめします。車でも、夕暮れ時には早めの点灯を心掛けましょう。 人口の少ない地方へ行く場合、数十キロにわたってガソリンスタンドに出会わ ない、ということも北海道ではさほど珍しいことではありません。また、ガソ リンスタンドに出会っても休日で営業していないということもありますし、ハ イオク・ガソリンを置いていないスタンドも結構あります。こういう地方を走 るときは、ガソリンの残量に注意して早め早めの給油を心掛けましょう。 交通事情とはいえないかもしれませんが、大自然のまっただなかを走る北海道 の場合、ヘルメットシールド、カウル、ヘッドライトに多数の虫が衝突し、潰 れます。視界がクリアでなくなってくるのみならず、気分もよろしくないので、 ティッシュペーパーと、シールドクリーナーはウエストバッグに忍ばせておく とよろしいでしょう。時には、かなり大型のハチや小鳥などまでも衝突の犠牲 者となることがあります。つまりそれだけ自然が豊富に残っている証なのです。 現在の北海道の国道は舗装整備も進み、10数年前のように3桁番手の国道を いい調子でコーナーを抜けると、いきなりダートで肝を冷やしたり、不運にも 転んだ(ToT)、ということも、ごくごく一部の国道を除いて無くなりました。 しかし、道路の補修工事でダートになっている場合もあります。対向車線の路 面の色を注意してみていると、ダートの始まる数100m手前から、白く色が 変わりますので、それがダートの始まりの合図です。それを見るとわくわくす る人もいます。 オフローダーなら、一度は北海道のスケールのでかいロングダートを走りたい でしょう。全線で50km以上もあるダートも珍しくありません。しかし、山 の中を走る林道の性格上、不慮の事故、熊との遭遇なども十分考えられます。 なるべく単独行動は避けた方がいいと思います。また、無理は禁物です。 林 道に入ってしまうと、ガソリンスタンドもありません。ガス欠には注意しましょ う。枝道を楽しんだりしている内に、150km以上走り込んでいる時もあり ます。特に250cc2サイクルのハイパワーオフローダーは注意!! 2-3 点検整備 一週間なり十日間なり、自分の足となってくれるオートバイは事前に、十分 な整備点検と油脂類の補給は行なっておきましょう。一回の旅行での総走行距 離は、ときに、オイル交換一回分もの距離に相当する場合があります。終日、 雨天走行を行なったときなど、チェーンオイルが意外と早く飛んでしまったり します。十分に整備したバイクの場合でも、こういった油脂は持参が必要です。 最近のバイクは、チェーンに耐久性の高い「シールチェーン」を使っている場 合がほとんどですが、3日に一回、雨の中を1日走った後、林道を走って埃ま みれになった、などの度にまめに給油をしていれば、2週間くらいは調整しな いでも大丈夫のようです。エンジンオイルに関して、純正品や、特別な銘柄に こだわる方は、地方都市では入手できない場合がありますので、注意が必要で す。 また、思わぬ疲労に加え、満載した荷物の重みも加わって、いわゆる立ちゴケ の可能性も増します。応急補修用の針金、ガムテープなども、便利です。予備 のレバー、ペダル類があればなお安心です。また、このガムテープなどは、雨 合羽の補修にも、便利です。 野趣あふれる秘湯、などは、えてしてオフロードをえんえん走った先にある場 合が多く、その魅力はオンロードライダーすらをも魅きつけてやみません。そ んな魅力のとりこになりやすいあなたがもしアンダーカウルのあるバイクに乗っ ている場合、あらかじめアンダーカウルは外しておくと、破損の憂き目を見な くてすむでしょう。ただしこの場合、アッパーカウルがびびったり、取りつけ 金具の台座が紛失しないよう十分確認しておきましょう。 ガソリンスタンドへ寄った際には、ガソリンを入れるのみならず、タイヤの空 気圧、チェーンの状態、荷物の固定状況などこまめにチェックしましょう。連 日連夜の悪天候で、バイクが泥まみれになったときも、スタンドの主人にお願 いして、洗車の許可を得て水道+ホースを借りることも可能でしょう。きれい なバイクは安全で楽しい旅への第一歩ですから。また、このガソリンスタンド は、都会と違い軒数が少なく、休日は休業したりまた夜は早く閉店するところ が多いことも注意してください。日頃から燃費を計算し、ガソリンが半分以下 になったら、次見つけたところで入れるくらいの気持ちでいて良いでしょう。 ホクレンや日本石油などの系列店では、夏の間、ライダー向けに、スタンプク イズや地図/旗くばりのキャンペーンを行なう場合があります。(年によって 異なります。)クイズに正解すると抽選で北海道の産地直送野菜のプレゼント、 なんてことも過去にありました。こんなときでも、店のおじさんがクイズの答 えをそっと教えてくれる、なんていうのも北海道らしいです。:-) ガソリンス タンドは砂漠の中のオアシスのように利用して正解です。 なかには、最北端給油記念キーホルダー等のお土産をくれるスダンドもあります。 自分では直せないような大きなトラブルに遭遇したときのために、道内のバイ ク屋さんのリストをコピーして持っていくのもよいでしょう。HART, KAZE な どメーカ主催のクラブでは、そういった小冊子を発行することもあるので、行 きつけのバイク屋などで情報が得られるかもしれません。 また、そういった準備がなくトラブルに遭遇した場合、 電話 104 にて、メー カーのお客様相談室から最寄りのバイク屋を紹介してもらいましょう。さらに、 電話もないようなところでトラブルが起きた場合、他のライダーが通るのを待 つのも手ですが、それすら望み薄な林道などの場合、アマチュア無線の資格が あれば、無線を活用することです。435 MHz 帯か 145 MHz帯のハンディ機が役 にたつことでしょう。 435 MHz 帯のレピータ局リストを持参するのもいいで しょう。 また、北海道のアスファルトは、軟らかめに作られているらしく、特に、夏の 炎天下の駐車場にバイクをとめる場合、サイドスタンドの下に敷く、かまぼこ 板やコーヒー缶を潰したものを準備した方がいいでしょう。開陽台や硫黄山の 駐車場には、めりこんだ痕跡を多数発見できます。「転ばぬ先のかまぼこ板」 です。カウルを割ったり、傷つけたりすると、気分も落ち込みますからね。 2-4 服装 夏とはいえ北海道は気温が非常に変化します。本州の秋〜初冬レベルの防寒ジャ ケットは必ず必要となります。真夏に根室で摂氏 4 度と言う体験をした方も います。スキーウェアや皮ジャンを用意して行っても無駄にはならないと思い ます。 とはいえ、日中の日差しが強烈なのも事実であり、うまく重ね着をして、快適 さを保つことが疲労の軽減につながります。また、地図を見る機会も頻繁にあ ると思われるので、昭文社のツーリングマップルが入るようなウエストポーチ などは重宝するでしょう。タンクバッグなども便利です。 ジャケット、ウエストポーチなどは溌水性に優れた素材/加工のものを選びま しょう。不意のにわか雨に安心です。また、ジャケットは風で簡単にはためか ないものを。長距離の疲れが軽減されます。 本当に暑いときはTシャツで走るのもとても気持ちが良いですが、上でも述べ たように、ハチ、アブなどの虫が衝突した場合、腕や首に相当痛みが走ります。 刺されたりしたら運転どころでなくなりますから、十分その危険を承知してい て下さい。 皮ツナギ、皮パンツは、不慮の事故から体を守ってくれますが、バイクから降 りたときに、なんとも行動しにくいことも事実です。これは個人で考えの分か れるところでしょうが、峠を攻めるのが目的ではないので、ジーンズでよいと 考えられます。しかしながら、グラブ、ブーツは皮製のしっかりしたものを準 備してください。やはり、長距離での足元、手元の操作の安心感が増し、疲労 も軽減されます。 ただ、ブーツではやはり、バイクを降りたとき、特にキャンプ場などでの行動 がおっくうになってしまいますので、丈夫なサンダルを持参するといいと思い ます。一部の露天風呂へ行くときなども重宝します。 また、雨合羽も、少々値は張りますが、ゴアテックスなど透湿性を持つ素材の しっかりしたものが、やはり長旅を快適に続ける上で大きな安心となります。 夏の雨とはいえ、予想以上に冷たいものなので、手足の雨対策も正確な運転操 作の維持のために大切です。雨対策については、夏の北海道同様、梅雨どきの バイク雑誌の特集記事として、必ず取り上げられるテーマですので、チェック してみて下さい。 ツーリングにパンクは付き物です。しかし、特にチューブタイヤのバイクはよ ほど運が良くなければガソリンスタンドで直してもらえません。修理道具の携 帯と、できれば修理技術も身につけると良いんですが、そうもいかない場合は、 瞬間修理材などでその場をしのぐのも手です。ただし、瞬間修理材は、チュー ブの中に液状の物を入れてしまうので、その後、チューブ交換が必要になって しまいます。チューブレスの場合は、ガソリンスタンドや町の整備工場でやっ てもらえる場合が多いです。費用はだいたい 2000円前後です。 2-5 パッキング 一般に、一週間を越える長旅では必然的に、荷物が多くなり、これらをうまく バイクに積載、運搬することが肝心となります。雨具について、上で触れまし たが、荷物についても同様で、意外と夏の北海道で雨に遭遇することは多いた め、運搬する荷物に関しても、防水のことを考える必要があります。ターポリ ンなど丈夫なビニールでできたザックは、蒸れますが、防水は確実ではありま す。コーデュラのバックに、ザックカバーというのも、一つの手でありますが、 この時は路面からの水の跳ね上げにも注意しなければいけません。 それらをバイクにくくりつける場合、ツーリングネットだけでは、振動でズリ 落ちるおそれがあるので、X型のストレッチコードや自転車の荷台ゴムなどを 併用するとよいでしょう。で、一番上からネットをかけると、行く先々で入手 できる小旗を順次、ネットに挿していく、なんてことが可能となります。また、 状況に応じて、荷掛けフックの増設もした方が良いでしょう。 またホームセンターで買ってきたスチール部品で荷台を作り、その上に衣装ケー スとかホビーボックスのようなものをくくりつけているバイクを見かけます。 この方法は安定性&防水&出し入れのしやすさにおいて優れています。 気温の変化と、走行距離の多さに気をつければ、基本は本州のツーリングと変 わるものではありません。のびのびとした風景、やさしい人柄の地が、あなた をやさしく受け入れてくれることでしょう。風と光を全身で感じて下さい。 2-6 バイク旅行の地図、ガイドブック なお、こういった、オートバイでの長旅のノウハウを紹介した書物に、 小学館、 Be-PAL 別冊 「新版・二輪キャンピングマニュアル」 があります。テント泊、ライダーズハウス泊いずれにも参考になると思います。 また、バイク関係の月刊誌も 7月号あたりで、各誌「北海道特集」が、毎年 ほぼ確実に、組まれます。 OUTRIDER」誌や「モーターサイクリスト」誌など、最新のライダーハウス、キャ ンプ場、その年のフェリー、モトトレインの時刻、発売日などの情報が、バイ ク乗りの視点で特集されます。 地図に関しては、前述した昭文社のツーリングマップル(2輪車ツーリングマッ プが、97年3月に全面改定となりツーリングマップルとなった)は定番となっ ています。小型でタンクバックに入る点が便利です。また、侮れないのがホク レンのスタンドで\100以上のチャリティーでもらえる地図です。舗装路/未舗 装路が明示してあるので、秘境の温泉行きをオンロード車で計画するときの参 考になります。 3. ライダーハウスについて 3-1. ライダーハウスとは 安く旅をするひとつの方法はキャンプです。大自然の呼吸を肌で触れるキャン プは、ライダーにとっても大きな魅力です。しかし、テントをはじめ、装備が 増えてしまうことと、悪天候のもとでのキャンプの連続は、特に初心者にはと きに余計な心労を伴ってしまうことも否めません。雨天が数日続くなかでのテ ント泊はかなりの忍耐を強いられるものです。「しかし、高い宿代は払えない…。 でも旅を続けたい…。」 そんな旅人のおおきな力となるのがライダーハウスと呼ばれる宿です。一泊 1000 円以下で、夜露がしのげて、畳で寝られ、十分明日への鋭気を養うこと が出来るわけです。さらに同好の士との出会い、そして語らいはきっと思い出 に残ることでしょう。 ライダーハウスは、多くの場合、喫茶店、食堂などのご主人の好意により、座 敷、空き部屋を、旅するライダーに提供している場合がほとんどです。また、 役場で開設してくださっている所もあります。料金も 1000円 以下で、非常に 助かるものです。また、たとえば、その店で食事をすれば宿泊は無料、銭湯に 入れば、そのまま奥の部屋で宿泊 OK、駐車場料金を払えば OK といったよう な条件で宿泊を受け入れるところもあるようです。 必然的に、訪れるのは同じライダー、サイクリストがほとんどで、しかも、年 齢層は18〜24歳くらいの学生や就職して間もない若者ということになりま す。したがって、バイク/自転車談義に始まり、旅の情報交換、おすすめ観光 地など、同じ乗りもので旅をする、趣味を同じくする者同志の盛り上がりが期 待できること請け合いです。 設備や、細かなきまりに関しては、ホテル/民宿などと違い、ライダーハウス によって、多種多様に異なります。自炊の可否、飲酒の可否、喫煙の可否、風 呂の有無、寝具の有無などにより、「住み心地」はおおいに変わってくるでしょ う。しかしながら、基本的には素泊まりの宿と考え、洗面具、シュラフなどは 持参するのが基本です。また、静かに眠りたいと考える場合、耳栓や、アイマ スクを使うこともあるかもしれません。 また、その日その日、投宿している同志によって、いろいろな印象/影響を受 けるものと思います。「ぬし」と呼ばれる長期滞在者が時に多いのもライダー ハウスの特徴かもしれません。 むくつけき野性味あふれる男子の場合は、まったく心配はないのですが、ライ ダー、サイクリストの中には、うら若き、深窓の麗人もいます。美女が野獣に 紛れてザコ寝なんて、とお思いの貴方も、安心して泊まれる、女性専用室を備 えたライダーハウスもあります。女性の場合、たしかにいろいろと気をつけな くてはいけない問題もありますし、女性ゆえの受難という問題が過去にあった ことも事実です。飛び込みでなく、事前に電話で問い合わせるなど情報収集し、 判断して、利用したほうがよいと思われます。 女性のライダーに対象を絞った雑誌として、「レディスバイク」というのがあ りますが、おそらく北海道ツーリング情報などの特集の際には、女性も安心し て泊まれるハウスということで最新情報が掲載されるものと思われます。 基本的に、ライダーハウスは管理人や、地域住民の厚意で運営されている、と いう点を尊重し、良識/節度ある態度で、「泊まらせていただく」という姿勢 で利用することが大事です。「立つ鳥あとを濁さず」の心意気です。 バイクが本当に好きで、ハウスの運営を始められた管理人を悲しませることの ないようにしたいものです。 ライダースハウスによっては、閑静な住宅地や美しい自然の中に建てられてい るものもあり、加えて、朝早くから行動を開始しがちなライダーのみなさんは、 可能なかぎり周辺住民や自然の生き物に対し、騒音や排気ガスで迷惑をかけな いように留意すべきです。暖気運転一つとっても、空ぶかしは慎み、場合によっ ては、幹線道まで押してからエンジンを始動する、などの心配りを持てるのが 大人のライダーです。 ライダーである前に、一人のマナーを備えた旅人であることのロマンを心にた くさん持ちつつ、広い北海道をツーリングしようではありませんか。 また、ライダーハウスに準じるものに、ツーリングトレインというものもあり、 客車を改装して、中で泊まれるようにしたものです。釧路、根室、富良野など のJR駅にて運営されます。設備、規則などについては民間のライダーハウス と似ています。値段も1泊500円程度といった具合です。 限りなく野宿に近いものとして、「駅寝」「バス停寝」があります。駅寝は、 終電から始電までの間、駅舎を一夜の宿として借りるものです。正式な宿泊場 所ではないわけで、駅員さんの指示に従い、場所を貸していただきましょう。 あくまで、公共の施設であり、有人、無人を問わず、列車の運行時間帯になっ たら、一切の痕跡を残さず旅立つことが大切です。これはバス停泊でも同じで す。 3-2. ライダーハウスを見つけるには 普通の宿とは違い、ライダーハウスの運営は、前述のとおり店主さんのご厚意 に依る部分が大きく、毎年、状況が変わる可能性が高いです。 一般的に、ライダーハウスはいわゆる夏のハイシーズンのみオープンしている ところが多いので、その他の時期に旅行する場合は注意が必要です。 ここで、道内のライダーハウスをくまなく網羅することは困難でありますが、 そのシーズンの最新の情報を集めたものに、 「疾駆北駆's 旅・北海道ツーリングマニュアル」 という冊子が毎年、刊行されています。ここには、その年運営されるライダー ハウスの情報が多く掲載されています。([3-3-2]章を参照してください。)全 道 150 箇所くらいが網羅されています。 また、97年 3月 に大幅改定された、 「ツーリングマップル 北海道」(昭文社) にも一部掲載されています。 また、「あくと」という情報誌、およびホクレン(北海道地域の有力なガソリ ンスタンド)で配布される地図にも結構載っています。 もちろん、前述の、「OUTRIDER」、「モーターサイクリスト」はじめ、月刊誌 はこぞって特集記事を組みます。 また、キャンプ場、ライダーハウスにいる他のライダーからの口コミ情報もま さに生きた情報として使えるものです。同宿の士との語らいで旅の視点も広ま るものです。生きた情報は貴重なものです。 4. 携行品リスト 出発間際の早見表の意味もこめて携行品のリストの紹介です。テント持参で、 約十日間、道内はほぼ一周し総走行距離 3000 Km 程度、などというケースを 想定してみました。基本的にキャンプ、悪天候はライダーハウスの予定のつも りで準備しています。 かなり、王様極楽キャンプの装備を仮定しましたので適宜、アレンジしてお使 いください。次章にて、バイクキャンプグッズ案内も掲載しましたのでご参照 下さい。 ■ 野宿関係 ■ 自炊関係 □ シュラフ □ 米、野菜など □ テント □ コッヘルセット □ ロールマット □ シェラカップ □ ランタン □ 包丁/まな板 □ 替えマントル □ 缶切り/栓抜き/コルク抜き □ ストーブ □ ポリタンク □ マッチ、ライター □ 洗剤/スポンジ □ マグライト □ アルミフォイル等 □ 白ガスまたはブタン □ フォーク/箸/スプン □ ロープ、ペグ □ 調味料小瓶つめ □ ビニール袋 ■ 衣類関係 ■ 身だしなみ関係 □ 下着類 2セット □ 歯磨き Set □ トレーナー/セーター □ ひげ剃り Set □ 雨合羽 □ 石鹸/シャンプー □ 軍手 □ ポケットティッシュ □ 水泳パンツ等水着 □ 薬(傷、風邪、虫避け、腹痛、など) □ 防寒ジャケット □ 針、糸セット □ タオル □ つめ切り □ サンダル ■ 走行関係 ■ 余興/小物 □ 免許証 □ 携帯ラジオ □ 財布/カード □ 無線機 □ フェリー等切符 □ アーミーナイフ □ 地図 □ ガムテープ/ビニールテープ □ ガイドブック □ 針金 □ 工具(レンチ、ドライバー) □ 電池予備 □ 油脂類 □ コンパス、温度計 □ シールド曇り止め □ 双眼鏡 □ コンパクトカメラ □ 手帳、筆記具、切手 □ 洗濯バサミ □ レジャーマット 洗濯や物資補給に関しては、たいていの市街地にはコインランドリーや食料品 店はありますので、それほど神経質にならなくてもいいでしょう。リストの中 には、使用頻度の低いものも多々含まれてはいます。現地調達を心がけ、シン プルなパッキングが重要です。特にキャンプは「不便を楽しむ」くらいの気持 ちがいいかもしれません。 5. バイクキャンプ用品選びのノウハウ 昨今のアウトドアブームのおかげで、キャンプ用品に関しても選択の幅が広が りました。俗にオートキャンプといわれる、車での移動を前提としたスタイル 向けに作られたそれらの用品のなかから、いかにバイクツーリング向けのもの を賢く使いこなすか、について少し考えてみましょう。 はじめは、最小限の装備から始めるとよいでしょう。不要な荷物はバイクの素 晴らしい機動力を減ずることになります。 5-1 テントについて ダンロップのツーリングテントに代表されるような、「軽量・コンパクト」な ものがやはり扱いやすいです。もっとも、バックパッカーのようにグラム単位 のシビアさを求める必要がありませんから、どうしても広さにこだわる場合、 荷物の総量との兼ね合いでより大きなものを選ぶこともできます。チェックポ イントとして、 前室の有無 … あると、雨の日の調理、靴、ザックの置き場に重宝します。 素材 … ブランドのしっかりしているものならほぼ大丈夫でしょう。特に グランドシート(床)の部分がしっかりしているかに注意して下さい。 フライシート … 雨を避ける意味で重要です。テント本体がすっぽり覆われるものが いいでしょう。 5-2 シュラフについて 大きく形状で分けて、封筒型とマミー型にわかれます。又、中綿の種類で化繊 と羽毛にわかれます。中綿の量が多くなれば、暖かいですがかさばります。 形状 … マミー型は、寝がえりを打ったりする自由度に乏しいですが、コンパ クトに収納できます。封筒型はバイクには不向きでしょう。 素材 … 化繊の長所は、濡れても乾きやすいことです。短所は、羽毛にくらべ 収納時に小さくならないことです。 羽毛の長所は、軽いこと、収納が容易なこと、単位体積の保温力が 大きいことです。短所は、比較的高価なこと、濡れると非常に乾きに くいことです。 中綿の量 … 市販の製品で表示してある限界温度で実際に使用すると、おそらく ものすごく寒いという感じがします。夏の北海道では、スリーシー ズン用でももの足りないかもしれません。筆者の経験ですが、8月 上旬、モンベルのタフバッグ#3でも朝方は寒く感じました。 収納袋 … 付属の収納袋は、非常にタイトな作りになっています。余裕があれば 防水のスタッフザックなどを別に用意するとよいでしょう。 シュラフカバー、シュラフシーツ … いずれもシュラフの機能を向上させるものです。シュラフカバーは 透湿性のある GORE-TEX (R) を使ったものがよいでしょう。 シュラフシーツは、シュラフを夜間の汗などの汚れから守ります。 5-3 マットについて 大きく分けて、エアマット系とウレタン銀マット系にわかれます。エアマッ トの長所は高級感と寝心地の良さです。ウレタン系の長所は安価でそこそこの 性能が得られることでしょう。銀色マットで、厚さ10 mm 以上のものがおすす めです。 5-4 ストーブについて シングルバーナーを用いることが一般的です。ランタンと燃料をあわせること で荷物を減らすことができます。 燃料 … ガスカートリッジ式のものは、扱いが簡便で、とろ火も得意で す。最近のものは火力も十分強いものも出てきました。基本的に メーカー間でのカートリッジ互換性はないので、へんぴな地へ出 かける場合、前もって燃料を買う必要があるかもしれません。と は言っても未開の地に探検にいくわけではありませんので、少な くなってきたら、現地で調達する程度でいいでしょう。最近は、 コンビニでも置いてあるところがあります。また、カセットコン ロのカートリッジを使うストーブもあるようです。 白ガスまたは赤ガスを用いるものは火力は強いです。但し、微 妙な火力の調整は苦手です。(MSR,ホエブスなど。)が、これも慣 れの問題ではあります。赤ガス対応のものでも、普段はなるべく 白ガスを使い、赤ガスは、白ガスが無くなってしまったときの緊 急用と考えた方がいいでしょう。 白ガス専用の物に、赤ガスを使ってはいけないのか? これは、 よく聞かれることです。実際には、使ったらすぐに詰まると言う 物でも無いようです。赤ガスを5年使っているけど何とも無い。 と言う人もいますし、白ガスを使っているが1年で詰まったと言 う人もいます。白ガスを使っていても、いつ何時ジェネレータが 詰まるとは判りませんので、予備ジェネレータを1本持っていく ことをおすすめします。 また、バイクのタンクからガスを抜きとるのに、徳用シャンプー のポンプと耐油ホースで、簡易ポンプをつくって持っていくと便利 です。 運搬ケース … 専用のソフトケースかハードケースが付属、または別売りで入手 できます。得てして純正品は高価なので、他のメーカーのもの でも代用できることもあります。少々脱線しますが、Coleman 製品は REI などアメリカの個人輸入を利用すると安価に入手 できます。 便利グッズ … 気温の低いときにガスの気化を助けるブースターや、安定性を 高める三脚、ナベの安定を高める延長ゴトクなどがあります。 必須ではないでしょうが、楽しいアイテムです。 5-5 ランタンについて 5-4 のコンロと燃料を合わせた場合、選択肢は絞られてきます。シングルマン トルのコンパクトなものを選び、専用のケースで、運搬時も横にしたりしない ようにすればマントルも長持ちします。しかし、マントルは非常にデリケート な物です。必ず予備は携帯しましょう。なお、マントルは最初の空焼きがとて も大切です。その後の、明るさ寿命に大きく影響するので慎重に空焼きしましょ う。 また、明るいランタンは便利ですが、キャンドルランタンなど必要最低限のあ かりで、星空を楽しむということもロマンです。まわりで、空を見上げている 恋人たちがいたら、そっとランタンの明りを暗くしてあげましょう。:-) 夜中にトイレ、洗面所などへ行く場合、懐中電灯があると便利です。ヘッドバ ンドで頭に固定するタイプや、マグライトをはじめとしたハロゲンランプ系を ひとつ持っているとよいでしょう。 5-6 コッヘルセットについて 1リットル前後の鍋 2 つと小さなフライパンやおたまがついて、ひとつにまと まるものが主流でしょう。ステンレス、アルミなどの材質が多いですが、最近 はチタンなどのとても軽量なものも出てきました。しかるに、本格的な料理を たのしむには、鍋 2 つでは不足です。キャンプは寝るため、ただの野宿と割 り切ればそれでもよいのですが。しかしながら、メニューを選び、また、キャ ンプ場で知りあった他のライダーと合同で飯をつくるなどすることで、可能性 は広がります。 以上、一般的な見方で述べましたが、自分のスタイルはおのずと確立されてい くものです。旅慣れた人ほど荷物は少ないのも事実です。 6. その他 北海道には北海道ならではの道があります。北海道の道路事情、おすすめ道路、 あまりおすすめでない道路等を [3-2-3] 自家用車の旅 で紹介しています。 これらの情報を参考に楽しい北海道生活を送って下さい。 くれぐれも事故には気を付けて下さい。